地雷の方はご注意ください。
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私がウォーターセブンに来てから2日後、麦わらの一味が街に現れたという情報が耳に入った。私は海列車で隣島まで旅をしていたので姿を見てないが、ルッチが倒されるまではまだ時間があるため、観光を続けることにした。
ひとり旅も飽きて来たところで、私は使い魔を召喚する。
「カルム嬢、久しぶり。」
「あぁ、ロシー久しいね。あれから10年以上は経つが、そろそろ成仏できそうか?」
「いやー、あれからローのところに居候してるが、立派になったものだ。本当、カルム嬢には感謝してる。」
「いや、いいよ。君も死後の世界を満喫しているようで何よりだよ。」
私の使い魔は、3mを超える金髪の道化メイクをした男、ドンキホーテ・ロシナンテだ。使い魔っていうか元人間と言った方がいいが、今は私の使い魔として精霊的な立ち位置にいる。
というのも私が海軍に入隊したての頃、センゴクさんの周りを霊がうろちょろしていた。霊と言っても魂だけの状態で火の玉のようにプカプカと浮かんでいる存在なのだが、その霊はこの世に未練があるようで怨霊になりそうだと思ったので駆除しようとした。
霊を駆除するのは簡単だが、鮮度の落ちた魂はあまり美味しくないので、食べることを少しためらった。
魂を食べる時、私は魂の持ち主の記憶を見ることができる。怨霊になりかけていた霊はどんな人生を送ったのだろうとのぞいて見ると、ワンピースの重要人物トラファルガー・ローの恩人コラさんこと、ドンキホーテ・ロシナンテだったというわけだ。
私はどうにかして成仏させてやりたいと思ったのだが、ロシーはローのことだけでなく、肉親である兄のドフラミンゴのことも気にかけていた為余計にこの世に対する執着が強まったようだった。
そこで私は闇属性の新たな魔法を作り「使い魔」としてこの世で怨霊にならずに生かすことにした。魂だけじゃなく生前の彼そっくりの形に作り変えた。
と言っても、精霊のようなもので、基本的に人間には見えない。私が洗脳を使って脳に感覚共有をかけなければ、人間には見えない。使い魔にする時、本人の意思に反することかもしれないと懸念し、成仏していいと判断したら勝手に契約が解除される仕組みにしておいたのだ。
「お嬢の言い方は少し棘があるなぁ、寂しいっ。早く成仏してほしいみたいじゃん」
ロシーはデカイ図体を縮こませシュンとする。可愛くねぇぞっ、とツッコミを入れた後、私は早速観光スポットである大聖堂へ向かった。
召喚されるまではどこに行ってもいいので、ロシーは基本的にローのところにいる。ローの成長を近くで見守っているんだとさ。私が召喚すると聞きたくもないトラファルガーの情報を聞かされるのでここ3年は召喚してこなかった。
そして目的地へ向かう途中も3年間のローの成長記録を聞かされる。使い魔のスキルなのか、成仏できない霊の相談に乗ることもあるらしい。本当に、死後の世界を楽しみすぎなんだよな、この人。
「っていうかさ、ロシーは成仏しようと思わないわけ?」
「いやー、ここまで見たら最後まで見たいっていうかさ、ってかローが海賊になってこれからって時に成仏なんてしてらんないよねー」
「よねー、じゃなくて。も〜、ってか私が悪魔なの怖くないわけ?」
「悪魔だとしても、関係ない。お嬢は優しい人だ。」
優しい、か。そんなことをいうのはロシーだけだ。私は前世の記憶があるのに、この世界に順応しすぎている。人を殺しても心がビクともしない。
だから時々不安になる。悪魔が人間に紛れて生きてていいのかと。
「ところでお嬢、これ、どこに向かってる?」
「あぁ、グランドライン前半の海で一番美しいとされてる大聖堂さ。ロシーを成仏させてやろうと思って」
「やっぱりお嬢は悪魔だっ!!!」