「さて、儲けたな」
ニドラン♀か♂もしくはマンキーをゲットする事が出来ればよかったがまさか『にどげり』を覚えている個体をゲットする事が出来るとは思いもしなかった。コレでタケシとのジム戦はバッチリである……とまぁ、慢心していると痛い目に遭う。原作のシゲルくんはこの頃には調子に乗っていたのだがこの俺、グレイトシゲルは手痛い目に遭うのは普通に嫌なのである。
「もう1体ぐらい捕まえておかないと」
ポケモンはある程度はゲットしておいて損は無いのである。
同種のポケモンは試合では登録する事は出来ないものの、まだまだポケモンは沢山いる。ポケモン図鑑を片手になにかいいポケモンは居ないのかと探す。
「ポッポ……ポッポ……ピジョン……はいいか」
トキワの森に来た筈なのに見つかるのはポッポ、ポッポ、ピジョン。
ヒトカゲが最終的にはリザードンになるので空を飛ぶことが出来るタイプのポケモンは今のところは欲しくはない……いや、冷静になって考えればリザードンだけが空で戦えるポケモンなのは不利なのでもう1体か2体ぐらいは空を飛ぶことが出来るポケモンが欲しい……けど、ポッポは無いな。
「ヘラクロスとかが居てくれたらな……」
何かと便利なタイプであるヘラクロスはこの場にはいない。そもそもでジョウトのポケモンはこの初代ポケモン図鑑に対応していないのである。
『ずつき』的なので木を揺らすという手もあるがここはトキワの森、下手したらスピアーの巣を揺らす事になる……マサラ人になるために色々と鍛えてはいるもののリアルファイトはそこまでしたくはないのである。
『ピィイイ』
『キャタピー、いもむしポケモン。頭の先にある触角に触れると強烈な匂いを出して身を守ろうとする』
「キャタピーか……キャタピーかぁ……」
キャタピーと言えば最終進化系にならないと使い物にならない事に定評がある虫ポケモンの代表格。
メガシンカは無いけれどもキョダイマックスは頂いており、サトシくんが最初にゲットしたポケモンでもある……サトシくんと被るのはなんか嫌だな。でも、キャタピーを除けばビードルぐらいでメガスピアーにするぐらいしか使い道は無さそうなんだよな。
「仕方がない。ヒトカゲ、出てこい!」
『カゲ!』
「ヒトカゲ『ひっかく』攻撃だ!」
『カァゲエ!!』
『ビィイ!?』
突如として攻撃された事に驚くキャタピー。
しかし悲しいかな、コレはポケモンバトルでもありゲットするバトルでもある。先制攻撃奇襲は当たり前である。
『ビィイイイ!』
「ヒトカゲ『ひのこ』で焼き払え」
向こうが戦うのならばこっちもやってやるぜとキャタピーは『いとをはく』で攻撃してくる。
ゲームでは『いとをはく』はすばやさを一段階下げる技だったがアニメの『いとをはく』は中々にチート技であり、引っ掛かる訳にはいかない。
ヒトカゲに『ひのこ』を吐いてもらい粘着性のある糸を焼き払って貰うと腰に添えてある縮小されたモンスターボールを大きくする。
「ゆけっ、モンスターボール!」
『ビィ!?』
モンスターボールを投げてキャタピーに命中させるとモンスターボールが開いてキャタピーはモンスターボールに入る。
モンスターボールが地面にコンコンとついたかと思えば右に揺れ左に揺れて最終的にはモンスターボールはカチリと音が鳴った。
「よし、キャタピーをゲットしたぞ」
キャタピーが入ったモンスターボールを拾う。
初心者でもゲットしやすいポケモンだからか、割とあっさりとゲットする事が出来た。
「っと、出て来いキャタピー!」
『ビィ!』
ポケモン初ゲットの喜びは既に噛み締めている。1回やればそれで満足なので踊りとかそういう事はしないでおく。
さっきまで戦っていたのが嘘の様にキャタピーは大人しい……モンスターボールにポケモンを入れれば洗脳されたりしてるのかと思わず疑うが、ゲットしておいて言うことを全然聞いてくれないのはそれはそれで困るので細かな事は気にしないでおく。
