英雄のいない世界で生まれた俺は   作:夕映えの戦士

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10話

「やっぱり地球にいると体が鈍るな」

 

こっちに来てまともな戦闘はあまり行っていない

 

「Zライザーを使った実験もやりたいしちょっと遠出するか」

 

俺は怪人態に変身しネロンガの力を纏った

 

「せっかくあれもあることだし火星にでも行ってみるか」

 

俺は透明化し火星へと飛び立った

 

「そろそろ大丈夫か」

 

俺は大気圏から出たのを確認し、ネロンガの力を解除してアリゲラの力を纏う。そしてあっという間に火星へとたどり着いた

 

「やっぱ早えわ。じゃあ早速実験と行こうか」

 

俺は空間に穴を開け、無数の金色の球体を取り出し、周囲にばらまいた

 

「よし、あとはレイキュバスの火炎で」

 

俺はアリゲラの力を解除し、レイキュバスの力を纏う。そして先ほどばらまいた球体に向かって火炎を放った。すると球体はみるみるうちに大きくなり、なめくじのような姿へ変形した

 

「火星怪獣ナメゴン…生で見ると思ったよりきしょいな…」

 

数十匹のナメゴンがぶよぶよと体を揺らし、こちらに近づいてくる

 

「さて、Zライザーの力を試すか…。ガディバ」

 

「あいよ」

 

ガディバはZライザーに姿を変える。俺はそれを手に取りトリガーを押し、インナースペースへと入る。そしてアクセスカードをセットした

 

『Geist access granted』

 

「バラバさん、キングクラブさん、ハンザギランさん」

 

『baraba kingcrab hanzagiran』

 

「問題はここからだな。俺と同化した怪獣たちよ」

 

俺はいつもの要領ででレッドキング、ベムスター、シーゴラスの力を呼び出し、スリッドへと力を注ぐ。すると怪獣メダルが生成された

 

「何とか成功したな」

 

『redking bemstar seagolas』

 

「あとはイカルス星人の力だな。ガディバ、ムスカリの力をスリッドに集中させろ」

 

「了解」

 

そう言うとイカルス星人のメダルが生成される

 

『alien Icarus』

 

「じゃあやりますか。絆の力…お借りします‼」

 

『tyrant』

 

「ほう、実験は成功のようだな」

 

俺の姿は暴君怪獣タイラントへと変身していた

 

「戦闘能力はどんなもんかな。食らえ‼」

 

俺は無数に迫りくるナメゴンに向かって冷気を放つ

 

「こりゃあすげえな」

 

数十匹いたナメゴンは全て凍り付いていた

 

「俺の同化とは違ってリミッターがない。怪獣本来の力がすべて引き出されている。我ながら恐ろしい力だ」

 

これまでは自身の実力に応じてリミッターがかかり、怪獣本来の力は引き出すことができていなかった。しかし、今回はライザーの力で制御し、なおかつ体を怪獣へと変異させることで負担がかなり少なくなっている。これまでの戦闘が馬鹿らしくなるほどの強さだ

 

「だがこれじゃあ実験としては物足りないな」

 

俺は耳からアロー光線を放ち凍り付いたナメゴンたちを粉砕した

 

「ベリアル因子を用いた検証もしたかったんだがなぁ…。とりあえず帰るか」

 

俺はタイラントの姿を解除し、アリゲラの力を纏う

 

「じゃあ帰りますか」

 

俺は火星を後にした

 

「よし、到着っと」

 

俺はばれないように地上に降り立った

 

「今度適当に怪獣でも買うかなぁ。前に狩ったプラズマソウルも手元に結構残ってるし資金としては十分だろう。ん?」

 

通りかかった屋敷から少し小さいが宇宙人の反応がする。しかも二人。

 

「ごあいさつに伺うとするかね。あわよくばライザーの実験素体に…」

 

俺は屋敷に侵入した。奥に進むとストレイジの女性隊員であるユカとヨウコが二人の女と戦っている

 

「なんだよファとシィじゃねえか」

 

4人の動きが止まる

 

「あー‼あんたは‼」

 

「あたしたちのエレキングを盗んだコソ泥‼」

 

「おいおいコソ泥呼ばわりかよ。同業者なんだから仲良くしようぜっ‼」

 

俺は怪人態へと変身し地面を蹴る。そして一気に距離を詰めてシィに腹パンを浴びせた。

 

「うわぁ…」

 

ヨウコがドン引きしているのをよそに、シィは力なく倒れピット星人の姿へと戻った

 

「ビンゴ~。やっぱり宇宙人だった。しかもピット星人‼」

 

「よくもシィを‼」

 

ファはすごい形相でこちらに飛び掛かってくる。流石はピット星人だけあってすごいスピードだ

 

「はい残念」

 

