アルピ交通事務局のネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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真剣で恋しなさいとか言われても 7

 

「その歳で出家って……」

 

「いや、違うぞ。夏も真っ盛りだしバリカンでガーッと行こうとしたらミスってな……ユキが最終的にな」

 

「準、こっちの方がカッコイイよ?」

 

井上がハゲになった。

一回は爆笑しているのだが冷静になって考えてみればハゲは病気だ、医者の息子が不養生したのかと聞けば夏だからバリカンでガーッろ行こうとしたら失敗して最終的にツルッパゲになった……坊主頭でなくツルッパゲであるというところがミソだ。

井上はなっちまったものは仕方がねえと意外と受け入れている……スキンヘッズじゃなくてガッチガチのハゲである……まぁ、ある意味そっちの方がカッコイイかもしれない。

 

「井上がハゲになったが葵は相変わらずだな……昔からの仲としてどうだ?」

 

「……え、あ、すみません……なんでしたか?」

 

「準がハゲになった感想は?」

 

「ふふふ、お似合いですよ」

 

「…………?……………」

 

井上がハゲになった事に関して感想を貰うのだが……葵の様子がおかしい。

どんよりとした負の感情とそれの間に挟まれている何かしらの感情がある……そんな葵を見た井上も何かしらのどんよりとした負の感情とそれの間に挟まれている何かしらの感情がある……普段は明るいしトラブルがあれば自力で解決することが出来る力を2人は持っている。ホントに強い人間だと思っているのだが、その2人は苦しそうにしている……だが……俺になにか出来るのだろうか?

 

「むっ、冬馬達が元気が無いだと?その様な姿は見えぬのだが」

 

「元気があるように見せてるだけっぽいぞ……あの2人はしっかりとしている。それなのになにか困ったことがあるみたいだ」

 

俺1人で考えたってしょうがない事だ。小雪に相談してもあんまり意味が無い。

頼れるのは英雄だけだと英雄とウォーミングアップのキャッチボールをしながら相談をする。

英雄の目から見れば元気がある様に見えているが、葵達は外面も上手く出来る人間なので英雄達の前で元気なフリをしている。

 

「むぅ……冬馬ならばなんとかするであろう……それよりも藤太よ、今度は我がキャッチする番だ!」

 

「はいはい」

 

英雄がキャッチャーマスクを被った。

ピッチャーな筈の英雄が何故キャッチャーマスクを被っているのか?シンプルにリトルリーグが球数を制限されるからだ。

1人で1試合を熟す事がリトルリーグでは出来ない、投げていい球の数が制限される。英雄の130kmを越える豪速球を当てる事が出来る奴は未だに見ていないが、それが逆に仇になっている。九鬼英雄がマウンドに出ればその時点で終わりなんだと神奈川県内に伝わっている。全国に名前が知れ渡るのは時間の問題だろうが、英雄の豪速球を打てないせいで基本的には三振、そのせいで弾数が嫌でも増える。そのせいでピッチャーとして試合に出れないので第二のピッチャー的なのが必要であり、立場を逆転させた。

感覚的に言えば時速120kmの球を投げている。小学生で時速120kmの球を投げることが出来れば充分過ぎるぐらいに強い、とは言えうちのチームは基本的には英雄がエース、ルール上動けない英雄に代わってピッチャーをやっているだけで二刀流は目指していない

 

「えい!!」

 

「っと、よっしょと」

 

「えーん!捕られた」

 

「そういう練習だからな」

 

しかし……小雪はなんなんだろうな、時速120kmの球を平然と打ち上げている。

まだ小学生で女子なのに……と言うのは時代遅れか。この世界だと武士娘なる概念が生まれているらしいからな。

小雪も武士娘な才能があるんだなと思いながらも野球を続けていく……タケちゃんに腕の骨をポキリと切断されてからヒュームのおっさんを見ていないが……タケちゃんにストーキングしてないだろうか?タケちゃん強いけどキレると怖いからな。基本的にはよっちゃんがまとめ役だったりするしブレーキが居ないと大変だ。

 

「ストライック!バッターアウト!ゲームセット!」

 

「フハハハハハハ!!やったぞ、藤太よ!完全なる勝利を果たした!」

 

葵と井上が何故か元気が無い、その理由は分からずじまいで時が過ぎていき全国少年野球大会に出た。

英雄の豪速球が当たり前の為にうちのチームは打撃が強くなった。打撃が強く守備が弱い、そんな感じだがそれでも英雄が強かった。

俺も微力ながらフォローした結果……英雄を温存して決勝戦に駒を進めた。相手は広島の名門中の名門で全国制覇経験や野球が強いで有名な私立中学に野球推薦貰ったりしてる学校に何人も輩出しているチームだったが完全試合を決めた。

