無人島の猫百合姫 ~ハードコア孤島サバイバルが百合ハーレムになるまで~   作:Kkmn

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25. 【悲報】狼少女、お嬢様に飼育される

「サァ、ノウン…ツヅキ、シヨ?」

 

「てめええええクソニンゲンがああああ!!!ぜってぇええ殺してやるぅぅぅ!!!これ外しやがれェェェェ!!!!」

 

「……チョット、ウルサイ。ダマッテテ?ワタシ、イソガシイノ。(げしげし)」

 

「ああああちくしょぉぉ!!そいつはアタシのメスだぞぉっ!!手ェだすんじゃねぇぇぇぇ!!!怪我の所蹴るんじゃねぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…とんでもない光景が繰り広げられております。

 

ツルや魚網やでこれでもかと言わんばかりに簀巻きにされた狼っぽい女の子を、エルゥが…あの優しいエルゥが冷たい眼でゲシゲシ蹴ってます。

 

 

 

「オイてめぇ!!コイツはてめぇらを滅ぼしたようなクソ野郎だぞ!なんで大人しく媚びへつらってんだよ!!」

 

「そ、そうは言っても……私、たぶん無関係だし…エルゥは悪い子じゃにゃいし…」

 

「クソ、良いように飼いならされちまって…!!同じ半獣として恥ずかしくて仕方ねーよ!!」

 

 

 

 

 

さっきまでエルゥにとんでもない事されて気絶してたのに…元気だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

「アナタ、マケイヌノ、トオボエッテ、シッテル?ニンゲン、ナンカニ、マケテ、ハズカシクナイノ?」

 

「うるせえええ!!初手で目つぶししてきて一切の躊躇いなく怪我を狙ってくるようなヤツをニンゲンとは言わねえええええ!!!」

 

 

 

 

 

ぷーくすくすwと言わんばかりに煽りをかまされた狼少女はそれはもう怒涛の如く怒り散らして…なんか可哀そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇエルゥ…ちょっと可哀そうだから、せめてケガしてる所だけでも緩めてあげにゃい?」

 

「おぉぉっ!?お前分かるヤツだな!!やっぱアンタは闘いも正々堂々だったし、こんなニンゲンとは違って気高さがあるねぇ!!」

 

「チッ…。ウン、ワカッタ…。デ、デモ、モシカシタラ…マタ、オソッテクルカモ…」

 

「大丈夫!!その時は自分がちゃんと守ってあげるから!!」

 

「…!!ノウンッ!!」

 

 

 

彼女が感極まったようにぎゅーと抱き着いてきて、その尊い温もりが重なり合った胸を通じて伝わってくる…。

 

 

 

…でも、いい加減、さっき脱いだ服着てくれないかなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…じゃあちょっとだけ緩めるけど、絶対に変にゃこと考えにゃいでね?信じてるからね?」

 

「わぁーってるって。もう負けた身だし、今更見苦しいマネなんかしねーよ。」

 

 

 

よしじゃあさっそくがんじがらめの拘束を…やばいコレ結び目どこだ。あの子一切外すコト考えないで縛ったな…!?

 

し、仕方ない、自分の口の牙でちょっと切るか。んしょっ。

 

 

 

 

 

しゅぱっ…するるっ…。ばさっ。

 

 

 

 

 

「あっやべっ。」

 

「…うおおおおお!!?ははは!!どうしたアンタ、そんなにアタシのコトを気に入ってくれたのか!?」

 

 

 

……やっべ。加減間違えて全部切っちゃった。まぁでも変なマネしないって言ってたし大丈夫だよね?

 

と、思った次の瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前からは、その狼の少女が消えて絡まったツルと網だけが残ってて…。

 

 

 

 

 

「てめええぇぇぇ!!!よくもやってくれやがったなぁアアアアァァァッッ!!!???ニンゲン風情があああッッ!!」

 

「……ちょっとぉぉぉ!!?」

 

 

 

 

 

思いっ切り座ってアンをよしよししてるエルゥに駆けだしていってぇ!?あぁやばいっ、アンッ!!来t……。

 

 

 

 

 

「………『オスワリ』」

 

「…はぁっ?…なっ、カラダ、がっ…!?」

 

 

 

 

 

え?エルゥが何か小さく唱えたと思ったら、急に、狼の女の子の動きが鈍くなって…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「く、くそっ…なにしやがっ………ワンッ♪」

 

 

 

 

 

 

 

なんか、エルゥの目の前でお座りの姿勢になって、元気よく挨拶の鳴き声を返してるんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、はぁぁぁっ!!?てめぇ、なにしやがって…クソッ、動かねぇっ!!?おい!ふざけんなっ!!」

 

「エルゥ…?にゃ、にゃにしたの…!?」

 

 

 

あれだけ恐ろしく力強かった狼の女の子が、まるでピクリとも微動だにせず行儀よくお座りのまま動かない…。

 

な…何これ?一体どういうこと?

 

 

 

 

 

「フフフ…ワタシネ、モウ、ゼッタイニ、ナニヲシテモ、ノウンヲマモルッテ、チカッタノ。」

 

「え、えぇ…うん、それは嬉しいけど…一体どういうこと…?ってにゃにそれ!?」

 

 

 

って、うわわわわわ。なんか、エルゥの手が!?彼女の手が、何かおどろおどろしいような、変なオーラみたいなのに包まれてる!!?

 

 

 

「…オトウサマニ、オシエラレタ、ケモノヲ、アヤツル、マジュツ。

 

 ゼッタイニ、ツカイタクナイッテ、オモッテタノ…ダケド…。」

 

 

 

ひいいい!?エルゥの顔が、かつてない程黒い笑みに染まってるぅぅぅ!?

