アカシとの再会、それに宣戦布告を交わして結構な時間が経過した。
その間、俺はと言えばポケモントレーナーになる為に特訓をしてる……けどなぁ……
「この手の事はもう手に取る様に分かるんやけども……」
目隠しをしてマサラタウンを一周した。なんでこんな事をやってるかと聞かれればそれは勿論、波動を会得する為や。
アニメというかポケットモンスターの世界には極々普通に超能力者とかが存在している。先天的な超能力なのか後天的な超能力なのか、どちらかは不明やけども少なくともこの世界には波動という概念がある。それを会得しようとしとる……いや、ちゃうな。もう既に会得してしまったんが正しい事やな。
俺はコレでもバトル物の世界やったら天下を取ることが出来る言われるほどの天賦の才能を持っとる。
前の世界のキングダムハーツもどきの世界ですらキーブレードは勿論の事で世界を移動する魔法なんかも数日で会得した……諏訪部の奴が居らんかったら前の世界はホンマに退屈やったな。
「足柄どすこい!……う〜ん…………」
目隠しして気配を消したり逆に威圧したり色々とやってみるけどもコレは大して意味が無い事に気付く。
俺がいるのはアニメのポケットモンスターの世界でリアルファイトはそこまで必要やない。一応は張り手で木を薙ぎ倒す事が出来たり水の上を走ったりする事が出来るけれども、こんなんはおまけに過ぎひん。
「早いところポケモン貰いたいわ……」
10歳になったらポケモン取り扱い免許を貰える。
それまで子供はポケモンをゲットしたらアカン法律になっとる……BWで幼稚園児とポケモンバトル出来たけどもアレはどういう原理やっちゅう話やけどもそれはさておいてポケモンが欲しい。ポケモンがおらんとなんも出来ひん……アカシの奴も同じことを……いや、待てや
「確かキープとかが出来た筈や」
XYのユリーカはポケモンをゲットする事が出来へん年齢やった。
せやけどもデデンネが欲しいとデデンネをキープしてた。デデンネもデデンネでユリーカのポケモンである事を望んどった。要するにポケモンと仲良くして事前にゲットする事は不可能やない。
「オカン、釣り竿何処や?」
そうと決まれば釣りをするしかないわ。
急いで家に帰れば釣り竿は何処にあるのかオカンに聞けばオカンは釣り竿を出してくれる。俺の買った釣り竿、道具で妥協したら後で痛い目に遭うからすごいつりざおにしとる。この釣り竿は多分ホンマものや…………釣り道具そない詳しくないからな……。
オカンから釣り竿を受け取れば波動を探知する。
ポケモンが1匹もおらんところで釣りなんてしても意味あらへん。何処にポケモンが居るのか分からんから波動の探知を用いてポケモンが居そうなところを探して…………手頃な川辺を見つけた。
「流れといい大きさといいベストな川や……」
「あ、リンドウ!」
「おぉ、サトシやないか……お前も釣りか?」
「ああ。お前もって事はお前もここで釣りしに来たのか?」
「まぁな」
釣り竿を垂らしているとサトシがやって来た。
サトシも釣り道具を持っており、俺の隣で釣りをはじめる。
「ここってすっごく良いポイントなんだ!水ポケモン達が沢山見れるんだ!」
「やっぱええ場所やねんな……どんな水ポケモンが釣れるんや?」
「それはだな……えっと…………なんだっけ?」
「おいおい、大丈夫かいな?」
ここが釣りをするのに最適な場所なことをサトシは教えてくれる。けど、どんなポケモンが釣れるかのを聞けばどんなポケモンが釣れるのかを教えてくれない。つーかサトシ自身が分かっとらん…………アニポケ世界で皆が言うサトシのハッキリとした明確な弱点、いざ目の当たりにすればなんとも言えへん気持ちになるわ。
「ここはコイキング、シェルダーが主に釣れるよ」
「あ、シゲル……おい、なにしてんだ!」
「なにって釣りだよ」
「見りゃ分かるよ!俺が聞いてるのはそういうことじゃないんだよ!」
「じゃあなんだい?フィオロジカルな答えを知りたいのかい?」
「シゲル、知識のマウント取るなや」
ほのぼのな釣りをしようと思っているとシゲルが現れてサトシに呆れながら俺に対してここになんのポケモンがおるのかを教えてくれる。
シゲルはサトシと同様に釣り竿を垂らしており、それを見たサトシはなにやってるんだと怒る。
