無人島の猫百合姫 ~ハードコア孤島サバイバルが百合ハーレムになるまで~   作:Kkmn

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29. 【朗報】猫耳少女、ママになる

「えへへ~ママのしっぽやっぱりふかふかだぁ~♪にぎにぎ~もふもふ~♪」

 

 

 

 

 

…現在、出来立てほやほやの海岸のシェルターには、4人+1匹がおります。

 

しかも何か、いつのまにか自分ママにされちゃってるんですけどぉ!?

 

 

 

「ノ、ノウン…イツノマニ…ダレトノコナノ!?!?」

 

「にゃんでそうにゃるの!?しらにゃいってぇ!!」

 

 

 

「もっふもっふ♪…んにゃ?なにこのぶにょぶにょ!!へんなのー!!うりうりー!!」

 

『~~~~~』ジタバタ

 

 

 

あぁ、今度はアンが犠牲に…ごめんね。

 

 

 

 

 

 

 

そう言えばこの子って、多分アレなんだよね?きっとこの間棺桶から続いてた足跡の…?

 

 

 

そんなことをぼんやりと考えていると、その幼い外見の少女はアンを抱えたまま自分の膝の上に座ってきた。

 

 

 

 

 

「んふふ~♪これスライムだよね!!ね!わたし初めてさわったー!!」

 

「そ、そう…それは良かった…?」

 

 

 

 

 

鼻歌を歌いながら無邪気な笑顔でアンを弄び続ける少女…シンシア、ひめ?様?。

 

アンはされるがままになってるけど、なんかまんざらでもなさそうで。

 

 

 

…よくわかんないけど、『女と子供は大切にしろ』っておばあちゃんも言ってたし。

 

拒否することもできるけど、このまま甘えさせてあげようかな?

 

 

 

 

 

「レイシアヒメ…カミ、キレイ…♪」

 

「んひひ~♪だれかしんないけど、ありがとっ!!」

 

 

 

 

 

エルゥに頭をなでなでされた少女はご満悦な笑みを浮かべて嬉しそう。

 

その反応を見たエルゥもニッコリとほほ笑んで…傍から見てる分には美少女2人がほほ笑む絵画みたいな光景。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇねぇ、そこにいるワンちゃんって、じゅうじんさんなの?」

 

 

 

「だれがワンちゃんだガキィィィ!!!アタシは魔獣だ!!半端モンと一緒にすんじゃねぇぇーッッ!!!」

 

 

 

 

 

あぁ…子供ゆえの無邪気さにカミューさんが犠牲に…って言うか子供相手にマジギレしないで。

 

 

 

 

 

「ウウン、レイシアサマ。コノコハ、ポチ。ワタシノ、ペット!!!」

 

 

 

「アタシがいつてめぇの飼い犬になったんだよぉぉッッ!!!あぁ!テメェさっさと棺桶に戻れーっ!!」

 

「きゃぁぁぁぁーーっっ♪♪ポチがおこったぁーっっ♪わーいっ!!」

 

 

 

と、飛び出していったレイシア…ちゃん?をカミューさんが追いかけていって…あぁもうまた無駄なカロリーを消費して…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わーわーきゃーきゃー。

 

 

 

 

 

あれからずっとシェルターの外が騒がしい。

 

なんかあの後アンも参戦してさらにカオスなことになってるみたいだし…自分はエルゥと休んでよう。昨日寝れてないし!!

 

 

 

 

 

「…どーして、自分がママにゃのかにゃ?」

 

「アノコノ、ウバ、ジュウジン、ダッタ、ミタイ。ノウンニ、ニテルノカモ。」

 

「へ~にゃるほどにゃぁ~…。」

 

 

 

 

 

思わずぽつりと口から溢れた疑問にエルゥが返事してくれる。

 

 

 

 

 

「あの子…ニンゲン、だよね?でも、あの肌の色…って…」

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

今度はしばしの逡巡ののち、答えてくれた。

 

 

 

 

 

「タブン…死霊魔術ネクロマンシー。シンダヒトヲ、ゾンビ…ニシテ、ヨミガエラスノ。

 

 キット、ナクナルマエニ……」

 

「ゾ、ゾンビかぁ…さすが異世界…」

 

 

 

そんなのあるんだ…異世界すげぇ。って言うかゾンビ?あの元気さで?

