ソラン・イブラヒムside
パーティーの翌日、普通なら休日となるはずの今日、俺は約束通り妹達と遊園地へ遊びにいった。正直、トロピカルランド?だったか?そこに行きたいと言われたときは流石に焦った。原作にて工藤新一が殺人事件に巻き込まれたあの有名な遊園地。
まぁ、流石に事件に巻き込まれるなんて、ことは無く無事にこうして夕方、帰ってくることが出来たのだが何故か妹達にポアロへと行きたいとせがまれ現在はポアロへと来ていた。
俺としては以前に迷惑をかけてしまったあの店員さん、確か降谷零?だったか。その店員さんと主人公に変に質問されそうな為、暫くは行きたく無かったのだが妹様のお願いならば仕方ないと思いポアロへと入店したのだが
「兄さん、私はメロンソーダをお願いします」
「あ!ハヤナはコーラをお願いね、お兄ちゃん♪」
二人の飲み物を女性の方の店員さんに自分の分も含めて飲み物を注文する。二人が楽しそうにポアロを楽しんでいるのを見れば、彼女達に連れ回された疲労が軽く感じた。チラリと店内を見れば、あの金髪でアムロ・レイ似の声の店員さんが此方を見ている。二人には悪いが、早めに店を出た方が良いか
そう思い始めていた、そのときだった
携帯のメッセージアプリに通知が入り、見ると母さんからのメッセージだった。
『ごめんねソラン、母さんと父さん仕事の都合で遅くに帰るからハナヨとハヤナを連れて外で食べてちょうだい』
まぁ、仕方ないか。両親が遅れるのは仕事のせいだし帰りにどこかのファミレスにでも入ろうか……
「ハナヨにハヤナ聞いてくれ。父さんと母さんは仕事の都合で遅くに帰ってくるらしい、帰りにどこかの店に入ろうと思うが、何処が良い?」
「はい、ではここで。隣のクラスの子達がここの料理が美味しいと話しているのを聞きました」
「あ、ハヤナも聞いたことある!私もここでご飯食べてみたかったんだー!お姉ちゃんにさんせーい♪」
「………了解した」
妹達の即答に顔が引きつっている気がする、だが妹達がそうしたいなら仕方ないか。どうにかあの店員と話さないよう携帯を弄る。夕方とはいえ、時間帯はまだ四時半を過ぎたばかりだ
どうにか、あの店員と話さずに時間を潰す方法を考えなければ………この思考、コミュ障の考えじゃ………
取り敢えず携帯で前世では良く読んでいた二次創作小説を探そうと検索してみる。検索して現れるのは、全くわからない仮面ヤイバーなるものクロスオーバーや異世界系の小説が表示される。この世界にも、魔法少女ものや異世界転生といっあアニメは存在する。それこそ、前世では有名な作品等も。
例えるなら『魔法少女まどか☆マギカ』と『カードキャプターさくら』はこの世界にあるが、『魔法少女リリカル☆なのは』はない。といった感じだろうか?
一応、ネットで検索すると数件ヒットした。恐らくは俺やロックオンと同じように転生者が小説としてこの世界に産み出したのだろう。だが、基本的にあまり面白そうなSFロボ物はない
いっそのこと、ロックオン達と相談してガンダム00の小説をネットのサイトにオリジナル小説として投稿してみるか?
早速チャットアプリの中で1つのグループをタップし開く。グループ名はソレスタルビーイング、俺たちゲーマー以外にもフェルトやマリー・パーファシーがグループ登録している
『刹那』
「ガンダム00をネットにオリジナル小説として
投稿してみないか?」
『ロックオン』
「お、そいつは面白そうだな。」
『ティエリア』
「この世界のロボットアニメも面白いが、ガンダムを知る我々からは少し物足りない物がある、名案だな刹那」
『ハレルヤ』
「確かにそうだね。」
『マリー』
「でも、誰が書くの?私はあまり時間は取れないし、文章力も自信ないわ。」
『フェルト』
「小説とイラストはまかせて。これでも前世ではオタクで二次創作とか書いてたし、同人誌も書いてた。それにダブルオーの物語も詳しく覚えてるし、文章力は自信があるよ?どうかな?」
『ロックオン』
「それは頼もしいな、完成したら共有で送ってくれ」
『フェルト』
「わかった、任せて。」
取り敢えず、フェルトが書いてくれるとの事で話が纏まったため、メッセージアプリを閉じ、携帯から視線を外し思わず目を見開いた。
いつの間に頼んだのか、妹達はパフェをそれぞれ1つずつ頼んで食べていた。しかも一番大きなサイズの物を二つ
「あ、やっと気付いた!」
「そうですね、ハヤナ」
「いつの間に………そんなに食べて夕飯は大丈夫なのか?」
「デザートは別腹だもーん♪」
「ハヤナのいう通りです、ご馳走さまです兄さん。美味しかったです」
「…そうか」
取り敢えず今日はとことん財布が軽くなるようだな………そう思っていると店の来客を告げるベルが鳴った。
「あれ、ガンダムの人だ。久しぶり」
「ッ!?」
聞き覚えのある声、そしてその呼び方をするのは俺の知り合いでは一人しかいない
確信に近い思いで振り返ると、やはりか小中高と一緒だった幼馴染みとも言える友人が店の入り口に妹達と同じくらいの年でベージュ色の髪を持つ妹と共に立っていた。
友人はいつも通り緑のジャケットを着ており、妹の方はピンク色のフード付きのパーカーを着ていた。
「久しぶりだな、三日月・オーガス。そしてアトラ」
