「ふむ……どうしたものか……」
起爆札は紙さえあればどうにでもなる。
しかし手裏剣等は消耗品であり、時空間忍術で異空間に入れてある物がそろそろ底を尽きそうだ。
元々異空間の中に入れれる物に限界があるのは分かっていることで金などはあえて入れていなかった。その結果が今に繋がっている。
『この国の文明のレベル的に日ノ国と大差変わらねえだろ……持ってる奴を見てねえが刀を作れるとは思うぞ』
『……』
『どうした?』
『いや、少しな』
この国の文明のレベル的に刀を作ることが出来ると牛鬼は言ってくる。
刀は武器として凄まじい……現代では主に美術品として扱われていて、剣は剣、刀は刀というジャンル、剣というジャンルの中で刀という武器に分類されている。刀を作るのにはかなり高度な技術がいる。それっぽい物ならともかくホントの名刀になれば技術を潰さずに江戸時代より前から受け継いでいる。日本っぽい国、日ノ国がある。そこで作られるのならばまだ分かる。しかし、クローバー王国でも作れる……現にヤミ・スケヒロは作ってもらっている。クローバー王国が高度な技術を持っている……と思えばいいのだろうか。
切れ味だけを見れば刀が上だ。叩いたりするのならば剣の方が上だ……刀で斬鉄したら驚かれるからな。
『武器の調達に関しては……依頼するしか無いか……ただ』
『金、だな……この国には刀は無い。手裏剣も無い。特注で作らなきゃならねえから余計に金がかかる』
流石に錬金術的な事は俺は出来ない。いや、ロイ・マスタングの様な発火ならば出来る。
ただエルリック兄弟の様な手合わせ錬成は出来ない、それっぽい物なら作れるが鉄を何度も何度も叩いて生まれる微弱な物は作れない。鍛冶屋を探さなければならない。鍛冶屋自体はあるだろう。前世と比べてそういう店は普通に多い。だから頼めば作ってもらえるが、確実に高額になる。今の俺の収入は狩猟だ。凶暴な生き物を狩ってそれを売ってもらっている。
魔法の指導云々に関しては金は取っていない。……普通に暮らしていく上では特に問題は無い。しかし、こういう大きい買い物が出来ない。
『術を使って曲芸でもするか?』
『それはそれで考えておく』
サーカスの様に曲芸を使う。魔法を組み合わせたショーならば受けはいいだろう。
しかしそれらはあまりよくない……他人に自分の手の内を見せたりなどは好ましくない。
『おそらく魔宮があるだろう、そこに隠されている財宝を得る』
ダンジョンにお宝が眠っている。そのお宝を手に入れる。それを売り捌けば金を得ることが出来る。
『おいおい、そっちの方がデメリットデカくねえか?』
『盗賊達を殺して金品の強奪とどちらがいい?所有権が決まっていない物を先に手に入れる、ただそれだけだ。魔宮にあるお宝は国の運営費には計算が入っておらん。元々国を運営する費用は別にあり稀に見つかる魔宮からお宝を手に入れる。宝と言っても金やプラチナの様な誰もが分かりやすい物が宝ではない。古代の貴重な魔道具はそれを遥かに上回る……ふむ……』
『お前、またなんかロクでもねえ事を考えてねえか?』
『なに通信系の道具の量産でもしてみるかと思っての』
『お前、情報以上に金になるもんねえの知ってるだろ。情報をポンポンと渡せるようになったらどうなるのか』
この世界には電話は無い。それに近しい道具はあるが稀少で量産もとても難しい。
ただ純粋に会話をするだけの電話の作り方ならば知っている。1番厄介な電気の作り方もだ……それを独占する、悪くはないな。
「…………ふむ……あるか」
ダンジョンがあるのは大抵は
そもそもで足を踏み入れないので強魔地帯がどうなっているか云々等を国は管理しきれていない。その上で質が悪い事に発掘したわけでもないのに向こう側から出てくる。ある日突然消え去る……なんともまぁ厄介な物だ。勿論それに見合う物はしっかりとあるが。
少し前に影分身に幾つかの強魔地帯に向かわせてマーキングを作っている。ただそれだけならば強魔地帯に簡単に瞬間移動するだけだが俺には永遠の万華鏡写輪眼がある。この眼で強魔地帯を見ればダンジョンが何処にあるのかが分かる。
「隠しダンジョン、そんなところか」
魔の影響で表に出ずに上手く隠れているダンジョンがあった。