 

ゾンビって言うともっとこう、のろのろでウヴォァ~みたいなイメージがあったけど…。

 

 

 

 

 

「あ~つかれた~!!ママーまくらしてー!!えぃっ☆」

 

「はぁっ…ぜぇ、ぜぇ…クソがっ、こいつすばしっこ…ぜぇっ…」

 

 

 

追いかけっこはどうやらレイシアちゃんの勝ちで終わったらしい。

 

息を切らしたカミューさんとは対照的に、まだまだ元気いっぱいの彼女が自分の胸の谷間に飛び込んでくる。

 

その明るく無邪気な様子はとても自分のゾンビのイメージとはかけ離れていて。

 

 

 

 

 

この子もしかして、自分がゾンビなことにも、死んだことにも気づいてないのかな…?

 

だったら、言わない方が良いのかも…。

 

 

 

そんなことを、乳房に頬ずりする彼女を眺めながら考えていると――――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽろっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、足、とれちゃった…あはははは!!!みてみて!!!」

 

 

 

「えっ…ぎゃああああぁぁぁぇえぇぇかw6r1gふぉうぃくyv[!?!?包帯!!ぬのぉ!!もってきてぇぇえ!!!」

 

 

 

 

 

ええええ!?目の前で!!レイシアちゃんの足が!足が人形のそれみたいにぽろっと取れてぇ!!?

 

それを何でもないことみたいに拾って見せつけてきて―――!?!

 

 

 

 

 

「オオオオオオオオチツチテテテテノウン」

 

「ぎゃあああああアタシの名声がああああ!?!?!せっかくキレイな状態で見つけたのにいいいい!!?」

 

 

 

二人もヤバイくらいの絶叫を張り上げて、驚愕して…。

 

 

 

 

 

 

 

「うひひひひっ♪うーそうーそ♪ほらっ、くっつければぁ……もとど~り~♪じゃ~ん☆

 

 ……んにゃ?あはは!!ママ、すごいかおー!!」

 

 

 

 

 

 

 

…指をさして笑われてるけど…何にも言い返せない…。

 

あぁ、久しぶりに異世界やべぇ。こわいよぉ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レ、レイシア…さま、だっけ?

 

 昔から…そんな身体だったの?…ですか?」

 

 

 

「んにゃ?なんかねー、おきたらこんなになってたのー!!」

 

 

 

 

 

けらけら、と笑いながら無邪気に微笑み返すレイシアちゃん…子供ってこわい。

 

 

 

 

 

「うん?っていうかママ、レイシアさまってなに?かしんたちみたい。」

 

 

 

 

 

あ、流石にちょっと違和感を感じ始めたのか。ちょっと首を傾げてそんなことを聞いてきて。

 

これは勘違いを解消するチャンスかも。

 

 

 

 

 

「あ、あはは…ごめん。ほら、よくみて?自分、ママじゃないでしょ?」

 

 

 

 

 

流石にこの年で…しかも本当は男なのにママ、ママと甘えられるのはちょっと恥ずかしい…///

 

でも彼女はまたまた不思議そうなカオで首を傾げて。

 

 

 

 

 

「うにゃ?なにいってるの?」

 

 

 

 

 

 

 

―――――むにゅりっ♡

 

 

 

 

 

「…アッ」

 

「こんなにおっきくてふわふわなおっぱい、ママいがいありえないんだもん!!ぎゅ~♪」

 

 

 

そういって、じ、自分の無駄に大きなたわわな胸を小さな手が鷲掴みにしてぇ!!?

 

あ、わわわわわダメだって!!さすがにこれはちょっとダメ!!はなさないと!

 

 

 

 

 

「ノウン!?レイシアヒメダヨ?ランボウ、シチャダメ!!」

 

「おい!そいつにキズでもつけたら身体で払ってもらうかなっ!!」

 

 

 

ひぇぇぇぇええ……退路が断たれた…。

 

 

 

 

 

「えへへ~ママぁぁ~……♡」

 

 

 

 

 

すりすり…むにゅむにゅ…♡

 

 

 

 

 

あぁもう…すきにしてぇ……///

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すぅ…すぅ……。」

 

 

 

どうしよう。おっぱいに顔をうずめられたまま寝ちゃった…。

 

今のうちなら…って寝ながらしがみついてる!?

