無人島の猫百合姫 ~ハードコア孤島サバイバルが百合ハーレムになるまで~   作:Kkmn

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【閑話】猫耳少女の無人島食べ物マニュアル

彼はスライムである。名前はアン。

 

これは彼のあるじがまだ元気だったころ、つまり発情期を迎える前の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・色んなモノ食べてきたにゃぁ・・・虫とか蛇とか、考えてみればスゴイ経験だよね・・・」

 

 

 

 

 

自身を頭に乗せ、生物の死骸を切り刻み加熱していたあるじがそんなことを呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『へび、いちばんおいしかった』『またたべたい』

 

 

 

 

 

「そうだにゃぁ、アレをもうちょっと解体がんばれてればもう少し残ってたのかも・・・」

 

 

 

 

 

思い出されるのはかつて彼とそのあるじが二人がかりで仕留めた巨大なヘビ。

 

むろんそれと対峙した恐怖の記憶も濃かったが、それ以上にあの美味しいお肉の味の方が鮮明に思い出せた。

 

 

 

 

 

「脂身がぜんぜんにゃくてパサパサしてたけど・・・でも旨味はすごくしっかりあってジューシーだったし。

 

固すぎないし筋も少ないし、それに大きいお陰でホネもにゃかった!!」

 

 

 

 

 

『やくまえのもおいしかった』『ほしたのも』

 

「あ~そうだねぇ。そう思ったら結構わりかしいろんなモノを色んな食べ方してるんだにゃぁ・・・」

 

 

 

 

 

『あるじ、きろくしたい』『今までにたべたの、おもいだして』

 

「え?きろく・・・?またこのコは変にゃことを・・・。まぁいいや。ちょっと待ってね。ええとぉ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ヤドカリ】

 

忘れもしない。初めてこの島で食べたご飯。

 

海岸にいけばいっぱい捕まえられるが、食べれる部分はすごい少ない。

 

何せ食べれる部分がほぼ大きい手のハサミの部分くらいしかないんだもん。

 

味事態はスジ肉みたいな感じで、悪くはないんだけど・・・。

 

火を通さないと食中毒で下痢になるから気を付けてね・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ココナッツ】

 

神。味もいい水分あるカロリーもあるし最高だよ。

 

個体差もあるけどたいがい甘いしジューシーだし、保存も効くし。

 

割るのだって岩の間に挟んで大きな石を落とせば簡単に割れちゃう。

 

中の繊維はほぐせば火口になるし、丈夫な殻は容器に使える優れもの。

 

もしなってる木がなくても海岸を探せば漂着しているモノがあるかもしれないし。

 

中身なかったり、酸っぱかったりしてるのもあるから気を付けてね!

 

あと、食べ過ぎちゃうとこれも下痢するから一日2、3個にしとこうね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ココナッツの幹】

 

え?と思うでしょ?実は食べれるんだよね。若木のやつだけだけど。

 

そこだけくりぬくと白い棒状になってて、さらにそれも中心とその回りでちょっと味が違う。

 

本当の中心の中心部分は、ほんとにココナッツの実にも負けないくらい甘くてすっごくフルーティ!

 

その回りの部分は少し固いけど、タケノコみたいにパリパリ歯応えがあって美味しい。

 

でもこの部分はちょっと薄味だから料理するとか、何かと一緒に食べるのがいいかもね。

 

 

 

 

 

問題はあなたの手元に幹を切り倒す斧のような道具があるかどうかだけど・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【へび】

 

普通のヤツね!普通の!

 

これはホントに美味しい。なんなら前世から食べとけば良かったって思うくらい。

 

味はさっきも言ったけど、パッサパサした鶏肉みたいなの。ただ旨味はしっかりあるよ。

 

でもね、普通のヘビだと骨の割合が多すぎてちょっとだけ食べれる部分が少ないんだよね。

 

食べるためには頭を切り落として、皮を剥いて棒に巻き付けて焼けば大丈夫。

 

皮を剥くのが難しいなら、そのまま強火で焼き落としても調理できる。

 

 

 

 

 

焚き火の後の熱せられた灰でくるんで、オーブンみたいに焼いて食べるのが一番美味しいよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【幼虫】

 

うげぇ・・・って思ってたけど、しっかり料理すれば意外に美味しかったりする。

 

何より入手しやすい、超高タンパク質という素晴らしい要素があるから食べない手は無いよ!