 

 

 

「アナタノタメナラ、ナンダッテツカウ…♪コノコ、ワタシタチノ、ペットニ、シヨ?」

 

「にゃに言ってるのエルううううゥゥゥゥ!!?!?!?」

 

 

 

相も変わらずエルゥが壊れたまんまなんですけどぉぉぉぉ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、えぇと…まず、にゃまえだけ教えてくれにゃい?」

 

「はっ!!死んでもお断りだn…」

 

「……『コタエナサイ』」

 

「ア…アタシの名前は、カミュー…魔獣のヘルハウンドと、ニンゲンのハーフ……はぁっ!!?何言わせてんだてめええええ!!?」

 

 

 

何だコレ…凄い光景だよ。

 

砂浜でスクール水着の猫耳少女と裸の金髪美少女と猫耳スライムが、お座りしてる狼耳の女の子を取り囲んでるよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ、わかった、カミュー…さん?どうしてこの島ににゃがれ着いたの?船かにゃにかに乗ってたの?」

 

「う…うるせぇっ!!アタシに質問すんなっっ!!」

 

「……(ニコニコ)」

 

「ああああああああ!!!わかったよ!!わかったから!!アタシは墓荒らしなんだよ!

 

 離れ小島の遺跡を盗掘した帰りに天罰かなんか知らねぇけど嵐にあって!!目が覚めたらココにいたんだよ!!」

 

 

 

墓荒らし…へぇ~、この世界にも普通に遺跡とかあるんだ…あとエルゥの無言の圧力がすごい。

 

でも、ということはやって来た経緯は彼女といっしょなんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで…腹もやべぇくらい減ってて…死にかけてた所にイイニオイがしてきたから行ってみたらココを見つけてさ。

 

 あとはアンタらと会って、ご覧のあり様さ!」

 

「…にゃるほど。そういうことだったんだね。」

 

 

 

そうか…漂着してきて、お腹も空いてたんだ。

 

飢えの苦しみがどれ程辛いかは、つい先日身をもって体験したから許してあげたい気もする…。

 

 

 

 

 

「あーちくしょう!!折角すんげぇお宝を手に入れた帰りだったのにさ。こんな変な島に流されたんじゃ意味ねーじゃん!!」

 

「うん?すごい、お宝…?」

 

「あぁそうさ。古代王朝の遺跡の奥底に保管されてた、お姫様の棺桶さ!!コレさえ持ち帰りゃあアタシは歴史に名を残せるくらいのな!!」

 

 

 

へ~…なんだかよくわからないけどすごい。自分の世界で言うとピラミッドの中から昔のファラオのミイラを見つけたみたいなモノだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

「コダイ…?マサカ、『プアグ』オウチョウ、ノ?」

 

「へぇ、さすがお嬢様は博識なこって。…そうだよ今は亡き大国、古代プアグ王朝最盛期の第23代目の女王、レイシアの棺桶だよっ!!」

 

「ホントニ、アノ!!?スゴイ、ソンナノ…ホントダッタラ、トンデモナイハッケン…!!」

 

 

 

 

 

 

 

…やばい、自分だけまったくついていけないけど。なんとなく凄いことなんだなーって言うのはわかる…。

 

 

 

 

 

「ドコ?ソノカンオケ、イマドコニ!?ナガサレタ!?」

 

「んなワケねーよ、死んでもしがみ付いて離さなかったから…ほら、そこに茂みの影に置いてあるだろ?」

 

 

 

 

 

どれどれ…?

 

彼女の視線の先の茂みを探ってみると…確かに何か見慣れない大きなモノがあった。

 

 

 

「お、おぉ………」

 

 

 

それは紛れもなく確かに棺桶で…ただならぬ雰囲気を醸し出していた。

 

まず装飾だけでも凄まじく絢爛な宝石が散りばめられてるし、なんか確かに古代っぽい、荘厳な感じが漂ってくる…!!

 

 

 

 

 

「ドレ!!?ワタシモ、レイシアヒメ、ミタイ!!」

 

 

 

 

 

この世界の人にとってはそんなに有名な偉人なのか、珍しくエルゥも興奮した様子で駆けてくる。

 

うん?でも…あれ?

 

 

 

 

 

「この棺桶…にゃかみ、カラッポだよ?」

 

「エ?」

 

「……はぁ!!?んなワケねーだろ!!ちゃんとアタシはこの目で!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、でも中には敷き詰められた花の残骸や、キレイな布があるだけで……。んん!!!?!?!?

 

 

 

「……ねぇ、カミュー、さん。そのレイシア姫って…。にゃん歳くらいにゃの?」

 

「は?んなもんも知らねぇのか?…それはもうガキの頃に親が死んで、王位について…すぐに追って死んじまったから…かなりちっせーだろ。」

 

 

 

 

 

ははぁなるほど。ちっさいのか…なるほど。

 

 

 

 

 

「ねぇ。エルゥ。…アホにゃ質問かもしれにゃいんだけど。」

 

「…ウン?」

 

 

 

恐る恐る隣にいるエルゥに尋ねてみる。

 

 

 

「この世界の人間って、死んでにゃん年かしたら生き返ったりするの?」

 

「エェ!!?エット…ウ、ウウン、ソンナコトナイケド……。」

 

 

 

 

 

そっか。じゃあ……。

 

 

 

 

 

「この棺桶が置いてた所から続いてる…ちっちゃい子供の足跡って……にゃにかにゃ……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その幼児を卒業したばかり程度の小さな足跡は、森林から島の中心へ向けて歩みを残していた―――――――――――。

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