無人島の猫百合姫 ~ハードコア孤島サバイバルが百合ハーレムになるまで~   作:Kkmn

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50. 【朗報】猫耳少女、大事な人と再会する。

――――ピコピコ、ガチャガチャ。

 

 

 

…夢を見ていた…前世、と言うか猫耳女の子になるはるか前、お墓に入ったおばあちゃんがまだ生きてる頃。

 

そうだ…わた…あの頃の自分は、いっつも優しいおばあちゃんに遊んでもらってたっけ…。

 

 

 

 

 

 

 

そうだよ、確かゲームで一緒に楽しく遊んでくれるような、優しい仲のいいおばあちゃ―――――。

 

 

 

 

 

「……おばあちゃん、いい加減リ・ガ〇ィでクソゲーするのやめない?」

 

「はぁ?ナニいっとるんや!!変形ゲロビくらい見てから盾せんかい!根性あらへんやっちゃな!!」

 

 

 

 

 

…違うわ。確か子供相手に恥ずかしげなく壊れキャラ使ってくる最低な御仁だったわ。

 

 

 

 

 

「それに何やねんアンタ、あの情けない地走移行とズサキャンは!ウチの孫ともあろうもんが情けないったらあらへんわ!!」

 

「えぇぇぇ……」

 

 

 

 

 

おばあちゃんはこんな風に、ありえないくらい滅茶苦茶アグレッシブで…若々しいおばちゃんだった。

 

新しいモノは大好きで…若い時は貿易商の会社を一人で興したりしていたらしい。

 

 

 

外見だって信じられないくらい若々しくて、しょっちゅう親子に間違われていた。

 

 

 

 

 

「おばあちゃん…いつまでもそんな風に元気でいてね。」

 

 

 

「ハッハッハ!!何言うとんのやこの孫は!!

 

 死んでもうたら仏さんに言うて、生まれ変わってアンタを待っとくわ!!安心しいや!!」

 

 

 

 

 

 

 

どこまでも明るく、どこまでも元気で溌剌とした声。

 

 

 

 

 

だからこそ…おばあちゃんの最期を看取った時は、本当につらくて…。

 

 

 

 

 

最後まで……ああやって何度も実家とお墓のある島に………会いに………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「んんん……むにゃ…うーん」

 

 

 

 

 

目を開く。そこはおばあちゃんがいる懐かしい我が家の天井ではない。

 

 

 

誰も知っている人のいない世界の夜空。

 

それが森の鬱屈とした木々の隙間から、きらきらと星を瞬かせていた。

 

 

 

 

 

「…変にゃ、ゆめ……ん」

 

 

 

 

 

夢の中では「な」をはっきり発音できていたのに、やっぱりこの猫耳の女の子の姿では「にゃ」になっちゃう。

 

それがなんとなく気恥ずかしくて、手をあてがう。

 

そうするとこれまた本来の自分にはなかった小さなキバが触れ…なんだか変な気分になった。

 

 

 

…少しの間忘れていた、この女の子の身体への違和感だ。

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

――――――むにゅっ♡たゆん…♪

 

 

 

 

 

 

 

少し身じろぎして、視界を下に向ける。

 

たったそれだけの動きだというのに、冗談のように視界の大半を占める乳房はゆさゆさと揺れた。

 

 

 

…本来の自分には決してあるはずのない、女性の象徴。

 

 

 

 

 

「……にゃにしてんだろ…。やめよやめよ。」

 

 

 

 

 

…今日は何だか…砂浜でのアレがあってから、落ち着かないというか、ダルいというか…やる気が出ない。

 

ちょっと頭が混乱し続けて、今でもまだごちゃごちゃしている。

 

 

 

 

 

「………コレ。結局読んでにゃいな…」

 

 

 

 

 

寝転がるハンモックの自分の頭上、そこには自分を苦しめ…?と言うより、モヤモヤさせている例の本が転がっていた。

 

コレを見つけたせいでよくわかんないコトになって…ううん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………読むか。」

 

 

 

 

 

別に中身が気になる訳でもないけど…何か中途半端に出だしだけ読んでるってのも気持ち悪いし…。

 

 

 

 

 

――――――ぺらっ。

 

 

 

 

 

 

 

『親愛なる我が娘レイシアへ。コレを読んでいると言うことは、きっとアナタは目覚めることが出来たのですね。』

 

 

 

 

 

 

 

……相変わらず達筆な文字の…うん、日本語だ。

 

我が娘ってっことは、コレを書いたのはレイシアちゃんが「ママ」って言ってる…私と似てるらしい猫の獣人さんなのかな?

 

 

 

 

 

『まずは謝らせてください。病理に侵されたあなたの命を救うには、これしか手立てが無かったのです。

 

 ウt…じゃない、私の知識をもってしても、あなたを治す手段は見つけられなかった…。

 

 だからあなたに不死の呪いをかけ、眠ってもらうしか…いつか治療法が見つかるまで。』

 

 

 

 

 

……なるほど。そうか…そういう事情でレイシアちゃんはゾンビになってたのか…。

 

それにしてもこの人、本当に彼女の事を愛してるんだな…文章から伝わってくるもん。

 

 

 

 

 

『…私は、自らにも不死不老の呪いをかけました。絶対にいつか、あなたを救って見せます。

 

 いつか必ずおb…ママが迎えに行くからね。だから独りぼっちで寂しいだろうけど。

 

 この棺の中で眠ってておくれ。永遠にあなたを愛してるよ、レイシア。』

 

 

 

 

 

…うぅ…泣ける…何千年もかけてでも、必ずレイシアちゃんを助けたいって…ぐすっ。

 

 

 

 

 

 

 

うん…?でもこれを伝えるだけなら手紙の一枚くらいでいいよね?じゃあ残りの数百ページくらいっていったい…?