 

腐った木を剥がしたり石で削れば大量に捕まえれるし。

 

棒に差して焼いて食べるよりかはそのまま鍋とか網とかで焼いた方が美味しいんだけど・・・。

 

何の幼虫かにもよるけど、焼けば中身はクリーミーなポタージュみたいで結構イケる。

 

ただ皮が固くて食べにくいから、そこだけは注意しないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【シロアリ】

 

木とかに唾液を固めた巣を作っているのを見つけれると思う。

 

一匹ずつ摘まんで食べてもいいし、棒を突っ込んで噛みついたのを食べるのもいい。

 

味はピリッとしてるけど旨味もあって・・・ピーナッツのようになんか癖になる味。

 

巣は焼けば虫除けの煙を出すので凄く便利だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ダンゴムシ】

 

食べれるんですコレ。

 

一応食べれるし、見つけやすいけど・・・。

 

味は腐りかけのポップコーンみたいでちょっとイマイチだから自分はあんまり好きじゃない。

 

栄養もイマイチで、お腹もふくれないし。一度しか結局食べなかったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ウミブドウ】

 

近くにサンゴ礁とかあれば見つけられるかも。

 

これは食べたこともある人も多いだろう。ぷちぷちして美味しいよね。

 

生でも食べれるし、ちょっと海水で茹でてもさっぱりしてまた美味しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【カミキリムシ】

 

一度だけ食べたけど。捕まえたときキィキィ鳴いてマジでびびった。

 

頭取っちゃって焼けば食べれる。肉厚があってこれは中々美味しかった。

 

味はちょっと薄かったけど、見つけたならぜひ捕まえるべき!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【マツの葉のお茶】

 

エルゥがよく休憩の時に作ってくれる。疲れたカラダに染み渡る一杯。

 

美味しいのはもちろんだけど、水をキレイにして細菌とかを殺してくれる作用もある。

 

そして何よりビタミンを豊富に採れるので、マツに限らず針葉を見つけたらお茶にしてみるといいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【動物の生き血】

 

超貴重な水分。もし川とか湧き水を見つけれてなかったら飲むべき。

 

ただこれもやっぱり生は怖いから煮沸消毒したい。

 

水分なのはもちろん、いきるのに必要なミネラルも豊富に含んでいるので、やっぱり捨てるのはもったいない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【バッタ】

 

うーん・・・そこそこ見つけれて味も悪くないんだけど・・・。

 

食べるためにはあの小さいカラダから「足」と「外骨格」と、「頭」と「羽」をむしらないといけない。

 

一匹一匹そこまでするのってすごい手間だし。量もそこまで多くないし・・・。

 

味事態はさっぱりしてて豆みたいだけど、ちょっと食感もねっとりしてるし・・・うーん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【巻き貝(川にいるの)】

 

鳥とかも食べる食料だし捕まえやすいけど。

 

これは正直虫より美味しくないよぉ・・・湯がいてみてもマズかった。

 

腐ったヘビの内蔵をぐちゃぐちゃにして丸めたみたいな味だったよ・・・。

 

しかもこれ、川の中にずっといるから細菌とか寄生虫がすごく怖いし・・・。

 

これを発見できる川があったなら素直に大変だけどサカナ探した方がいいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【野生のベリー】

 

ベリーっぽい外見の木の実はたぶん食べられるのが多い。

 

ちょっと食べてみてピリピリしたりしなかったり、口が焼ける感じがするのはやめとこう!

 

あと赤いのも避けた方がいいらしい。これは前世サバイバルマニアの友人がいってたことだけど。

 

白い、青い実は食べれる種類が多いらしいから、目で探すならそれを目印にするといいかも。

 

ビタミンや炭水化物をとれるので見つけたらぜひ食べたいところ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、まぁこんにゃくらいかなぁ・・・」

 

 

 

 

 

『ありがと』『いっぱい、きろくできた』

 

 

 

 

 

ぴょんこぴょんこ、と喜び跳ねる猫耳スライム、その様子を愛らしいモノを見る目でその主は眺めていた。

 

 

 

 

 

『・・でも』とそのスライムは思考した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あるじたち、みたいに』『ごはん、くちからもぐもぐしてみたい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そうだ。』『あるじたちと、おなじような、すがたになればーーーーーーー。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーーーーん?あれ?アン、どこいっちゃったの?あれ・・・?」


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