「船長、生姜湯だ」
「他は?」
「ヤマトに配らせている」
ワノ国を出て航路を進む。
段々と冬な気候になってきて気温がドッと下がってきた。エンセイが生姜湯を持ってきたので他の面々に生姜湯が行き渡っているのかを聞いてみれば生姜湯自体は作り終えておりヤマトが配っている。下っ端らしく雑用をこなしている様だな。
「いや〜寒いな……リキュールボトルで身体を温めてえよ」
「この海域を抜けることが出来たのならばな」
「……相変わらず冗談通じねえな、船長は……」
「熱燗で一杯、おでんでやりたいと言って欲しかったのか?」
「そういうのもありっちゃありだな」
エンセイが生姜湯を飲みながら軽い冗談を言ってくる。
軽い冗談なのは分かっているのだがなんとも言えない、私にどうしろと言うのだ?
生姜湯を飲めば体も温まり自身の部屋を出る。外が具体的にどうなっているのかを見ていないがなんとかなっている事だけは分かる。
「ふむ…………どうやら順調の様だな」
「おぉ、将軍の旦那!」
なんとか難所を乗り切ったのだとハヤトは舵輪を握り締めて海の流れを読み切る。
陸路を高速で走り続けたことで会得した見聞色の覇気、乗り物に乗っている間は流石と言えよう。
「やはり新世界は突っ走るのが難しい……だがそれでこそ駆け抜けて風になるって意味があるもんだ!」
「突っ走ってそう簡単に行くことが出来れば今頃はビッグマム達は海賊王だ」
「海賊王の称号か……俺は操舵王が欲しいな……僕もやっぱり1人の操舵手として運転技術を褒めてほしいな〜って……くしゅん……いや〜寒いですね!」
「臆するな、貴様は私についてきて我が船の操舵手にまで登りつめたのだ……それでまだ荒波か?」
「厳しいところは抜けたと思いますよ」
舵輪から手を離して本来の性格に戻るハヤト、見た目通り本田速人なのだと思いながらもこの後について聞いた。
ハヤトは生姜湯を啜りながらも厳しいところは抜けたのだと言ってくる。厳しいところは抜けたのだというのならば問題は無い
「ほぉ、見ない魚だな……いや、海獣類も居るのか」
「ねぇ、ザウスさん!アレって食べられるのかな?」
「一部の部位以外に食べることは出来ないだろう、その部位もあまり美味くはない……誰かが調理を施している」
安定した海流に乗っており船を進めていればメカニックな魚達が現れた。
魚だけではない、大きな海獣もいる。海王類と呼ばれている海の主達は居ないがそれでも普通の人間には脅威だろう。
しかし悪魔超人軍には普通の人間など居ない、猛者と呼んでも問題は無い者しか乗ってないし乗せるつもりは無い。
見たことがない無数のサイボーグな魚や海獣達、ヤマトは食べることが出来るのかと聞いてくるのだがザウスはサイボーグ化しているということは誰かが手を加えた、調理したもので食べる部位が少ないのだと残念そうにする。
「ハヤトよ、やっておけ」
「分かりました〜……ふん!!……っは!口程にもない稚魚か!」
こちらを好機の獲物と見ているので実力の違いを思い知らせろとハヤトに命じる。
ハヤトは舵輪を握ってから覇王色の覇気をサイボーグ化されている海の生き物達に向ければ気絶した。見た目は強そうだが私でなくハヤトの覇王色の覇気で倒れる、海の中では強い生き物達なのだろうがハヤトの覇王色の覇気で倒れたのならば稚魚だろう。
「サイボーグ化した海獣達ですか!実に興味深いですね……コレだけの数、誰が」
「アクロマや、こんなもん出来るのは世界で1人……ベガパンクぐらいじゃろう」
サイボーグ化している海獣達に興味津々なアクロマ。
ドクタールートがこんな事が出来るのはベガパンクぐらいだと言った。
やはりコレは原作通り、ベガパンクが改造したサイボーグ化している動物達か……ロボットには無理だろうがサイボーグならば覇王色の覇気は通じるものなのか。
「噂に聞く未来島は間もなくみたいだな」
「未来と言うぐらいなんだから奇天烈斎さんの天狗の抜け穴のパワーアップバージョンがあったりするんですかね?」
「それが有ればファースト・ジェネラル号の意味が完全に無くなるのだがな」
3つの針がある記録指針の内の1つが細かくだが揺れている。
未来島と呼ばれているエッグヘッドが間もなく到着するのかとリグレットは考察し、ボヤッキーは未来ならばと一番未来的な物を作れる奇天烈斎を引き合いに出すのだた奇天烈斎は自身の天狗の抜け穴以上の物があるのならば海賊船は不要と言う。
