とある艦娘の後日譚?!    作:糸田ひろし

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さっそく見つけて頂き、お読み頂いてる方もちらほらと。本当に、ありがとうございますm(_ _)m

まだまだ、駆け出しでございます。

それに胡座をかくつもりはございませんが、読みやすさを研究しつつ、次に繋げて行きたく思っています。

今回は、妹の方です。

ゲーム内ではチャーミング(って死語やね)なお姉さんキャラですが・・・。

僕なりの妄想を膨らませると、こんな感じなやり取りも有りかなと思い書いてみました。


便覧番号2

あたしは自信がない。確かに、映えある長門型戦艦2番艦の艦娘として、現世に顕現した。

 

強力な主砲や少々の被弾はびくともしない耐久性。

お化粧ノリの良いお肌は・・・は、この際置いておくとして、姉と共に鎮守府を・国を守るべく

 

連合艦隊決戦での調整

(友軍艦隊旗艦)

 

合戦の補佐

(第1艦隊の第1随伴艦)

 

第二秘書艦として姉が不在時の鎮守府の切盛り

(〇〇鎮守府副旗艦=留守居役)

 

姉妹揃って秘書業務が不可な時は2戦隊〜4戦隊の秘書艦適応者に指示を出す

(秘書艦室長→中間管理職と言うらしいわね)

 

 

・・・とまあ、肩書だけなら姉よりも多いし、単純にお給金の寡多だけなら姉よりも多いと言う、微妙な逆転現象を起こしてるのが私の立ち位置

 

とは言うものの、長門の艦隊総旗艦で、かつ筆頭秘書艦の重責に比べたら随分優しい職務とは思う。

 

外面だけ見れば姉と負けず劣らずの重責ポジションなのは間違いなく、皆が私を憧れる・目指す艦と尊敬の眼差しで見る。

 

そんな期待に応えるべく、肩書の仕事は卒なくこなし、

 

重巡以下の娘達の人生お悩み相談

 

体調・艤装のフィット相談

(艦載機はさすがに、お艦こと鳳翔さんに相談担当して貰ってるわ)

 

お肌の悩みや非番時のコーディネート相談

 

駆逐艦の喧嘩仲裁や、軽巡の一部の娘達のダイエット相談と多岐にわたる

 

 

軍艦の力を持ち顕現はすれど、乙女の心と悩みも持ち合わせた艦娘というアンバランスが悩ましい。

 

そもそも阿賀野は単純に間宮さんの店に入り浸りすぎよ?!

 

あと、長門は駆逐艦の娘たちと話をしてるのを仔犬の様な目で見ないでよ、恥ずかしいから。もう!

 

それに、私に言わせれば御召艦の榛名や比叡やドイツ艦のお肌は綺麗だし。

 

フランス艦のリシュリューやイギリス艦娘たちの王室お墨付きのファッションセンスは見事・圧巻だわ。

 

スタイルなら、アメリカ艦・イタリア艦は二度見したくなるわよ。なんて、うらやまけしからん船体してる訳?

実際、この前入渠の時にイタリアやローマ達とたまたま一緒だったけど、胸部装甲・・・ 

 

最近なんて、長波とか浦風とか防空艦の娘たちは何なの、一体?

食べてるもの大体は一緒よね?ねっ?

 

 

あら、あらあら・・・。嫌だわ。また、悪いクセね。

 

 

艦だった頃、ビックセブンの二つ名ほど活躍しないまま、事故なのかも怪しい事件で沈んだ。

 

ほんとに呆気なくね。

 

誰かの悪意の道連れで多くの水兵さんは、何故!と思う間もなく天に召された。

 

残った方達も・・・言うのも憚られるわね。陸に打ち上げられた水兵の末路なんて・・・ほんと残酷だわ。

 

だから、皆が言うほど明朗快活お姉さんでもなく、

皆が言うスタイルバツグンと言うのも、ロクに戦わず船体に砲弾傷や老朽も無いまま沈んだからかしら。

 

 

・・・だから本当の私は、卑屈な女よ。

 

駆逐や海防艦の子達の素直さ元気さが眩しい、

 

巡洋艦の子達の面倒見の良さ逞しさが眩しい、

 

大和や金剛、姉の闘う姿は美しい、

 

空母や潜水艦たちの頭の良さ・勘の良さは凄い、

 

間宮さん、伊良湖ちゃんも・・・

 

あらー、あらあら、もう嫌ね。

愚痴を言い出したらキリが無いわね。

 

 

 

ある日姉が遠征訓練で不在中、私は提督の提督連絡議会に大本営まで随伴したわ。会は特筆する事なく定例会レベルで短時間で閉会した。

 

 

 

まだ残暑厳しい昼下り、提督の後ろに単縦陣で鞄を持って大本営を後にした。

 

提督が、不意に私の横に並び思案顔

 

あら・・提督、どうしたのかしら?