「ここは俺が見つけた場所なんだ!だから他に行けよ!」
「断る、僕もここがマサラタウンで1番釣りをするのに最適な場所なのを知っているんだ」
「え、分かるのか!?ここって最高の場所なんだよ」
「この辺りでみずポケモンを釣るにはここが1番だ……お祖父様であるオーキド博士ならば直ぐに見つけるけれどもサートシくん、君の事だから虱潰しで見つけたんじゃないの?」
「別にいいじゃん!見つけることが出来たんだから!」
「お前等、喧嘩するなや。釣りが楽しめへんやろ」
挑発するシゲルに乗ってくるサトシ。
互いに互いを意識してライバル視してるのはええことやけども、釣りを楽しむことが出来ひん。お前等が騒ぐからポケモンの気配が少しずつ減っていっとるやないの。
「「ふん!」」
少しだけ威圧感を放てば口喧嘩をする事をやめるサトシとシゲル。互いに互いの顔を見た後に別の方向に顔をそらしつつも釣りを再開する。
ただ……サトシとシゲルの口喧嘩のせいで水中のポケモンが結構逃げてった……アカシとの事があるから俺も偉そうな事は言えへんけど、もうちょい大人になろうや。ポケモン釣れなくなるで
「そういえばお前等、最初に貰うポケモンは決めとるんか?」
ギスギスした空気になるのもアカンし盛り上がる話題を出す。
俺等は同じ日にポケモンを貰う予定でオーキド博士は最初の3匹であるヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメを用意しとる。所謂御三家や。基本的には早い者勝ちなルールや……最初のポケモンが早い者が勝つってどないなルールやねん。
「ふっ、僕は既に決めているよ」
「俺はまだ決めてない……リンドウは?」
「俺ももう決めとるわ……ただちょっとな……」
「なにか問題でもあるのか?」
「いや、大した事やないわ……多分」
「おいおい、そんなんで大丈夫なのかい?」
「まぁ、なんとかなるやろう」
最初のポケモンは決めとるけれども、万が一がある。
幸いにも誰とは言わんけどもカントー地方の御三家は他の地方と違ってめっちゃ優秀、キョダイマックスとメガシンカの2つを持っとる。ただ1つの問題点をクリアすれば問題無く俺はポケモントレーナーとして旅立つ事が出来る。
「お、竿が引いた……って、なんや空のモンスターボールやないか」
とある問題点を考えて時間を過ごしていると竿が引いた。
水系のポケモンが来たかと釣り竿を思いっきり引っ張れば空のモンスターボールが出てきた。誰や、モンスターボールを不法投棄した奴は。
「あー!モンスターボール、いいなぁ!」
「何処がやねん。中身が入っとらんねんぞ……まぁ、入っとったら入っとったで大問題やけど…………俺、要らんから欲しいならやるで?」
「待ってくれ、リンドウ!そのモンスターボールを僕に譲ってくれないか?」
「俺が先に欲しいって言ったんだ!横取りするな!」
「正確に欲しいとは言ってないじゃないか。このモンスターボールも4番手のサートシくんよりの1番星の僕に持たれる事で素晴らしい事になる」
「誰が4番手だ!」
「おいおい、何時も僕にボロ負けなのは何処の誰だい?」
「シゲル、煽るなや……毎回ボロ負けなんはお前もやろ」
自分の事を1番星だなんだ言うとるシゲルやけども、俺に対してまともにというか1回も勝てとらん。
その事について指摘すればシゲルは苦い顔をするけれども直ぐに開きなおる。
「勝負はポケモンを貰ってからが本番なのさ!」
「さっきまでの負け記録は無しかいな……ま、0からのスタートがええやろうな…………ふん!」
モンスターボールを真っ二つに割る。
赤い部分をシゲルに、白い部分をサトシに渡す。
「それを1個のモンスターボールにしたらどっちが強いんか分かる……ポケモンリーグっちゅう晴れ舞台で戦って勝った方にモンスターボールを託す……0からのスタートやったらそれが一番ええやろ?」
「ふっ、いいとも。ポケモンリーグの舞台でサトシを倒してマサラタウンの1番星である事を証明してみせようじゃないか」
「1番は俺だ!俺がシゲルに勝って1番だって証明してみせる!」
「なに言うとんねん!1番は俺や!お前等はNo.2争いしとれ!」
「「なんだと!!」」
ハッハッハッハ、この程度の挑発に乗るとはまだまだ青二才やな!
