アルピ交通事務局のネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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とあるマスターとサーヴァントの記録 その1

 

「サーヴァント、アーチャー……君は覆面レスラーかね?」

 

 英霊の座から呼び掛けられたので召喚に応じた。

 忌々しく答えには至っていない嘗ての自分との戦い以外の聖杯戦争以外の聖杯戦争、正義の味方の概念の結晶としての月の聖杯戦争の記憶がボンヤリとだが私にはある。

 私を召喚することが可能なのは忌々しい未熟な私か凛の宝石が触媒となるが……人間性と言う意味合いで相性の良い触媒を全くと言って使わずに召喚するガチャガチャの様な召喚ならば理論上は私を召喚可能だ。

 

「……内面が大事だと私は思うのだがね」

 

 召喚に応じ、マスターとの会合を果たすのだがマスターが何故か覆面をつけていた。

 聖杯戦争に関して知らないが聖杯戦争に加入する条件を満たしてしまっている者が偶然にも私を呼び出した……と思ったのだが、何処かの施設と思わしき場所で、私をピンポイントで呼び出したかったかは不明だが英霊を呼び出したかったのは事実と仮定し、マスターと思わしき人物が覆面をつけている理由を聞けばブサイクだからと答えた。

 

「……まぁ、確かにその手の話は多いしそれを生業にしている英霊が居るわけだが……」

 

 容姿がブサイクな事を気にしているマスターに人間、大事なのは中身だと答えれば日本神話で美人だから受け入れられた神様とブサイクだからと送り返された神様やおとぎ話で心が清らかだから美しい容姿に変化すると言うオチの話が色々とあり、ハニートラップや美人局等の話を出される。それを言われれば容姿関係について色々と語り合うのは地雷案件だと察してそれ以上は触れない事に決めた。

 

「っげ、よりによってお前が来るのか……なんなの?なんで毎回お前が居るわけ?オレ達は縁もゆかりも無いだろ!」

 

「それはこちらの台詞だ」

 

 最早、見慣れた顔とも言うべきかランサーが居た。

 私の存在を知っていて呼び出そうという酔狂な人間は早々に居ない。ヘラクレスやセイバーの様な戦士として逸話を残した者を呼び出すのが普通の思考であり、聖杯戦争で呼び出された事はあれどもとても呼び出したいと思われるタイプのサーヴァントではない。

 

 しかしそれでも呼び出される事がある……のだが、毎回と言っていい程にランサー、いや、クー・フーリンが居る。

 向こう側も呼び出される際に毎回私が居るイメージを持っているので悪態をつく……ふむ……

 

「複数のサーヴァントが居るな……なにやら込み入った事情がある様だな」

 

 サーヴァントが与えられる現代知識及び聖杯戦争に関する知識から照らし合わせて異常事態が起きていると言うのを察する。

 ランサーの様な戦闘系で英霊になった者が複数居てなにも戦いが起きていない

 

「はじめまして……で、いいのですかね」

 

「ここに居る私じゃない私と出会っているのならばはじめましてで構わない」

 

「では……私はマシュ・キリエライトと申します。こちらは藤丸立香先輩、貴方を召喚したのは────先輩です……色々と説明をしなければなりませんがまだまだサーヴァントを召喚しなければなりませんので詳しい説明については纏めてしたいので少しお時間を頂けませんか?」

 

「まだまだサーヴァントを召喚か……かなりの出来事だな」

 

 メガネの少女、マシュが私と接してくるが少し反応に困っている。

 発言からしてなにかしらの形で召喚された私と戦ったから距離感が掴みにくいのだろうと感じたが、直ぐに気持ちを切り替える。

 ここが何処なのか、目的はなんなのか等の説明については改めてあることを告げられれば私を召喚した魔法陣から移動する。

 

「それは?……いい心掛けだ」

 

 次の英霊を呼び出すという前代未聞の事態の中でマスターが1つの皿を手に取ったが直ぐに簡易的なテーブルの上に置いた。

 皿の上には鮭と胡麻の混ぜご飯のおにぎりが乗せられており、なんなのか?と聞けば呼び出したサーヴァントに対して対話をする為の道具として作ったおにぎりだと答えた。

 