 

えっ、秋祭りに行かないかって? 

 

また、随分いきなりな話ね。

行きに通った稲荷で午後から開かれるとの事。

 

お誘いは正直嬉しい、私を見てくれているの?

気分が高揚します(加賀さん風)

 

でも、本来提督の横は姉の指定(伴侶)席。

今日はたまたま空席なだけ。

 

それに提督は海軍正装服で私はいつもの艤装服。とても祭に抜錨する出で立ちでは無いわ。と、弱気の虫が私の顔を曇らせようとする。

 

とたんに、提督は私の手を握り小走りに駆け出す!

呆気にとらつつも手を引かれ着いてくる私を見て、まるで楽しいイタズラを画策した子供の顔をする提督。

 

あらっ、意外にかわいい顔するのね♬

長門には、こんな顔見せてるの?

提督、ほんとにズルいわよ!!それに、長門も。

 

えっ?何、どういう事?何で高級百貨店に?

ここって、榛名ちゃんの行きつけよね?

 

あこがれの店がたくさんあるけど気後れしてしまい、非番の日も店に出向くも、ウインドウショッピングで終わってしまうわ。

 

えっ?!この呉服店、一点物の店よ?

洋服で言うところのオートクチュールよ??

 

このストライプの大島紬は?花かんざしの電探?

私へのプレゼントって、何で?

 

今日は進水日でもない。ましてや除籍日でも、砲塔慰霊日ですら無いわよ?

 

 

普段、君が鎮守府の番頭さん(2番艦)で切盛りしてくれるからですって?

 

お陰で提督は効果的で、より皆を生存率・残存性の高い作戦を時間掛けて計画できるから?

 

旗艦の長門は丁寧に鎮守府の皆へ作戦要項を展開し腹落ちさせる事ができるから?

 

その結果、皆が暁の水平線に勝利を刻めるのは、私のお陰?

 

毎日、誰ひとり轟沈なく帰還出来るのは私のお陰?

 

皆が、鎮守府で和やかに楽しく過ごせるのは私のお陰?

 

 

艦娘たちの士気が上がり、練度が上がり、知識に理解力が上がり一人も欠ける事無くやってこれた。

これは艦娘一人一人の努力があったからよ?

 

 

だけど、この下地を作った縁の下は私以外に居ないって?

 

 

私はただ、みんなが仲良く気分良く過ごせたらって。そう思っただけ!

 

何も提督みたいに崇高な理想なんて、カケラ程度よ!

 

私はただ、お飾りの艦で居たくないだけなの!

 

みんなが眩しいから、羨ましいから。

それに、チョット長門が・・・妬ましいから・・・

 

たまには提督にっ、振り向いてほしいだけなのっっ!

 

だから、公務や軍務にひたすらにがんばっただけなの!

 

恥も外聞も無く想いを妬みを、あの最期の日に流れ出た重油の様に撒き散らす。

 

顔は涙と汗で真っ赤でくちゃくちゃよ。

 

 

 

あぁもう・・いいや。

帰ったら、営倉入り1ヶ月かな?秘書艦除籍処分かな?

 

告白なんて言える様なモノじゃないけど、気持ちらしきものは伝えたし、まっ良いわよね、ふぅ・・・。

 

 

え、添付けの巾着袋の中身?

 

 

・・・何よ?本当に解体申請書類でも?本当に愛想尽かれてしまったわね・・・。

 

 

 

 

そこには、青のビロードでしつらえた小箱が白のリボンで纒められていた。

 

 

 

えっ、何これ? 提督、どう言う・・・事?

顔を上げると、優しく見守る提督。

 

 

中を見てご覧。いや、見て欲しい。

 

 

公試でしかやらない機関強速全開で駆け抜けた時の様な心拍数。・・・胸の早鐘が。

 

リボンを解こうにも手が震え、涙で視界がボヤけ・・

そこに提督がそっと優しく介添えして・・・

一緒にリボンをほどく。

 

 

手、温かいなぁ。

肩が、腕が触れて提督の暖かさと優しさがジンワリと伝わってくる。

 

・・・そう言えば私、温もりと言うものを感じた事あったかしら?