英雄がバットを構えた時点で詰んでいる……取り敢えず塁に出とけば英雄がなんだかんだで一周させてくれる、英雄が抜けた後の穴が大きくなりそうなチームだが、それでも後輩達は英雄の豪速球になれて来ていたりするので打力のあるチームになるだろう。

 

「次に目指すのはV2チャンプだ!」

 

少年野球の雑誌記者が英雄にインタビューをしてくる。英雄が目指すのはV2チャンプ、どうもまだ世界大会的なのは無いらしい。少年野球の雑誌記者がインタビューをして英雄はなんの怯えもなく華麗にズバッと答える。人の上に立つだけの人間な事があるなとは思いながら英雄を見守っていると英雄が雑誌記者じゃない人達に話しかけられる。

悪意を持って接してきているわけじゃない、むしろ英雄は嬉しそうな表情をしている。

 

「藤太よ……我と巡るぞ!」

 

「……なにがだ?」

 

「うむ、我はスカウトされたのだ!我をスカウトとは傲慢だろうが練習しないかと提案を受けてな……」

 

「……英雄、相手は中学生だ。上を知り過ぎたらどうするんだ?」

 

「なにを言う!我は頂点を目指すのだ!上を知る機会を手に入れたのだから上を知らなければどうする?」

 

英雄の豪速球は130kmを越えている。

それは凄まじいが神奈川県内の名門と呼ばれる野球チームでは時速130kmぐらいは珍しいが絶対に見ないという事は無い。

それを余裕で打たれれば英雄の中の大事な何かが壊れてしまうんじゃないのかと思ったのだが英雄は英雄で上には上が居る。しかし何れはその上を自分が越えてみせる!と言う男前っぷりを見せてくれた。俺の考えが及ばない大物な器だな。

 

「取り敢えず、県内だ……大阪とか広島とかの激戦区もいいが神奈川県内だ」

 

そんなこんなで英雄と一緒に中学生のチームことシニアリーグに混ざる。

やはりと言うべきか英雄は打たれてしまった。小学生じゃ凄すぎるが中学生なら一流と呼ばれる連中が居るところならば時速130kmクラスの球は打つことが出来る……と言ってもそれは名門シニアのレギュラーの座を獲得している強者のみでベンチクラスならば普通に三振を奪えた。

 

「うむ……やはり世の中上には上が居るか」

 

名門シニアのエースに英雄はホームランを打たれた。

その事に関してショックを受けるのかと思ったがあっさりと受け入れられた。英雄は今は敵わない、しかし同じ年齢だった場合は、今の自分に足りないものがなんなのか自覚し後数年もしたら追い越すことが出来るのだと実感していた。

 

「藤太よ、アメリカに行くぞ!」

 

そんなこんなで神奈川県内で強いシニアのチームを巡り終えれば英雄がアメリカに行くと言い出した。

 

「どうした、今度は海外遠征か?」

 

「いや、九鬼家の付き合いでパーティに呼ばれてな……開催地がアメリカならばやはり本場の投手陣を相手にしなければならぬしなにやらアメリカと日本ではボールに違いがあるそうだ!」

 

「そうなのか…………」

 

「藤太よパスポート等の準備をしてやろう!お前は外国は初であろう?」

 

「いや、大丈夫だ。レンタルDVDショップで会員証作る為の身分証明書としてパスポートは作ってある」

 

「む、そうなのか?ならば野球道具だけ持っていくといい!」

 

服とかは要らないのか?英雄に聞いてみれば服は用意してくれるらしい。

なんか何時の間にか上流階級な人間の世界に足を踏み入れている……いや、先祖がスゴい上流階級だけども。

武蔵だか綾小路だか九鬼とかと比べてうちは武士の末裔ではあるが今はフリーランスの漫画家と転売屋と言うあんまり胸張れない。

 

「英雄よ、俺は遠征に来たんだ……アメリカの本場がどれくらいスゴいのかを餌に来たんだが何故に俺もだ?」

 

そんなこんなでアメリカに向かいニューヨークのなんかスゴい建物で如何にもなセレブリティなオーラ溢れる人達が集うパーティに出席させられた。俺は英雄がアメリカに挑戦すると言っているのだからついてきたのだが何故か英雄が出席する上流階級の人間が集まりいい顔をするだけでその金を別のに使えやと言えるようなパーティに出ている…………う〜む……よっちゃん辺りならばなんだかんだで上手く乗り切るのだが、タケちゃんと俺だったらこういうのは苦手だ。井上や葵もこういう場を乗り切る事が出来るだろうが……

 

「なに、コレも人生経験の1つだ……藤太よ、お前はまだパ・リーグかセ・リーグぐらいにしか目を向けていないだろうがメジャーのオールスターゲームではレッドカーペットを歩まなければならん!その時にお前が変だったら日本の恥だ!」

