「キキッ!」
「おお、飲み込み早いな」
シンジとポケモンバトルの議論を交わした翌日、シンジはニドラン♂をゲットする言うて22番道路に残った。
カントーのポケモンリーグに挑戦する言うてたから期待出来る相手やけども先ずは自分がジムバッジを8個集めなアカンのを忘れたらアカン。早速ニビジムがあるニビシティを目指してトキワの森に向かった。
「やっぱ三色パンチは便利やな」
ただトキワの森を突っ切るんは簡単な事やけども俺の目的はニビシティのニビジム戦や。
今の俺の手持ちはヒトカゲ、コイキング、マンキーでニビジム戦で出す予定なのはマンキーとコイキングでメインで活躍するのはコイキングやのうてマンキーやからマンキーを重点的に鍛えようと思った。
冷静に考えればせやねんけど、野生のポケモンを退治したらあかん。
この世界では基本的には対人戦のみのポケモンバトルしかしたらあかん世界で、ポケモンを鍛えるのは実戦以外には地道な基礎練や。俺のゲットしたマンキーは【ビルドアップ】を覚えとる優秀な個体やからと取り敢えずはマンキーと軽く殴り合いをするけれども、これやったら格闘技術が増すだけやと技を会得する方向に【ほのおのパンチ】【かみなりパンチ】【れいとうパンチ】の3色パンチを会得する方向性にシフトチェンジした。
「手持ちにヒトカゲおるんはデカいな」
「カゲ」
ヒトカゲはあっさりと【ほのおのパンチ】を会得した。
炎を拳に纏うだけやから簡単な技やけども、マンキーには炎を出すのは一苦労なのか苦戦してたけども炎っぽいのを出せてるから出来てへんっちゅうわけやない。
「この辺には目ぼしいのおらんなぁ……」
波動の気配探知をするがこの辺にはキャタピー、ポッポ、ピジョン、トランセル、ビードル、コクーンと序盤のポケモンがおる。
欲しいって思えるようなポケモンは1体もおらへん。バタフリーはキョダイマックス、スピアーはメガシンカを貰っとるけどもなんやキョダイマックス枠とメガシンカ枠を無駄に消費するわけにもいかへんわ。
「お主、見たところポケモントレーナーでござるな!」
「そういうお前は……どっからツッコミを入れればええんや?」
技の特訓をしていれば日本の兜に鎧を着た短パン小僧が現れる。
ポケモントレーナーかどうかを聞いてきたけれど、どっからツッコミを入れればええんかは分からへん。
「拙者の名はサムライ……お主、何処出身でござる?」
「母方も父方も実家はコガネシティやけど家はマサラタウン……何れは童子切の名を持つリンドウや」
「マサラタウンのトレーナーであったか!ならば話は早い!他の2人は負けはしたがお主には勝ってみせる!」
まだ旅立ってから1日しか経過しとらんけどシゲルと名もなきモブ、どんだけ早いんや。
サムライはポケモンバトルをしろと言ってくる。トレーナーならば目と目が合えばポケモンバトル開始の合図やと言うので俺もモンスターボールを取り出す。
「使用ポケモンは2体のシングルバトル、交代はありや」
「その勝負、異論は無いでござる!ゆくがいい、カイロス!」
「カィカィ」
「見た目通りやな……ほな、初陣や!ヒトカゲ」
「むむ……やはりヒトカゲを持っていたでござるか」
既にシゲルと名もなきモブに倒されていたサムライ。
俺がヒトカゲを出したとしても大した驚きは見せない、焦りもしない。カイロス相手にヒトカゲは圧倒的なまでに不利……
「先手必勝!【ハサミギロチン】でござる!!」
「おまっ、容赦無いな!ヒトカゲ、カイロスの足元に【ひのこ】や」
初っ端から一撃必殺を狙ってきたカイロス。
頭のハサミで【ハサミギロチン】を使ってくるのならば突撃することだけは分かるとカイロスの足目掛けて【ひのこ】を放てばカイロスは突撃することをやめる。
「流石はマサラタウンのトレーナーのヒトカゲ、一筋縄ではいかないでござるな」