隠しダンジョンとはまさにこの事だなとなり、永遠の万華鏡写輪眼を頼りに歩いていく。
強魔地帯故に感じるのは難しい。感知能力は秀でている俺でもそれなりに集中しないといけない。しかし視覚ならば話は別だ。見えるか見えないかだけの違いだ。
『こりゃ下手に力技でやればこの魔宮そのものが崩壊する感じだな』
「正規の手続きでどうにかしなければならない……火、水、風、土、雷の5つの属性が必要か……」
ダンジョンの中に入る……このダンジョンが暴れても問題無いのであれば牛鬼の力を使う。
だがこのダンジョンは正しいやり方で突破しなければならない。1つの属性でなく、5つの属性、火、水、風、土、雷の何処の地域でも見かけるメジャーな属性の魔法が必要な感じだ……闇や霊魂の様な科学的には説明が難しい物でなく、定番の5つの属性……植物系統が無かったことはよかったと少しだけ安堵する。なにせ植物系統は俺が使えないからな。
「…………ふっ……」
『どうした?』
「俺も大分老けたなと思ってな」
転生する前ならば少しは異世界ファンタジーにワクワクをすると思っていたがそうもいかん。
このダンジョンを如何にして効率良く突破するのか、ハイスコアを目指すタイプのスコアアタックを考えてしまう。
もう少し子供心をと思ったが、そんな物は地獄の転生者養成所で消え失せた……俺の場合はかなり異常らしい。なんでも出来る万能型の上位互換に当たる。とは言え超特化のタイプには負けるが。
「ここは……雷属性が必要か……」
雷を流して磁力を発生させる。
磁石で出来ていてくっついている扉を磁力により引き剥がす…………中々にありだな。
『お前がこういうの作る側になったら絶対にロクな事をしねえだろ』
『なに、偽物や見た目だけで金銭的価値が無いものを幾つか用意し、罠に関しては魔法ではない自然の力を利用する物を使う。魔法を使ったらその時点で壊れるぐらいにし、中には即死性の毒ガスを充満させた部屋を通過しなければならないようにする。コレは魔法と自然物、2つを組み合わせる』
『…………聞かなかった。俺はなにも聞かなかった』
『攻略専用の装備が無いと絶対に開かない魔宮を作るだけだ』
俺の発想が怖いのか牛鬼はなにも聞かなかったことにする。
全く、俺以上に長く生きて色々と嫌なものを見ているというのに情けないない。
「ほぉ……力は感じない……」
火、水、風、土、雷の5つの属性を駆使してダンジョンを突破した。
5つの属性を同じレベルの魔力で入れないと開けられない鍵だったがこちらには影分身の術がある。
鍵を開けば金銀財宝がある……のだが、俺ならばここで敢えて罠を仕掛ける。写輪眼に眼を切り替えておき、罠が無いのか確認し、あることに気付く。ここにあるのは文字通りの金銀財宝だけだと。
金銀財宝以外にもこういう場所には貴重な道具が眠っている。だがこの場には貴重な道具が一切無い……今回は純粋に金を手に入れる為にここに来た。だから、問題は無い……だが、こういう場所が何度も出てくれば純金等の資産価値は薄まる。純金や宝石類は貴重なのだから価値がある。
「時間制限があってはいかんからの、さっさと終わらせるか」
巻物を取り出して印を結べば突風が吹き荒れ……巻物の中に金銀財宝が入った。
コレでここにはもう用事は無い。飛雷神の術を使ってダンジョンから出ていった……後でダンジョンが表に出てきて空だとしてもそれは俺には関係無い事だ。
『コレを売り捌けば大金は手に入るか…………』
『…………』
『どうした?』
『コレを頭金に何かしらの事業を設立するべきかと思ってな』
大量の金を手に入れる事が出来たが収入は相変わらず不安定だ。
コレを頭金にしてなにかしらの事業に手を出す……サービス業が1番ベストだろう。飛雷神の術で宅配を自由自在にする……それをすれば空間魔法を使える者が真似をする……牛鬼から力を借りれば飛雷神の術の応用で宅配をスムーズにこなせる。
空間魔法自体が非常に稀少な魔法だ……俺の飛雷神の術は俺しか出来ない……遠いところへの瞬間移動は難しい。そうなるともっと別の事業に手を出した方がいい……。
『娯楽関係に手を出すか』
『お前、さっき曲芸云々言ってただろう』