「『キズぐすり』をかけるぞ」
『ビィッ……』
一応はヒトカゲとの戦いのダメージがあるので『キズぐすり』をかける。
突然の『キズぐすり』にキャタピーは驚くのだが、直ぐに害意のあるものじゃないと分かったので受け入れる。
「えっと……」
キャタピー 性格『うっかりや』覚えている技 『たいあたり』『いとをはく』
流石に『むしくい』を覚えているとかいう都合のいい展開にはならないか。
キャタピーのレベルが分からないのが少しだけ困った……この世界はレベルの概念はあれども数値が存在しておらず、具体的に何レベで進化するというのが無い……子供向けのポケモンのゲームだとあるんだけどな。
「キャタピー、ヒトカゲと特訓するぞ」
『ビィイ!』
『カゲ』
バトルの特訓をするといえばキャタピーはやる気を出す。
よかった、進化をする事を拒まない個体で。流石にキャタピーのままじゃクソ雑魚である……取り敢えずニドラン♀の一件もあるし、ニドラン♀のとくせいは『どくのトゲ』なので接触系の技はNG『たいあたり』しか攻撃技を覚えていないキャタピーを『どく』状態にするわけにはいかないのでヒトカゲでバトルの練習をする。と言ってもヒトカゲの方がレベルが上で相性が良いので『ひのこ』を禁止にしてもらう。
「ヒトカゲは『ひっかく』をキャタピーは『たいあたり』主体で戦うんだ」
ヒトカゲとキャタピーはバトルをする。
先ずは先制だとキャタピーはヒトカゲに向かって『たいあたり』で突き飛ばす。しかしヒトカゲはこんなところでは倒されまいと直ぐに立ち上がり体制を立て直すと『ひっかく』攻撃でキャタピーを攻撃する。キャタピーは『ひっかく』攻撃に苦しむのだが負けじと『いとをはく』を放つ。糸でヒトカゲをグルグル巻きにして腕を使えない様にする。『ひのこ』を使えば糸を焼き払う事が出来るのだが、今回は『ひのこ』の使用は禁止なのでヒトカゲは力づくで糸を断ち切ろうと頑張るのだけれど、キャタピーの糸は意外と馬鹿には出来ない。
「ヒトカゲ、尻尾の炎を使うんだ」
『ビィイイイ!!』
ヒトカゲにアドバイスを送るのだがそれよりも先にキャタピーがヒトカゲに向かって『たいあたり』で突撃してきてヒトカゲを突き飛ばす。
タイプの相性の上ではヒトカゲが有利なのにキャタピー、滅茶苦茶善戦している……が、そろそろ限界というものが来るだろうな。ヒトカゲに『ひのこ』の使用は禁止だが尻尾の炎は使っていいと言えばヒトカゲは尻尾を動かして自分を縛るキャタピーの糸を燃やす。
キャタピーの『いとをはく』はヒトカゲの身動きを封じる為にあるものであり……それを燃やされるのは痛い。さっきやられたお返しだと言わんばかりにヒトカゲは『ひっかく』攻撃でキャタピーを攻撃しようとするのだがヒトカゲの爪が銀色に輝く。
「『メタルクロー』か?」
最新作ではタマゴ技になったけれどもヒトカゲは『メタルクロー』を覚えるポケモンだ。
オーキド博士の研究所に居るヒトカゲはある程度は育てられている。新しい技を覚える前兆かとポケモン図鑑を取り出すのだが、このポンコツもといポケモン図鑑は初代ポケモン図鑑であり『はがね』タイプの技とかには対応していない……既にエアームドとか発見されてるんだけども、何処の地方のポケモンなのか図鑑Noを何処にするのとかで学会で揉めているとか揉めていないとかでポケモン図鑑に載せられないとか。
ジョウト地方の図鑑だったらこんな事にはならなかったのだろうが……まぁ、無い物ねだりはしても意味は無いのである。
『カァゲ!』
『ビィイイ!……ビィ』
「ま……こんなものか」
既にある程度は鍛えられているヒトカゲに対して本当についさっきゲットしたばかりのキャタピーじゃ力の差がある。