「しかし、船長……ここは政府管轄下の島だ。しかもベガパンクが潜んでいると聞く。奴はこの世界でも重要な人間でここは政府管轄下の島だ。穏便に行くのか?……少なくともそこの4人は会いたいという意思がある、1人の学者としてだ」
ラル・ミルチが間もなく見えるであろうエッグヘッドでどうするのかを聞いてくる。
今回の目的はそう、ベガパンクに会うことだ……海賊=悪人だなんだと強い拒絶反応を示さない男なのは知識として知っている。
奇天烈斎が、ドクタールートが、ボヤッキーが、アクロマが1人の学者として会ってみたいという思いを発している。
「貴虎のベルトを強化する事が出来るかどうか聞きたい……」
「私はコレで構わん……武器の性能に依存すれば弱くなってしまう」
「お前のベルトは科学兵器だ、科学とは進歩するものだ」
「…………」
『あー!あー!そこの海賊達、なにしとくれとんじゃ!』
ここでならば貴虎をパワーアップさせることが出来る筈だ。パワーアップをしておいて損は何処にも無い。
早いところエッグヘッドの入り口を探さなければならないと思っていると何処からともなく声が聞こえる。拡声器で声を大きくしているのだと気付き一同は見聞色の覇気を使って何処から声が発せられているのかを確認しようとするが誰も引っかからなかった。
「かなり遠くにいる……そこからここまで声を飛ばしているのか」
『サイボーグ化させた海獣達の試運転中だと言うのによくも気絶させたな!』
「で、あればどうすると?」
桔梗が冷静に分析した後に明らかに怒っているぞという声が聞こえる。
サイボーグ化させた事を怒っているのならば次なる刺客を放つつもりなのか?戦えそうな面々は何時でも戦うことが出来るのだと闘志を燃やしていると昔のパイロットが乗っている船頭にプロペラがついているタイプの飛行機が急接近してきた。
桔梗が弓矢を構えようとしているのだがやめておけと言っておき……空を見上げる。空気の流れが安定しない出鱈目な偉大なる航路、その後半の新世界は更に出鱈目だと言うのにプロペラの飛行機を運転しているとは相当だ。
「お前達、海賊だな……身包みを」
「お〜い、ベガパンク」
「む……お前、ドクタールートか!!」
「久しぶりじゃの」
「ドクタールート、ベガパンクと知り合いでしたのか?」
海賊ならば身包みを置いていけと海賊みたいな事を言ってこようとするベガパンク。
ドクタールートが声をかければドクタールートの存在に気付くのだがそれを見たワトソンは驚いていた。
「なに、科学者として働いてた頃にの」
「ドクタールート、死んだと聞いたが生きておったのか。いや、海賊になったのか!?」
「お前さんが政府の犬になったようにワシも海賊の手下にの……ま、色々とあったんじゃよ。今は下っ端として働いとる」
「お前が下っ端だと!?……どういう海賊だ、お前を無駄にする…………っな!?悪魔超人軍!!」
「なんじゃい今頃気付いたのか?」
ドクタールートと若い頃に知り合いだったようでそこそこ話が弾んでいる。
ドクタールートが下っ端として働いてる事を聞かされれば誰がそんな馬鹿な使い方をしているのかと船のシンボルマークを見る。
海賊旗の証である髑髏は掲げていない、悪魔超人軍のマーク、悪魔将軍の胸の鎧のマークを掲げている。
「お前がかの有名な天才、ベガパンクか」
「そういうお前さんが悪魔将軍か……道案内をするからついてこい」
「なにも言わぬのだな」
「科学者としてならば自慢すること幾らでもある、しかし戦う者として自慢するものはない、私は科学者だ……その船に乗っている者達は私を殺すことだけならば容易に可能な者達ばかりだ。無駄な争いはせん……それにドクタールートよりも上な医者や学者が少々気になる」
「ドクタールートはその手の事に関して嫌になっただけだ……船大工はともかく医者としてはドクターの名に相応しく一流だ……しかし政府の島なのに海賊を堂々と上げるのか」
「なに、今更な事だ」
ベガパンクがエッグヘッドに入ることが出来る裏道があるのだと飛行機で案内をしてくれる。
ハヤトに舵輪を握らせてその通りに進路を進めばエッグヘッドと思わしきところに辿り着いた。
「……将軍様、ここは私が」
「いやいや、お前達を客人として歓迎するつもりだ。船番はせんくても構わん」
メタナイトが船番として残ると言い出したがベガパンクが悪魔超人軍を歓迎するという。