 サーヴァント=使い魔と言う意味合いではあるが、中身は人間でありその中でも神話や歴史上の人で一癖も二癖もある。

 典型的な魔術師ならば偉人でなく本当に道具として扱おうと考えていて、それで失敗したと言う話は様々な聖杯戦争で多く見られている。それに対してマスターはコミュニケーションを取ろうとしている。

 

 過去の時代の住人である英霊は当時の食糧事情で食べられなかった等の問題が多く、名前からしてマスターは日本人だ。

 ここがどれくらいの時代なのか、どういう風に枝分かれした世界線でどういう事が常識的なのかはやや不明だが、私の知っている現代の日本があるのであれば美味しい物は普通に存在している。それこそその辺のチェーン店でも海外基準では美味いと言われている。

 

 当時の食事のレベルが最悪だった者達からすればおにぎりは最適解なコミュニケーションツールだろう。

 

「こういうのは心掛けが大事だ、味じゃない……うん、美味い」

 

 サーヴァントの為にと作ってもらったのだから食べなければならないとおにぎりに手を伸ばす。

 マスターは美味しくなければ美味しくないとハッキリと言ってほしいと、ホントは不味いのに一生懸命の手料理だからで笑顔で食べられれば何時か何処かで恥をかくからと何処か自信が無さげだったが、こういうのは対話をしようとする心遣いが大事だ。

 おにぎりを実際に食べてみれば、私ならばこれよりも美味しい物を作れる自信があるレベルだったが私が食べる事を納得する事が出来るレベルの味だった。

 

「マスター、オレにはなんかねえの?」

 

「あ、ごめん……忘れてた」

 

 おにぎりを食べている姿を見てランサーがもう1人のマスター、藤丸立香になにか無いのか?と聞いた。藤丸立香は忘れてたと答えた。どうやら彼等でなくマスターが独断でおにぎりを用意していた様だ。

 

「……いやまぁ、そういうのはあるけどよ」

 

 コミュニケーションツールとして用意していたおにぎりだが落とし穴がある。

 おにぎりは万能ではあるが地雷要素が0ではない、宗教的な問題で肉や魚、発酵食品が食べられないタイプの英霊も普通に居る……味からしてほんの少し、醤油を使っているので醤油を食べられないタイプの英霊ならば下手すれば地雷を踏み抜いて爆発させる。

 

 ランサーも犬は食べられないという誓約があるのでコレが決して正解じゃないどころか下手をすればハズレであり、用意しなかった立香を責めないでほしいとマスターに言われれば、それについて怒っているわけではないし、実際にそういう地雷があるので下手に言い返せない。

 

「……え!?ダヴィンチちゃん!?」

 

「おや、この姿の私を知っているのかい……その様子だとなにかしらの形で出会っているというところかな」

 

 次に英霊を呼び出すとなり呼び出した英霊を見ればマシュが驚いた。

 美しい女性でダヴィンチちゃんと言っていた、ダヴィンチから連想される英霊と言えばレオナルド・ダ・ヴィンチ、しかしレオナルド・ダ・ヴィンチと言えばあの顔では?と連想させるものがあるのだが、実は女性だったは英霊あるあるだ。

 

「おぉ、やったね──くん!現場で動ける私が居る!コレで冒険がスムーズになるよ!」

 

 どういうことかと思っていれば別方向からダヴィンチちゃんが現れる。

 ここに居る英霊達は英霊の座から1つの側面をコピーした存在で基本的には魔力の塊であり、全く同じ存在が居てもなにもおかしくはない。どうやら彼女は万能の人であるレオナルド・ダ・ヴィンチその人であり、彼の代表作であるモナリザが大好きだから霊基を少々弄くりモナリザの容姿になっているとのことだ。

 