サトシとシゲルは半分に割った空のモンスターボールを握り締めればこの場を去っていく……おいおい、釣りはどうしたんや……
「お、竿が引いた…………マスターボールやと!?」
またまた釣り竿が引いたと竿を引けばマスターボールが釣れた。
マスターボールといえばどんなポケモンでも問答無用にゲットする事が出来る禁断のアイテム……ゲーム的な都合を言えば1個しか無いけれどもアニポケの世界やと最高級品のモンスターボール、シルフカンパニーが作ったボールで普通に諭吉が越える値段をしてて、更には製造数を制限する事によりレアリティを上げるというエグい商法をしとる。
「は〜…………あ、大きくなった」
本物のマスターボールかどうかを確認していると開閉スイッチを押せばモンスターボールが大きくなった。
これってどういう原理で伸縮しとるんやろ?なんやオコリザルに間違って投薬してもうたらオコリザルが小さくなったからその原理を利用してポケモンを入れとるっていう隠し設定があるらしいけど、このボールが伸縮する原理は不明やで。
「ポケモンは……流石に入っとらんか…………本物のマスターボールやけど故障してるってとこやな…………オーキド博士に頼んで修理業者に出してもらうか」
まさかマスターボールをゲットする事が出来るとは思わんかったわ。
肝心のポケモンは全然釣れへんけれども根気良くチャレンジしとるとエエことがある…………地獄の転生者運営サイドがマスターボールを寄越したんか?……いや、流石にそこまで地獄も気前は良くないやろう、偶然やな。
善は急げ、悪はゆっくり……俺はどっちかといえば善やから急がなアカン。
釣り道具を片手にオーキド博士の研究所まで走っていき、オーキド博士にマスターボールを渡せばやっぱりマスターボールは故障しとった。けど、修理すれば直る部分が故障しとったみたいで修理してくれる……ただしポケモンを貰う日までこのマスターボールは預かると言うた。一応は9歳以下はモンスターボールを持ったらアカン法律やからポケモンを貰う日にマスターボールを返してくれる言うた。
「はぁ〜……やっぱそう上手くいかへんのが世の中やなぁ」
オーキド博士にボールを渡せば釣りを再開する。そして釣り竿を垂らしボソリと呟く。
ポケモンは全くと言って反応してくれへん。俺の波動探知が間違いやなければコイキングをはじめとする様々なポケモンが住んどる言うのに反応してくれへん……本物の魚がどうかは知らへんけれどもポケモンも人間みたいに心を持っとるから罠やと気付いて引っかからんのか……いや、それやったらこの世界で釣りでポケモンをゲットな手段は流行らんわ。
「気配を遮断させるんやなくて心を鎮める……明鏡止水の境地…………無想モード、オン」
やり方を変えてみようとギラギラ滾る闘争心を消した。
心の中を空っぽにする無の境地に頭を切り替えつつ波動の探知をする。どうやら俺の闘争心が原因でポケモンがあんまり近寄って来なかったみたいやな…………俺の気配が消えたのかポケモンは反応する。竿が引いたので一気に釣り竿を引いた。
「っしゃあ!ポケモンや!」
ゴミばっか釣れとったけども遂にポケモンを釣る事が出来たで!