その言葉に嘘はないのかどうかを気にするメタナイトだがドクタールートがベガパンクは天才科学者だが斬ろうと思えばメタナイトならば簡単に斬ることが出来る相手だからなにかしらをやらかせば斬ればいいのだと言い切った。
「改めて、私の名前はアクロマです……航海士と学者を務めさせております」
「学者か、なんの研究をしているんじゃ?」
「覇気に関する研究をしています」
「ほぉ、また随分と珍しい研究をしているんだな」
世界一の天才科学者と名高いベガパンクに出会えて興奮をしているアクロマ。
ベガパンクが学者だと分かればなにを研究しているか、覇気の研究をしているのだと言えば随分と珍しいものを研究していると面白そうだとアクロマはベガパンクに興味を抱く。
「ええ……なんとなくの延長線上にある動物的本能かと思えば実際に存在しているエネルギーでもある!将軍様に鍛えてもらい見聞色の覇気をなんとか開花させましたが、今の段階ではなんとなくの延長線上にあるものに過ぎないです。極めることによりほんの少し先の未来を予知する事も可能でそれは経験則の法則に基づいたものなのか?」
「ふ〜む、見聞色の覇気が経験則の法則か。面白い見解をする。いやしかし、見聞色の覇気は実際に存在するエネルギーを感知しているのか?人の気配だけでなく意識も感知することが出来ると聞く」
「将軍様と桔梗さんはそれが可能なのです……見聞色の覇気は精神論が行き着くところまで行ったものなのか純粋にエネルギーを感知する人間の第六感とも言える新たなる五感なのか……時折将軍様やハヤトくんの覇王色の覇気を受けるのですが魂に訴えかけられている気がする。悪魔の実の中には魂に干渉する物も存在していると聞いております」
「過剰な武装色の覇気ならば
「最近武装色の覇気を吸い取る妖刀を発見しましてね、刀としてはお粗末ですが武装色の覇気を感覚として感じさせるには最高の一品と」
「なんと!武装色の覇気を吸い取る刀か……欲しいのぅ」
「ハッハッハ、流石に渡せませんよ……因みにベガパンクさんは覇気に関してはどんな研究を?」
「覇気自体はまだ手を出しておらん、しかし覇気とは意思の力と聞いている。ならばその意思を操ることが出来れば……サイボーグ化した海獣達はその意識の制御等の実験動物なんじゃ」
「なるほど……ハヤトくんの覇王色の覇気で気絶したので意識自体はあります。しかし制御はよくないと思いますよ?制御ではなく一点の方向に向かわせる。将軍様曰く動物達も武装色の覇気等を会得出来るそうです」
「なんと……いや、確かに意思の力、人間と同様に心を持ち知能が高ければ覇気は可能か」
「……アクロマ、物凄く盛り上がってるわね」
天才科学者ベガパンクに対して自身の研究テーマである覇気に関して色々と議論を交わすアクロマ。
今までにないほどに盛り上がっている。ベガパンクが案内してやろうと言っていたエッグヘッドの案内を放置しての議論を交わしていることにカレンは困っている。
「奴も1人の学者だ。世界一の学者が目の前に居るのならば自分の考えをぶつけたいと思うのは普通な事だろう」
「そうだけど私達を完全に無視し2人の世界に入り込んでいないかしら?」
「入り込んでいるな…………アクロマよ、自身の理論等に関してベガパンクにぶつけることはとやかく言わない……だが、その前に聞いておきたい事がある」
「なんだ……大抵の事ならばドクタールートが知っておるぞ。なにせ私の前に世界一の天才と言われていた男だからな」
「コレをバージョンアップした物を作り出すことは可能か?」
「ほぉ……随分と懐かしい物だな」
何処からどう見ても戦極ドライバーなベルトをベガパンクに貴虎は見せた。
それを見たベガパンクは懐かしいのだと感慨深そうにしている。
「悪魔将軍、アレって副船長のベルトだよね?」
「そうだ。貴虎が変身するベルト、戦極ドライバーだ」
「なんでベガパンクに見せてるの?」
「コレを作ったの、私だからだ」
「ええっ、そうなの!?」
どうして貴虎の変身アイテムを見せてるのかとヤマトは聞くのでベガパンク製だとベガパンクは答える。