 

「日本の恥って……そこまで行けたらむしろ日本の誇りだろう」

 

「もっと上を見ろ!お前のそういうところがダラシなくて気に食わぬ!」

 

「はいはい」

 

こういうのも人生経験の1つ、人生を豊かにさせるのは若い内に苦労を買うことでなく若い内に経験を買うことだ。

しかし……ここに居るのはあの企業の重役!とか言う人達だろう……きっと俺が聞いても分からん日本じゃあんまりメジャーじゃない企業の偉い方だろう……顔を覚えてもらっても仕方がないしな。

 

「もぐもぐ……う〜む……やはり米は日本に限るな」

 

やることも特に無いし、食事を頂く。

アメリカと言えば歴史が浅くて伝統色的なのが無くて家庭の味的なのが少ないとミスター味っ子だかなんだかで見た覚えがある。

まだ2000年代で日本食、ヘルシーで結構美味いな、いや、めっちゃ美味しくね?ラーメンを食べるためだけに日本に来る的なのにはなっていない。取り敢えずおにぎりを食べるのだがカリフォルニア米だと思う。インディカ米は食べ方によっては美味しいがやはり日本人にとってはジャポニカ米が一番、気の所為では無いだろうがこの世界、前世よりも科学技術発展してる……携帯はガラケーだがな。

 

「………………う〜む……………」

 

「お味の方は如何でしょうか?」

 

「外国人が日本に来てとんかつとか日本人にとってメジャーな飯が最高と言ってくる理由が分かった気がする……ところでメイドみたいなお姉さんよ」

 

「メイドみたいなではなくメイドなのですが?」

 

「いやいや、分かる。俺には分かる、本職メイドじゃないの分かっている」

 

「…………」

 

「場所が場所だけに感じ取るのが難しいが……狙われているぞ?」

 

ここは上流階級の人間の社交場だ、自慢話をする聞かされるそれを聞いて良かったですねと言ってくるが腹の中では色々と思っている。

その為に感じ取るのが難しいがこちらに向かって邪気……いや、悪意ある悪意を感じ取ることが出来る。

 

「っ、何処だ!」

 

「悪意を感じ取れるが強者は感じ取れん……爆薬の可能性が高いな。すまんが英雄のところに行かせてもらうぞ」

 

邪気を、悪意ある悪意を感じ取れる事が出来るのだが場所が場所だけに誰だか分からない。

知り合いは九鬼英雄のみ……そう言えば英雄のところから沢山の執事やメイドは見たことあるが英雄専属の従者は見た覚えは無いな。

英雄のところに向かおうとすれば、爆発が起きて武装した集団が現れた。

 

「な、何事だ!?」

 

「九鬼英雄!」

 

「っ!」

 

「そうはさせるか!」

 

英雄が狙われた。

悪意をこちらに向けてきている以上は英雄が狙われるのは道理……俺は眼中に無いと言ったところか。

武装した集団に狙われた英雄を助けるために勿体ないが料理が乗っている皿を投げてぶつける

 

「藤太!」

 

「慌てるな!こういう時こそ冷静にだ!こんな上流階級の人間が集うパーティだ、プロの護衛の1人や2人居るだろう!それに任せよう!」

 

「そこはお前がカッコよく倒すのではないのか!?」

 

「野球の道具とパスポートしか持ってきてない!剣も俵も弓も鎧もない!鎧があるのならば真っ先にお前に貸したのだがな!」

 

いや、ホントにな!お前を守るのとか無ければ俺も前線に出て戦うべきかと考えているが向こうに強い奴が居ない。

爆撃とか拳銃とかの近代兵器とかで倒してくるんじゃないのか?ここには上流階級の人間が沢山居るが狙いは英雄、流石は世界の九鬼だなまったく!

 

「ほら、言っていれば護衛のメイドもどきが戦ってくれるではないか」

 

「む……むぅ……」

 

「どうした?」

 

「ここに居るのは王たる我だけでない、世の中を動かす者達だ!我が無理ならばと……」

 

1人でもボコることが出来るのならばそれで構わないという鉄の意志を感じる。

英雄は王として逃げていいのかと悩んでいるがそんな事で悩んでいる暇は何処にもない。

 

「硬度10!ダイヤモンドパワー!……確かこうだったな……百歩神拳!!」

 

取り敢えず援護射撃をしておこう。

英雄を狙ったテロ、相手は爆薬とかを使ってきて英雄を潰しに来たのだが幸いにも俺が居た。

コッソリと護衛している人達がコッソリとでなく堂々と戦いに行ってくれておりその上で百歩神拳でぶっ飛ばしたので形勢逆転、あっという間にテロリスト達は撃墜された。

天帝vs童子切を連載化したいんだが

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