釣る事が出来たポケモンを見て満面の笑みを浮かべつつも釣り竿からポケモンを引き剥がす。
『コココココ!!』
「コイキング……なんや結構デカいな」
コイキング、確か90cmぐらいの筈やけども俺と同じぐらいの大きさや。
今の俺の身長は150cm台、今の年齢基準やったら大きな方やけどもその俺と同じって……は!
「さてはお前、群れのリーダーやな!」
ポケモンは群れで生息するパターンが多い。
アルセウスとかで親分な個体が存在しとるという描写があった。こいつはきっと群れのリーダー的な存在や……試しに波動で水中を探知してみるけれどもこのコイキングよりも大きなコイキングはおらん。群れのリーダー的なコイキングや。
『コココココ』
「逃さへんで!!お前は俺のポケモンになるんや!」
俺の腕の中で激しく暴れようとするコイキング。
ポケモンと殴り合いをした事が無いけれども最弱のコイキングでコレぐらいの強さやとすれば恐らくは伝説のポケモンでもシバき倒すことが出来る……まぁ、暴力を用いての指導はせえへん。殴って指導するのは三流の行いや、暴力を用いての指導は歪む可能性が大きく高い。相手を納得と理解させる指導をせんと…………やる気が無いなら帰れと言われて本気で帰るタイプの人間やったからそれがよく分かるわ。
『コッ!コッ!コッ……』
暴れようとするコイキングをなんとか逃す事をしなかった。
流石のコイキングも色々と悟ってくれたやろうと思ったので地面に降ろせばコイキングは俺と向かい合う。コイキングはジッと俺の事を見つめる。俺もコイキングを見つめて……少しだけ闘争心を出すと水の中に居るポケモン達は気配を察して逃げるけれどもコイキングは怯えない。それどころか俺に向かって水を吐いてきたって
「【ハイドロポンプ】覚えとるんか!?」
コイキングといえば【はねる】【たいあたり】【じたばた】の3つしか会得せえへん。
けども、第8世代やったら【ハイドロポンプ】を覚える……確か覚えようと思ったら【とびはねる】も覚えられるんやなかったか?
「ええな、ええなぁ!こら優秀なコイキングや…………けどまぁ、ギャラドスなったら物理個体にするけども」
アカシとマジでやる以上はこっちもマジでやらなアカン。
【ハイドロポンプ】をお腹で受け止めて1歩ずつコイキングの元に近付けばコイキングは冷や汗を流す。
「俺は何れは童子切の二つ名を手に入れる最強の天王寺麟童……今はリンドウやけどもお前の事を気に入った……と、先ずは俺がスゴい男やと証明しいひんとアカンな…………かかってこいや!」
『コォ!!』
「ふん!」
コイキングに宣戦布告をすればコイキングは【たいあたり】で攻撃してくる。
遅い、遅いで。俺の最初の転生先を何処やと思ってんねん。史上最強の弟子ケンイチの世界で俺は相撲という武術で超人の領域に至り15年も横綱をやった男や!コイキングをつっぱりで弾き飛ばす。
『コォ……』
「ハッハッハッハ!どうや、俺はその辺の奴等とちゃうやろ?…………コイキング、俺と一緒に最強を目指さんか?最強と言える男が同じく最強クラスの実力を持った男とバチバチにやり合うんやぞ!」
コイキングは素直に負けを認める。
負けを引きずるかと思ったけれども割とあっさりと負けを認めた……負けを認めて受け入れるのは容易な事やない。それが出来る奴は成長出来る奴や。コイキングに手を差し伸べればコイキングは頭のヒレを俺に当ててくる……決まりみたいやな。
「俺はモンスターボール持っとらんからその日まで待ってろやコイキング!」
『コォ!』
天帝vs童子切を連載化したいんだが
-
連載見てみたい
-
短編集にだけしとけ