 

 

 

そう思って次のページをめくると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『………アカン。ココまで書いて気づいたけどアレや…。

 

 ウチが迎えにいくんやったらわざわざコレ書かんでもエエやにゃいか!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………おい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

思わず声に出してしまったけど、きっとわたしは悪くない!

 

 

 

 

 

『はぁ~っ!?アホやん!うわはっず!はっずかし~!!誰も見いひんのに何にゃにが『親愛なるレイシアへ』やねん!!

 

 アホやわ~!!堅苦しい言葉ガンバって使ったのににゃんやねんにゃ~も~!!』

 

 

 

 

 

「俗ぞく!!すっごく俗ぞくの言葉ににゃってる!!女王様みたいにゃ人かと思ってたのに!!」

 

 

 

 

 

えぇ…ちょ、ちょっとコレ読んで大丈夫なヤツなのか不安になってきたぞ…。

 

ママのこんな文章、レイシアちゃんに見せたら泣いちゃうんじゃなかろうか…。

 

 

 

 

 

『はぁ~どにゃいしよ、何にゃに書こかにゃぁ…。もうええかにゃぁ、めんどくさいし白紙で入れとこか。』

 

 

 

「諦めにゃいで!?せめてにゃにか書こう!?未来の人たちに読まれるんだよ!!?」

 

 

 

 

 

や、やばい…この人アレだ…絶対にノリだけで生きてる人だ…。

 

 

 

 

 

『…せや!もしレイシアが早起きしたら暇つぶしににゃるように…ウチの日記でも映しといたろ!!!』

 

 

 

「そんにゃ適当にゃノリで死者の棺に入れるモノ決めるにゃああああああぁぁぁあっ!!!」

 

 

 

 

 

え、えぇ…いいのか異世界…遥かいにしえの古代文明の供物の文献が、こんな気まぐれ日記でいいのか…。

 

 

 

 

 

『ええっと…日記どこやったっけ…あ、せや!先週たしか鍋にゃべ敷きにして…アカン、汁まみれや…。

 

 まま、ええわ。よっしゃ映してくでー!!』

 

 

 

 

 

こんなの古代文献じゃないわ、ただの独身アラサーの日記よ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……もう、これ、読まにゃくても…。まぁいいや、後一ページだけ…。」

 

 

 

 

 

 

 

―――――ぺらっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おっウチがこの世界に転生してきて初めての日記やにゃ!!いやーにゃつかしー!

 

 △△月XX日―――孫に…〇〇に看取られて死んだ後、ウチは気づいたらにゃんやよう分からん砂漠におったんや。

 

 しかもウチは若返っとるし!ネコちゃんの耳と尻尾生えとるし!!髪は青うにゃっとるしでエラいこっちゃやで。』

 

 

 

 

 

「…………んん!?」

 

 

 

 

 

あ、あれ…?『この世界』…?『転生』…?

 

ど、どういうこと…?それに、それに。

 

この、「〇〇」って名前…たしか、どこかで聞いた事がある…かも…?

 

 

 

い、いや!絶対聞いた事ある!なんでか忘れてしまってたけど!これは絶対に聞いた事がある名前だ!!

 

 

 

 

 

 

 

『XX月△△日―――にゃんやよう分からんけど、砂漠でデッカイ蛇に襲われとる身なりのエエ姉ちゃんらを助けたら

 

 「お礼がしたいから是非国に招かせてくれ」とか言われたで。断ったんやけど押し切られたわ。

 

 ...いやぁ~懐にゃつかしいにゃぁ。コレがきっかけでウチは王朝の文官ににゃったんやもんにゃぁ。』

 

 

 

『◇◇月XX日―――よっしゃ完成や!!前世の飛行機とか電車を真似て作ったのが今日出来上がったで!

 

 …それにしても今日、病床の女王様から「もし私が死ねば代わりに娘の母になってくれ」にゃんて言われたんや…。

 

 若いのにしっかりした子や…絶対にあの子は守ったらんとアカン!!』

 

 

 

 

 

え…文官、飛行機、電車…親代わり…つまり、ママ!?

 

まさか今まで話に出てた人って…全員この人だったの!?

 

 

 

 

 

 

 

『XX月◇◇日―――異世界の魂を無理やり転移させる魔術の開発が中々にゃかにゃか進まへん…。

 

 でもいつか絶対アンタを無理やりにでも連れて来て…レイシア姫と結婚させたるからな!!

 

 ………だからはようおおばあちゃんの所に来るんやで!〇〇!!』

 

 

 

 

 

「………あああああぁぁぁぁぁあああああっっっ!!?!?!」

 

 

 

 

 

脳裏を雷に貫かれたようなその閃光に、素っ頓狂な叫び声をあげてしまっていた。

 

更に思わず吹っ飛ばしてしまった本が頭上の枝にひっかかった…けど今はそれどころじゃない!!

 

 

 

 

 

 

 

思い出した!思い出した!思い出した!!

 

 

 

 

 

――――――〇〇って…元の自分の名前!!!

 

 

 

 

 

それで!そして!!この名前を知ってて…それを孫って書いてるこの人はつまり……!?!?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………にゃにしてんのおばあちゃあああああああああん!?!?!」

 

 

 

 

 

 

 

何度目かわからない叫び声が…夜の森の静寂に木霊しました……。

 

 

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