 

皆のお世話や相談とか交流はあっても、私自身は何も、引っ込んでばかりだった。

 

長門とは、姉妹艦としての絆は間違いなくある。

もしも一大事があれば悲しいし、勲章モノの活躍なら、私としても嬉しい。

 

それに提督には憧れはあっても、姉の伴侶でありそれ以上はなかなか踏み込めない。

 

 

提督の介添えを受けて、小箱の蓋を開ける。

もう、間違いない。

そこには澄み切った眩い光を放つプラチナリングが収まっていた。

 

 

私の長いまつ毛から涙がリングに、私の指や提督の指へと次々と滴る。

こんな“敵機直上”ならいくらでも・・・。

 

私が皆を励まし、世話を焼く優しさが嬉しくて?

 

不在時に、安心して鎮守府と言う大切な我が家を預ける事ができる、これ以上の安心感は無い?

 

君を岸壁に見ると、帰って来たな、ただいまと言える幸せをこれからもずっとずっと感じていたい。

 

共に暁の水平線を見続けてくれないかって。

 

・・・もう。本当にどれだけ泣かせるのよ?!

店員さんも次のお客さんも困るわよ、ふふっ。

 

 

 

着付けしてもらい、髪を結い直し、お化粧もバッチリ! 

指には・・・プラチナリング装備完了!!

提督も粋な着流しに衣替え。

 

二人して百貨店から抜錨し稲荷へ向かう。

 

囃子が聴こえる中、カラコロ足もとを鳴らしながら手を繋ぎ赤鳥居を潜る。

お狐さまの澄まし顔も柔らかく見える。本当に今、幸せなんだな。

 

本殿にお供えして拝礼。

巫女さんにお祓いをして貰い皆の無事を祈る。

 

チラリと提督を流し見る。真摯に祈る姿は絵になるわ。

 

ふと目が合う。ドキッとしたけど、そう出来たことが嬉しかった。

 

 

二人して陽が傾くまで縁日を愉しんだ。

 

射的に籤引き、型抜き、ボール救い。綿アメ、りんご飴、たこ焼き、焼きそば、鈴カステラ、えとせとら。

 

なぜか屋台のごはんって間宮さんのよりは味が落ちるはずなのに、二人で食べたら美味しかったわ!!

 

あとで、龍田に『それはぁ、馬鹿っプル効果と言うのよねぇ〜』と言われたわよ!

 

恥ずかしいじゃない!でも、こう言うのは嫌いじゃないわね(笑)

 

 

陽が沈む頃に鎮守府へと着いた。

 

ちなみに二人の制服は、榛名のメンバーカード?の威光でクリーニングされて宅配サービスされて来た、さすが榛名。素直にスゴイわね(汗)

 

 

正門の衛所横の街灯に佇む影、長門が遠征から戻っていた。

 

長門は、普段の固く凛々しい顔から想像もつかない柔らかい笑みで祝福してくれた。そして・・・

 

これからは艦隊のお姉さんだけでは済まないぞ?

提督の伴侶という肩書がな(笑)

 

最高の鎮守府の、最高の提督。その伴侶だ。

 

どの鎮守府・泊地・警備府のケッコン艦よりも素晴らしくあらねばならん伴侶だ?重責だぞ??

と、凄んでくる。

 

長門。一体、誰に向かって言ってるのよ?

 

ビックセブンを二つ名に持つ世界最高の軍艦の1隻よ。

もう、第3砲塔の悪夢なんて二度と見ないし言わせないわよ・・・ふふっ。

 

 

 

ただ、伴侶としては提督との火遊びは妬けちゃうかもしれないわよ。覚悟しておいてよ、長門姉さん(笑)




お読み頂きありがとうございました!

前世は報われない終わり方でしたから、せめてね。
良い思いをさせてあげたいなと、はい。

前回と、鎮守府の設定(雰囲気)が似てしまいましたが長門がどうしても、それなりの貫禄を持たせるとね・・

プロットがなし崩しだけかしら(主人公︰談)
それは、お前の描写力が足らんだけだ(長門︰談)
作者が、ポンコツよ〜(龍田︰談)

・・・・勉強しますぅ(泣)
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