「これはこれは、ありがとう……そういう人って認識で間違いはないけれど、マスター殺しとか低脳な人間だなと見下しからの策略とかでの使い捨てとかそういうのはしないから安心してよ。うん、はじめて食べる味だけどとても美味しいよ」

 

 ダヴィンチがマスターのおにぎりを貰う。

 マスターにとってレオナルド・ダ・ヴィンチと言う英霊は大抵の事は超一流の人間と変わらない腕を持っており、その上で職人として拘る人であると言う認識だ。マスターは自分がマスターだから偉いんだ!と言うタイプの人間ではないものの、どんな事でも超一流でその上で努力をし続ける人間であるダヴィンチに対して少し引け目や距離感のようなものがありそこを気にしている。

 ダヴィンチはそういうことはしないよとハッキリと告げておにぎりを食べて美味しいと答えた。

 

「怯えるな、契約者よ」

 

「「っ!?」」

 

 なにかしらの事情があるのだろうなという事で具体的な事情の説明を受けず、次の英霊を呼び出した。

 英霊が現れた……それと同時に全員が感じ取った。圧倒的な死を……呼び出された英霊はマスターとコミュニケーションを取ろうとしているが即座に私とダヴィンチがマスターを、クー・フーリンとマシュが立香の前に立って守ろうとしている。

 

「山の翁、呼び掛けに応じて参った」

 

「っ……」

 

 聖杯戦争に何度か呼び出された……ボンヤリとだが戦った英霊達を覚えている。

 だが、それよりも目の前に居る英霊が別格だと感じ取る……武芸で名を残したわけではないダヴィンチもそれを感じ取った。

 

「気にするな、そなたの心遣いは分かった」

 

 本人が意図して出しているかどうかは分からないが、威圧感を感じる。

 その中でマスターが用意したおにぎりは山の翁は食べられないのですみませんと震えながら答えれば心遣いは分かったと返事をする。

 

「応えよう。私は貴方のサーヴァント、ランサー。最果ての槍を以て、貴方の力となる者です」

 

 次に召喚されしは別側面の騎士王。

 過去の逸話からしてランサーの適性はあれども諸事情でセイバーしか出来ない、彼女の代名詞である約束された勝利の剣(エクスカリバー)以外は武器をまともに持ってこれないが、別の可能性と言うのは無限にある。

 

「これはどうも、心遣い感謝致します……!」

 

 別の可能性の騎士王と言えども彼女である事は変わりはない。

 マスターが用意したおにぎりに対して心遣いを感謝しておにぎりを食べれば、その味に魅了されたのか2つ目を即座に手に取った。

 

「デュフフフ、黒髭参上でおじゃる!緑は敵ですぞ!」

 

「「「っ!!」」」

 

 そして更なるサーヴァントの召喚を行った……黒髭、それは悪名高き海賊であるエドワード・ティーチ。

 後世の創作物で海賊であり悪人である事は明確な存在であり、私達は身構える。

 

「待った!待った!待った!……まぁ、そういう反応は分かりまするぞ。海賊って言えば拙者ってぐらいの知名度ですから……でもまぁ、こう見えて聖杯戦争経験者なわけでしてその辺の弁えは一応は出来ておりますぞ。お、それおにぎり?1つプリーズ!」

 

 その反応はされて当然のものだと黒髭は飲み込み理解して問題は無いと言いマスターに接する。

 一瞬で私達の心情に気付いたり、溶け込もうとしている……聖杯戦争経験者で弁える事を知っている事からして……逆に油断が出来ない。

 

「カァーッ!美味えな!マジでなんで日本人が作る飯って美味いんじゃろうね!」

 

 普通の人、距離感で言えばそんな所だが、だからこその油断は出来ない。

 要所、要所で即座に答えに辿り着くところやそれに対しての正しい対応等を考慮すればそういう顔を見せていないだけで紛れもなく悪名高き海賊、黒髭である事が伺える。

 

「我が名はオジマンディアス。王の中の王。全能の神よ、我が業を見よ!!」

 