 

 

 

「うぅん、むにゃ…。」

 

 

 

……あぁ、でも…なんかこの子の寝顔、天使みたい…可愛らしいなぁ…ふふっ。

 

ぐっすり寝てるのに起こしたら悪いし、しばらくこのままにしておいてあげよう…。

 

 

 

なで、なで。

 

 

 

「…ノウン、ママノカオ、シテル。」

 

「えっ、うそ…マ、ママ…!?じ、自分が……!?///」

 

 

 

 

 

いやあああ!!?お、女の子になった上に…ママにまでなんかなりたくないよぉ!

 

あぁでもなんだろう、この子を見てたら胸の奥から湧き上がってくるこのキモチ…これが母性!?

 

 

 

 

 

 

 

「は~あ。こんなマセたガキだったなんてなぁ。学者サマどもは何て言うだろうな。」

 

 

 

「…前にも言ってたけど、この子ってそんにゃに有名にゃの?」

 

 

 

「たりめぇさ。なんたってコイツは最後の女王だからな。」

 

 

 

 

 

…え?最後?

 

 

 

「コイツが死んだあと、後継者争いで王朝は分裂、衰退、崩壊…ま、ありきたりな国の滅亡物語だよ。

 

 たしか3000年くらい前の話だな。」

 

 

 

さ、さんぜんねん…それはすごい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも三千年、この子はこの棺桶の中で寝てたのか。独りぼっちで…。

 

 

 

自分だったら気がおかしくなりそうな気がする。目覚めたら三千年後だったなんて。

 

いや今の状況も結構頭おかしくなりそうだけど。

 

 

 

「…ママ」

 

 

 

不意に、自分の胸の中で呟かれたその声は、年齢相応の幼いモノだった。

 

 

 

 

 

「…あぁ、そっか…。」

 

 

 

 

 

この子も、自分と同じなんだ。

 

たった一人で、誰も知ってる人のいない世界に投げ出されて…。

 

これから先、この子はどうなるんだろう?誰一人知り合いのいない世界で、この子は生きていくのだろうか。

 

それも…ゾンビって言ってたけど、こんな身体で。

 

 

 

そんなの、そんなのきっと辛くて、しんどくて、悲しいだろうに――――。

 

 

 

 

 

「ノウン…?ドウシテ、ナイテルノ?」

 

「え…?にゃいて…?あっ……」

 

 

 

 

 

頬に指先が触れるとそこには、滴り落ちた涙の後があった。

 

それはまぎれもなく、自分の眼からあふれ出たモノで。

 

 

 

 

 

「あっ、ううん。ちょっと、この子のこと、考えすぎちゃって…。」

 

 

 

 

 

…ママが誰のことかはわかんないけど…もし、自分が本当はママじゃないって、知ってしまったら、この子は…。

 

 

 

そこまで思い至ると、腕の中の幼い身体を抱きしめる手に無意識に力がこもった。

 

 

 

でもその時――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽろっ…。

 

 

 

 

 

「…!!」

 

 

 

 

 

再び、自分の腕の中で眠る彼女の足が外れてしまったのだ。

 

とっさに拾い上げて取れた箇所にあてがったものの、不安になりエルゥに視線を向ける。

 

 

 

「どどどうしよう…!?くっつけておけば、治るんだよね!?ゾンビ、なんだから…。」

 

 

 

「ウ、ウン…デモ、ソレハ、魔力マナガ、ノコッテレバ、ダケド…」

 

 

 

え?…マナ?一体何のことを言って…?

 

 

 

 

 

 

 

そしてそんな、あたふたして彼女を抱える私たちを―――カミューさんが一瞥して。

 

 

 

 

 

「…寝てんならちょうどいいな。ノウン、そいつしっかり抑えときな。」

 

 

 

 

 

冷たい口調で、自分に向かってそんな言葉を告げた。

 

 

 

「えっ…カミュー、さん…いったい、にゃにを……」

 

 

 

「何って決まってんだろ。」

 

 

 

 

 

 

 

その声は、まるで自分と戦った時のような…怖くて、優しさなんて欠片も感じられない声で…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう一度棺桶の中で眠ってもらうんだよ。腐っちまう前に、キレイなままでな。」

 

 

 

 

 

そう言って彼女は、鋭い獣のツメをギラリと光らせた。

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