『手段の1つとして考える……ふむ……』
流石の俺も魔法無しで中世レベルから1からテレビゲームは作れない。
そうなると体感アクション系のゲームを作るのが1番のベストだ……遊園地、は難しい……
「京都太秦映画村……SASUKE……東京フレンドパーク……」
京都太秦映画村の様な物を作る。東京フレンドパークの様な物を作るが、魔力以外が好ましいとSASUKEを思い浮かべる。
村そのものを改造する?……それをすれば上が五月蝿い、ならば何処かのどうでもいい土地を開発する。幸いにも恵外界と呼ばれている場所は治安が悪い。土地を整備する名目で娯楽施設を作り上げる……悪くはないな。
『お前、なにするつもりだよ?』
『娯楽を他人に提供するだけだ……勿論その分の放映権は手に入れる。なに、クローバー王国にちょっと俺に借金をしてもらうだけだ』
『……お前マジで政治やらせたらロクでもねえ事をするな。1人でこんなにデケえ国を相手に借金させるのかよ』
『上に対して市民が敢えて金を貸して1割の利息を貰うという事を成功したと聞いたことがある』
殿、利息ですよ!と言う映画がそんな感じだった筈だ。
とにかく今はまだ原作が開始していない。だから、それを逆に利用する。原作が開始しなければなにも始まらないのならば始まった時に自分に有益になるように仕込みをしておく。いきなり京都太秦映画村の様な物を作れば色々と言われる……先ずはSASUKEの開催だ。魔力を使わず日々鍛えた肉体が!と言う謳い文句で賞金10万とする、魔法じゃないならば問題は無い。10万というのは意外と大金だ。たった1日で稼げる額ではない。そして子供でもゲットする機会を与える。
「後はメディアに向けて……影分身の術でサクラを混ぜるとして、何処かの土地で放送をする……テレビは無いから映画式……」
こういう時に魔法は便利な物だ。結果としてSASUKEは成功した……SASUKEの熱い戦いは国境を越えても伝わっている。
コレで俺が作る物は面白いんじゃないのか?と言う認識が生まれた。ここから次の矢、東京フレンドパーク計画がある。本家と違い大量の景品は用意出来ないが温泉旅行に連れて行くぐらいの計画にし、タダで温泉旅行に行けるのは嬉しいとなり、更には東京フレンドパークのアトラクション自体がやってみたいと言う思いはある……後は福本作品でお馴染みの色々とデンジャラスなゲームをする。
ライアーゲームの様に実はこのゲームには正しい攻略法がある……初回に関しては完全に影分身の術を使ってのサクラだ。17ポーカーは頭を使えばどうにかなると言う天才っぷりを見せつけ……貴族達が次になにをするのかを期待させる。不定期開催と言っておき、定期的に開催させたいと思わせている。なんだったら自分が参加者になりたいと思わせる……そこで賄賂が発生する。次に自分が参加させてくれ、綺麗に1番になれるようにしてくれと。勿論1番になれるのが確定とは言わない、あえて序盤の方でこちら側がミスを犯す。話が違うぞと思うが生放送なので言えない。そしてチャンスタイムを与えればなんだアレはわざとじゃないと見せつける為にと思わせる。
「……20億か……まぁまぁか」
クローバー王国が俺に対して色々と投資してきた。出資でなく投資だ……100%成功するとは限らない。
一部の貴族は真似をするが日本人をナメるな。娯楽に関しては右に出るものが居ない民族だ。娯楽に関してはバカみたいに出てくる。娯楽を提供した。そこで得た金を貴族達に貸した。その金を俺に出した……貴族に残っているのは借金だけだ……出どころが分からない金は貴族が1度使ったお金になった……マネーロンダリングが楽に出来るからとてもいい。俺は基本的には前世の記憶にある物を出すだけだから非常に効率が良い……真似をしたい、出資してくれという者達への資金提供で足場も出来て社会的地位は無くても力を手に入れた。
『お前、ホントに恐ろしいな』
俺の中にいる牛鬼はドン引きしていたが、こういう戦い方も人間にはあると知ってもらえたからそれでいい。
天帝vs童子切を連載化したいんだが
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短編集にだけしとけ