 そして呼び出す為の道具、聖晶石が最後だと最後の召喚をする。

 その結果、出てきたのは太陽王オジマンディアス。出てきたと同時に人によっては威圧感、人によっては後光と感じるものが放たれる。

 

「ファラオたる余に捧げ物を用意していたか、いい心掛けだ……うむ、知っているぞ。コレはおにぎりというやつだな」

 

 オジマンディアスのこの発言や経歴からして自分は王様で誰かに仕えるタイプでない、呼び出した者を下と認識しているタイプの英霊だ。マスターは槍の彼女からおにぎりが乗せられている皿を奪いオジマンディアスに渡す。オジマンディアスは捧げ物を用意していた事をいい心掛けだと褒めた後におにぎりを食べた。

 

「うむ!悪くない!……して、どういう状況だ?説明せよ」

 

「は、はい。先ずはこのカルデアから説明を」

 

 オジマンディアスがおにぎりに対して不満を出さずに終えれば、本題に入る。

 色々とあるが要約すれば人類史のターニングポイントで異変を巻き起こした結果、人類史が焼却された。その歪みを元に戻す為に歪みの原因である聖杯を手に入れる為の冒険、戦いを行う。私達はマスターと共に人類史を取り戻す………………………

 

「幸運と呼ぶべきか、不幸と呼べばいいか」

 

 英霊達は力を貸さなければならないだろうと言う認識に切り替わる。

 過程はどうあれ時間移動を行う。適合者が英霊を除けば彼等だけしかいないこと……英霊達は人類史の代表であり、武芸以外でもなにかしらの形で名を残した者達も英霊になる。ダヴィンチがまさにそれであり、なにかが得意ですと言われてもその分野で英霊になった者が居る。

 経験上、魔術師として優れた魔術師らしい性格の魔術師よりも話し合いが通じる人間の方が英霊関係のあれこれが最終的にはどうにかなる。そしてここは組織、爆発テロが起きたものの直接現場に足を運べないが後方支援のバックアップメンバーはそれなりに居る。

 

 魔術の腕よりも人間性を重視した方がいいだろう。

 だが……藤丸立香もマスターも今を生きる人間で、血生臭い世界とは縁遠い……極端な話、聖杯戦争で優勝したければランサーや彼女を呼び出して上手くコミュニケーションを取れば勝てる。私と英雄王が相性が悪い様に英霊によって相性があるので大物喰いは一応はあるが、レオナルド・ダ・ヴィンチを呼び出して勝利しよう!と言う発想には基本的には至らない。

 

 しかし今回の一件を終わらせるにはレオナルド・ダ・ヴィンチの様なタイプの英霊も必要になる。

 本来であれば混じり合う事が出来ない英霊達を2人のマスターが……話し合いの通じるマスターでよかった!と言えるが逆に彼等の様に適性はあれども能力が無い人間に重責な仕事を与えすぎだ!と言う考えもある。

 

「震えていたな……」

 

 マスターは覆面を被っていた。

 目が震えていた。身体が震えていた……本当は怖いのだろうが、何処にも逃げ場は無い……無いどころか挑まなければならない理由が出来てしまった。過去の経歴から考えて、アドバイスを!と言える立ち位置の人間ではない。むしろ人として悪化させるもの……悩ましいものだ





マスター

日本人であり藤丸立香より歳上の高校生で転生者
望んでFGOの世界に来たわけでなく、48人のマスター候補生からスタートで逃げ場無し。
そもそもで藤丸立香が大抵の英霊と上手くやれるコミュ力や誘惑に逃れる力に加えてあまり否定しない性格であり、彼だけがマスターだったからマスター同士でのギスギスした空気とかが無いんじゃないのかなとか藤丸立香がある意味没個性にならなかったんじゃないのかなと気付いているので多分詰んだなと思っている。
容姿はイケメンでなくワイルド系でもなくブサイクなのは自覚しているのであんまり顔を見せたくないと覆面をしている。
経歴書とかの顔写真で素顔を知っているロマニ曰く「磨いても光らないブサイク」とのこと

天帝vs童子切を連載化したいんだが

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