「うん。久しぶり、ガンダムの人」
「久しぶりです、ソランさん。あ、ゲームの大会優勝おめでとうございます!」
「ありがとう、見てくれたのか?」
「俺が見てたら、アトラもいつの間にか隣で見ててさ。」
「お、アトラちゃんじゃーん♪」
「こんばんわ、アトラ」
「あ、ハナヨちゃんにハヤナちゃん!なんでここに?」
「兄さんとお出かけした帰りです」
「晩御飯もここで食べるんだー♪」
そう言えば妹達とアトラは友達だったな。俺がパーティーに行った日に遊んでいたな。
「私もお兄ちゃんとご飯を食べに来たんだよ!」
それは、凄い偶然だな。そう思いながら三日月から聞いたところ、三日月の家も今日は遅くに帰るらしくご飯を食べにポアロへと来たらしい
「なるほどな、折角だ。一緒に座るか?」
「助かるよガンダムの人、アトラも喜ぶし。そうする」
近くの女性の店員さんに席の事を話し、俺の横にハヤナとハナヨを座らせ、向かいに三日月とアトラが座る
「そう言えば、ガンダムの人は天才の人と同じ大学たよね?元気?」
天才の人、俺たちの幼馴染みで電子工学科の授業を受けており、彼のドローンの設計図が採用されてから世界からも天才だと言われる男
「フリット・アスノか、最近は余り会わないが恐らくは元気だと思う。お前は?」
「俺も元気かな、そう言えば俺の働いてる店によかったらガンダムの人も来てよ」
そう言えば、三日月は俺やフリット達と違って就職だったな。そう思いながら三日月が差し出したチラシを確認する。
『どんもの屋~鉄火丼~』
まさかだが、オルガ・イツカが働いているのだろうか?それに鉄火丼と言えば最近有名に成っている店だったか。
「了解、今度寄らせて貰う」
「ん」
ふと、時計を見たらちょうど六時を過ぎた早めの晩御飯にちょうど良い時間になっていた。
「そろそろ、注文をするか」
「だね、腹へった」
そう言いながらメニュー表を広げ妹達のを方を見ると、何故かハヤナ、ハナヨそしてアトラまでもがギクリと気まずそうな顔をしていた
「どうした?」
「兄さん、すいません。デザートには勝てませんでした………」
「ハヤナ、もうお腹一杯………」
「ハヤナちゃん達の一緒に食べるなんて言わなきゃ良かったかも……」
思わず三日月と顔を見合わせる。やはりデザートは別腹では無かったか……。そう思いながら、メニュー表を見る。これなら、食べられるかな?
「料理を調理する時間も計算すると、ハムサンドなら食べられるか?」
「「「うん」」」
そう言いながら揃って頷く三人を見てから、メニュー表を眺める
「アトラ達でハムサンドを2皿、俺たちは何にする?」
うーん、喫茶店のメニューってどれも美味しそうだから悩む。よし、カレーにしようかな。量も多そうだし
「俺はカレーにするが、お前は?」
「俺も同じ、じゃあ店員呼ぶよ」
手を上げ店員さんを呼ぶと、以前に間違えてアムロ・レイと呼んでしまった金髪の店員さんが注文を取りに来た。正直、まだ気まずい
「カレーを二つと、ハムサンドを二つ頼む」
「もし食べきれなかったら持ち帰りにしたいんだけど、出来る?」
「はい、分かりました。先程から仲が良さそうですけど、友人ですか?」
「いや、ただの幼馴染みだ。」
「だね、ガンダムの人とは幼馴染みだけど、それがどうかした?」
「いえ、とても仲が良さそうに話していたので気になっただけですよ」
そう言いながら店員さんが厨房と思われる場所へと向かっていった。
その後、ご飯を食べ終えてから少ししてからポアロを出た。やはりかハナヨ達はハムサンドを残してしまったのでテイクアウトして貰った。今度は食事前にデザートやお菓子はあまり食べさせないようにしなければら。そう言えば、折角会ったんだからと、妹達に言われみんなの集合写真を撮った。
ちゃんと皆が映っているのを確認し、折角だから親に三日月に会った事を教えようと画像を送信し、間違えてソレスタルビーイングのグループチャットに送っていた事に気付いた。
『ロックオン』
「おい!?どういう事だよ刹那ァ!?」
『フェルト』
「どういう事!?なんでコナン世界に三日月とアトラちゃんがいるの刹那!?それに猫耳着けてる子は良く見たらハナヨとハヤナちゃんだし!とにかく説明して!!」
どう説明しようか…………
そう思いながら、少し眠そうにしている妹達と共に家へと帰路に付くのであった
ピピッ!
USER NAME『R』さんから
USER NAME『刹那・F・セイエイ』さんへ
3VS3チームマッチの誘いが来ています。
USER NAME『R』さんから
フレンド申請が来ています。
プチキャラ紹介
『三日月・オーガス』
主人公の幼馴染みの一人。就職しており《どんもの屋~鉄火丼~》で働いている。妹がおり、主人公をガンダムの人と呼ぶのは、主人公が小学生の時にガンダムと言う単語を毎日のように口にしていた事から。
『アトラ・オーガス』
三日月・オーガスの妹、ハナヨやハナヤと友達で良く遊んでいる。料理や裁縫が得意。毎年、三日月の誕生日にはお守りを作って渡しているため、家庭科の授業では他の生徒に裁縫を教えている事が多い。
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