「コレは……人工的に悪魔の実を作ろうと研究していた頃、研究が上手くいかず出来損ないの悪魔の実ばかり出来た。その頃にジェルマ66が色々と騒ぎを起こしたりしていてな。海の戦士ソラにもなにか武装が必要だなんだと世間の印象を変える為に変身アイテムを作れと言われた……それがこのベルトで、失敗作の悪魔の実が持つ超常的超人的な力を得る力を武器になるようにした。メロン、イチゴ、マンゴー、ブドウ、他にも色々と……しかしジェルマ66と違って変身の負荷に耐える者が居なかったり人工的な悪魔の実も安定して供給できないからお蔵入りした……まさかまだ残っておったとはの」
「私以外にベルトを使いこなせるものは居なかった………結果は海賊稼業だがな」
「ついてきたのはお前だろう?」
私の身元が判明したり海軍と自警団が揉めて色々とあって賞金首になった。
その際に1人でミホークの様に強者を求めて漫遊するかと思っていたが貴虎は迷いなくついてきた。私についてきたのならば海賊として扱われる未来ならば賢い貴虎ならば簡単に想像することは出来た。しかしそれでも貴虎は私についてきた。それは変えようがない事実だ。
「コレの上位互換のベルトを作ってもらいたい。もしくはパワーアップさせてくれ」
この男ならば戦極ドライバーの上位互換のベルトを作れるだろう。
「また無茶な注文を……………まぁ、いい……お前さんが変身者なんだな?」
「ああ……言っておくが私は船長と違って特別な血筋じゃない……死ぬ気で鍛えて自分を理解し自分を使いこなした結果の強さだ。悪魔の実の能力も誇れる血も流れていない。クローンなんて作っても意味は無いぞ?」
「私の作ったベルトに耐えれる者がどれくらいなのか知っておきたいだけだ。それを踏まえた上でベルトはパワーアップさせる」
「……他に量産は?」
「上が望むのならばするのが仕事じゃが錠前が人工悪魔の実だからの……もっと別の代案でどうにかなる。喜べ、一品物だ」
「そうか」
戦極ドライバーの上位互換のベルトを作るがデータを寄越せとベガパンクは言ってくる。
貴虎は誇れる特別な血筋でもなければ能力者でもない、面白いものはなにもない。しかしそういう人間のデータが無いとアップデート出来ない。貴虎はベルトを量産するつもりがあるのかを聞くが、錠前であるロックシードは人工悪魔の実で出来ているので量産は不可能だと言う。
副船長 貴虎
果物戦士 懸賞金900000000ベリー
悪魔将軍が自警団をやっていた頃に協力関係にあった海軍の海兵の見習いをしていた。
海の戦士ソラの様になると憧れており、自警団の長をしていた悪魔将軍にも憧れを抱いていた。
悪魔将軍の本名がゴール・D・ミュースでロジャーの叔父だと判明し、ただそれだけを理由に仲良くしていた海兵達は掌返しで罪にした。
悪魔将軍は襲ってくる海兵を虐殺し、空を飛べるので武者修行ついでに諸国漫遊でもするかと考えていた際に、生き残った貴虎が悪の血筋は悪なのか?と迷いながらも問うと自分は信念を貫くだけだと言い切った悪魔将軍のカリスマ性に惚れ込みそのままついていくことに。特別な一族、家系、能力は持っておらず才能と努力により副船長になっている。純粋な実力もメタナイトより上だったりする。
元ネタは呉島貴虎
覇王色の覇気 適正無し
武装色の覇気 海軍本部中将数名や王下七武海クラスを倒せるレベル
見聞色の覇気 未来予知が出来るが、怒りなどの感情を読み取るのは苦手
戦極ドライバー
ジェルマ66ことヴィンスモーク家が暴れたのでイメージ回復としての広告塔なヒーローを作れと言われてベガパンクが作った変身ベルト。
しかしヴィンスモーク家の様に遺伝子改造をしていない普通の人間が着るには厳しいものなのとベガパンク基準では失敗作の悪魔の実を素材にしているので量産不可能、適合者が居ない等なんだかんだありボツになり貴虎の持っている物以外は全て廃棄になった。
貴虎は悪魔将軍に扱かれた為に物凄い速度でパワーアップしコレを着ることに成功している。
見た目はどう見ても仮面ライダー鎧武の戦極ドライバーとロックシードでメロン、ブドウ、イチゴ、マンゴー、ウォーターメロンがある。変身後はどう見ても仮面ライダー斬月で果物の鎧を見て色々な戦い方をしているので果物戦士という不名誉な名前がついており貴虎は割と気にしている。今回の一件でゲネシスコアを装着することが出来る様に改造されメロンエナジーロックシードとカチドキロックシードがベガパンクから与えられた。
天帝vs童子切を連載化したいんだが
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短編集にだけしとけ