「開幕【ハサミギロチン】で倒されるわけにはいかんやろうが…………」
【ひのこ】が命中して苦しむカイロス。ゲームやったら確実に仕留めることが出来たけれども、流石はアニポケの世界なのか割と平然と耐えとる。
カイロスとヒトカゲのレベルは同等と言ったところやろう……【ハサミギロチン】はもとよりあのハサミは普通に危険や。オーキド博士から貰ったヒトカゲはキョダイマックス個体かどうか分からへん。せやからメガシンカ型に、強い筈やのになにかと不遇な扱いを受け取る特殊型のメガリザードンY軸に育成するつもりや。
「……ヒトカゲ【ひのこ】乱れ打ちや」
【かえんほうしゃ】の1つでも覚えてくれとるならば、それで焼き払うのが1番の手やけどもそれが出来へん。
今あるカードをどう上手く使うかが重要やからと先ずはと【ひのこ】を乱れ打ちし突撃することが出来ない事を悟らせる。【ひのこ】が邪魔してるから地上からの突撃は出来へん。メガシンカすればカイロスは飛べるようにはなるけど、流石にメガストーンは持っとらん。
「グヌヌ……一気に駆け抜けろカイロス!」
「一直線のストレートは嫌いやないけど、愚直すぎるのもどうかと思うで……けど、それを待っとった。ヒトカゲ【りゅうのいかり】」
この手のタイプは精神論で行くところが多い。
精神論で行くんやったらば真っ直ぐに進んで最短で倒す道を歩んでくるのが可能性としては最も大きいと突撃してくるカイロス向かって隠し玉として取っといた【りゅうのいかり】をカイロスに真正面で叩き込んで煙を上げた。
「カィ……」
「カイロスの負けや」
「っく……ならば拙者の奥の手!いけ、トランセル!」
「はぁ?舐めとんのか」
「フッフッフ、果たしてトランセルを舐めているのはどちらでござるかな?」
カイロスに続いて出てきたのはトランセルや。
虫ポケモンは進化してなんぼなポケモン、最終進化系のトランセルなんて恐れる理由は何処にもあらへん。
「トランセル【かたくなる】でござる……フッフッフ、さしもの貴様の硬くなって防御力を高めたトランセルは傷つけられない」
「ヒトカゲ【ひのこ】や。動かん的やから一点集中で徹底的にシバいたれ」
「な、なにぃ!?」
「いや、なにぃやないやろう。【ひのこ】は物理やのうて特殊攻撃、トランセルがどれだけ【かたくなる】を使っても意味無いやろ」
「そ、そうでござったのか!?」
ポケモンバトルの基礎の基礎な部分を全くと言って知らなかったと言いたげなサムライ。
こんなんポケモントレーナーやったら誰でも知ってること……やないやろうな。なんかポケモントレーナー志望の子ってなんかアホ多いイメージ、猪突猛進は嫌いやないんやけどそれだけで勝てるんやったらポケモンバトルはただの力比べや。
「耐えろ!耐えるでござる!」
「トランセルは蛹、蛹は成虫になってからが本番や……まだ未熟者が挑んでくる度胸は認めるが考えようによってはただの無謀で無能なトレーナーや」
「拙者は……拙者は無能ではない!今度こそマサラタウンのトレーナーに勝つと誓ったであろう!」
サムライはトランセルに言葉をかける。
トランセルは焼かれている中でもサムライの言葉を耳にしており、なにがなんでも勝利しなければならない……そんな思いがトランセルに伝わった。
「フリー!フリー!」
「やった!やったでござる!トランセルがバタフリーになったでござる!バタフリー【ねむりごな】」
「それぐらいは想定内……その未来は読めていた」
トランセルは進化することが出来るポケモンや。進化の1つや2つで驚いてたらキリがあらへん。
万が一、億が一トランセルがバタフリーに進化をするという線は決して消えへんのならば対策しいひんとアカン。バタフリーになってサムライは大喜びをしてヒトカゲに【ねむりごな】を浴びせにくるけど
「【ひのこ】で爆発させたれ」