仮に『ひのこ』を使っていたのならばもっと簡単に勝負がついていたのである。キャタピーはかなり善戦してくれたのでよし……『いとをはく』があんなにも強い技とは思いもしなかった。普通はすばやさを一段階下げる技だってのに、アニポケ世界はホントに謎である。
「さぁ、キャタピー。ボールに戻るんだ」
『ビィ!ビィビィイ!』
キャタピーを鍛えるのはいいが休ませるのも大事だとモンスターボールを取り出すのだがキャタピーは拒む。
まだまだ戦えると言いたげなキャタピー……そうか。原作ではサートシくんのエイパムがポケモンバトルよりもコンテストパフォーマンスが好きでブイゼルと交換した回があったが、どうやら俺は運に恵まれているらしい。バトルをする事に関して文句を言わないキャタピー、むしろバトルをさせろと言ってくる。
「仕方がない……ヒトカゲ、今度は『ひのこ』の使用を許可する。指示はしないが本気のバトルをしてくれ」
『カゲ』
分かったと頷くヒトカゲ。
再びヒトカゲとキャタピーはバトルを行うのだがキャタピーは『いとをはく』を撃つ。真正面から『たいあたり』をしても倒すことが出来ないのだとさっきのバトルで学習してくれたのだろう。しかし残念かな、今度はヒトカゲは『ひのこ』を使うことが出来る。飛んでくる糸に向かって『ひのこ』を吐くと糸は引火してあっという間に燃え尽きる。
『ビィ!』
ならばとキャタピーは今度は『たいあたり』で突撃してくる。
『たいあたり』ならばと思ったのだがそれこそ狙いの的である。キャタピーの『たいあたり』はそこまでの速度はないのでヒトカゲば『ひのこ』を放ち突撃してくるキャタピーに当てるとキャタピーは黒焦げになり倒れた。
「コレが公式戦ならば今ので戦闘不能だ……ヒトカゲが『ひのこ』を使用したら今のお前じゃこんなもんだ」
『ビィ……』
「悔しいか?だったら早くトランセルに進化しそしてバタフリーに進化するんだ。お前はバタフリーにならなければ使い物にならないポケモンなんだ」
この世界じゃ割と外道な事を言っておく。
某ガチ勢ことシンジ程じゃないがこのグレイトシゲルはそんなに甘くはない。思いやり、優しさ、愛情、信じる心の友情パワーも悪くはないが何事も適度にストレスを与えておかなければ意味は無いのである。温い馴れ合いだけが絆じゃない、真・友情パワーも時には大事なのである。
『ビィ……ビィイイイイイ!』
「ぬぅお!?」
キャタピーに対して少々厳し目な言葉を送った結果、キャタピーは眩い光に身を包んだ。
虫ポケモンの進化の速度は早いとお祖父ちゃんもといオーキド博士やウツギ博士、ナナカマド博士は言っていたのだがまさかいきなりとは思いもしなかった。キャタピーは眩い光に身を包んだと思えば姿が変わり……トランセルに進化した。
「っと、ポケモン図鑑」
『「トランセル、さなぎポケモン。身を守るためひたすら殻を硬くしても強い衝撃を受けると中身が出てしまう」』
トランセルの中身って一体なんだよ……成長途中の蛹の中にいる虫とか見たくない。シンプルに気色悪い。
ともあれキャタピーはトランセルに進化をした。進化した事により『かたくなる』も覚えた……うんうん、出だしは好調だ。
「っと、もう夕暮れか……トランセル、今日はもうここでおしまいだ」
気付けば日が沈もうとしている。
サートシくんは今頃はトキワシティに居るのだろうが、そんな事は知ったことじゃない。サートシくんを叩きのめして最強のポケモントレーナーに俺はなる。
「ヒトカゲ『ひのこ』だ……焚火はいいもんだ」
こうしてグレイトシゲルの1日目は終わりを告げる。出だしは好調である。
天帝vs童子切を連載化したいんだが
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連載見てみたい
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短編集にだけしとけ