【ねむりごな】を【ひのこ】で炙り粉塵爆発を起こす。
爆発言うてもダメージを受けるレベルの爆発やない。軽く炎が点火するレベルの爆発やけども粉を出しているバタフリーの羽根に一瞬だけ炎が灯る。本人も驚いて粉を出すのを止める。
「【りゅうのいかり】や」
その一瞬こそが狙い目や。分かりやすい隙を作ってくれてありがたいこっちゃ。
大きな目に見える隙を作ったバタフリーに【りゅうのいかり】をぶつければバタフリーは落ちた。
「技の選択を間違えたな。【かぜおこし】はまだ対処出来るけども【ねんりき】やったらどないしょうもなかった……トランセルからバタフリーに進化したら覚えれる技が十倍以上の数に増える。進化して喜ぶ気持ちは分からんでもないけど、バタフリーになってからがホンマのスタートや」
「くっ……浮かれていた、バタフリーさえ居れば絶対に勝てると慢心してたでござる!」
「100年、いや、10回の人生分ぐらい甘いわ!コレさえあれば絶対に勝つことが出来るっちゅう仕組みはこの世には殆ど存在せえへん。ポケモンバトルでコレさえやっとけば確実に勝つことが出来る法則があるんやったら皆それやっとる筈や」
コレさえやっとけば確実に勝つことが出来るなんてものは無いんや。
それが無いんやったら皆試行錯誤を繰り返す。グーこそが最強、チョキこそが最強、パーこそが最強なんて考えもあるけれども、最も強い優れているだけであって絶対やない。無敵でも無敗でもないんや。
「バタフリーになってから本番でござるか…………一人前のポケモントレーナーの道は険しいな」
「なにを持ってして一人前かどうか分からへんけどな……ところで何処かにお前以外にポケモントレーナーおらんのか?実戦経験を積み上げたいんやけども」
「トキワの森は広大でござるからな……ニビシティかトキワシティに行ってポケモンセンターにいるトレーナーを相手にしてた方がなにかと効率がいいでござるよ」
「そうか……」
トキワの森には基本的には【むし】タイプのポケモンの生息地や。
そこにいるトレーナーの多くは虫取り少年の場合が多い。ジムチャレンジの都合上でヒトカゲがジム戦で活躍する事が出来るのはジム巡り後半から、それまでは他のポケモンが活躍する形になるからどうしてもヒトカゲの経験値が浅くなる。ジムリーダーと言う強者を喰らわないと、金星を勝ち取らないと出来ひん成長も存在しとる……
「お前には苦労かけるな……」
「カゲ?」
ゲームに出てこないアニメオリジナルのジムも存在しとる。
それにも出来たら挑みたいけどカントーをグルリと一周するにはニビからトキワジムをグルリと一周しとかなアカン……カントー全部やないけれどもカントー一周はな。ヒトカゲには申し訳ないと頭を撫でる。ヒトカゲはなんのことかよく分かっとらん……まぁ、近い内に意味を理解してくれるやろう。
「この道を真っ直ぐに行けばニビシティに着くでござるよ」
「おー、あんがとうな……お前はどうするん?」
「この森で修業を続けるでござる。お主の言うとおり、バタフリーになってからが本番でござった。ここでバタフリーを完璧に使いこなせるように鍛え上げるでござるよ」
「ポケモンリーグには?」
「勿論、出場するでござるよ……お主の健闘を祈ってるでござる!」
「ハッハッハッハ……ま、期待しといてくれや……」
サムライにニビシティに続く道を教えてもらう。真っ直ぐに行けばニビシティに辿り着くらしいからそれを信じて突き進むしかない。
やっぱアレやな、野生のポケモンを狩ることが出来へんのはキツいな。野生のポケモンを倒せば確実な経験値になる筈やけどもそれやったら虐待に等しい行為やからな。
「流石にスピアーの巣を突くのはな…………」
技の特訓をしつつニビシティを目指した。
天帝vs童子切を連載化したいんだが
-
連載見てみたい
-
短編集にだけしとけ