俺はファの顔面に手をかぶせて受け止め、ルグスの花粉を浴びせた。すると数秒藻掻き動かなくなる

 

「いっちょ上がりだな。さてこいつらをどうするか…」

 

「その処理はこっちでやっとくわ」

 

「解剖はやめといてやれよ。じゃあな」

 

俺は部屋を後にした。すると外からすごい轟音が響いた

 

「なんだ?」

 

急いで外に出るとウルトラマンZと見たことのない怪獣が戦っている

 

「ファイブキングに似ているが腕にレイキュバスとガンQがないな…。さしずめトライキングといったところか?」

 

Zはゼットランスで応戦する。すると突然怪獣の腕からレイキュバスとガンQが生えた

 

「ファイブキングになった⁉あいつはセレブロなのか?」

 

Zはベータスマッシュにタイプチェンジをし、ファイブキングと戦うも、二体の怪獣の力を加え多彩さを増したファイブキングの猛攻に苦戦する

 

「加勢してもいいが、やつの自力を図るためにもう少し泳がせるか?」

 

暫く様子を見ていると、三本の光の筋がZへと当たり、Zは新たなタイプチェンジをした。赤と紫が主体となり、胸部から肩にかけて、逆三角形のプロテクターのようなものがついている

 

「TDGの力か?」

 

「Zがまた変わった‼」

 

「今までで一番タイプかもぉ~」

 

いつの間にかストレイジの二人がファとシィを連れて外に出てきた

 

「とりあえずずらかるか。あいつがファイブキングを倒せばおこぼれにありつけるかもしれないしな」

 

俺はここから去った。ファイブキングは新たな力を得たZに完全に押されている。フォトンエッジのような技で空中から叩き落され、ティガ、ダイナ、ガイアの幻影たちによる必殺光線で両腕と羽を失い、ティガフリーザーのような技で氷漬けにされた

 

「超能力を駆使して戦う感じか。随分と派手だな」

 

そして最後には等身大化してファイブキングの体内に侵入し、内部からの攻撃によってファイブキングは爆発四散した

 

「えげつねぇ…。とりあえず向こうに行くか」

 

俺は怪人態になりアリゲラの力を纏って高速で現場へ向かった

 

「見っけ」

 

作業着の青年が壁を伝いながら歩いている。するとその横からジャグラーが現れ、セレブロに剣を突き付ける

 

「みいつけた。俺とも遊ぼうぜ」

 

すると突如バリスレイダーが複数体出現しジャグラーに襲い掛かる

 

「俺も混ぜてくれよ」

 

俺はパルス孔から電磁ビームを照射し、一体を再起不能にし、高速でもう一体に迫る。ジャグラーもセレブロの銃による攻撃をいなしつつ、バリスレイダーを相手する

 

「オラァ」

 

バリスレイダーの頭部に光弾を浴びせ吹き飛ばす。ジャグラーの方も終わったようだがすでにセレブロの姿はない

 

「あんたもセレブロ狙いかよ」

 

ジャグラーはセレブロの落とした5枚のメダルを拾い上げる

 

「お前さんの依頼ってのはセレブロ関係なのか?」

 

「隠す必要もないな。俺の依頼はセレブロの抹殺だ。今回はそのメダルを奪えるかと思ってきてみたんだが…」

 

「残念だが俺がいただいていくぜ。お前さんはセレブロについてどれぐらい情報を持ってるんだ?」

 

「知的生命体に寄生して惑星の文明を破壊しまわっている厄介なやつってぐらいか?あとはその怪獣メダルとバリスレイダー、ブルトンを持ってる」

 

「奴は知的生命体に怪獣に対する恐怖を植え付け兵器を作らせる。そして人類の手に余る兵器を作ったときにそれを乗っ取り、その星の文明を壊滅させる。外から見れば文明が行き過ぎた科学によって自滅しているようにしか見えない。だから光の勢力は手を出せていない」

 

「なるほどねぇ。やはり危険な因子だとっとと潰さねぇと」

 

「まあ待て。もう少し泳がせてからにしてくれねぇか?」

 

「なぜだ?」

 

「ちょっと俺に考えがあってねぇ」

 

「まさか⁉」

 

「案外感がいいんだな。ウルトラマンすらも凌駕する兵器を手に入れる。これが俺の目的だ。別に勝手に行動してもらっても構わないがどうなるかはわかるよなぁ?」

 

ジャグラーの実力は計り知れない。下手をすれば等身大でも巨大化した俺を倒すことができるかもしれない。おまけにダークZライザーまで所持して、ファイブキングの素体となるメダルも向こうにある。こちらにはタイラントとベリアル因子というカードがあるとはいえ、危ない橋を渡る必要はないだろう

 

「わかった。あんたの意見に同意させてもらう。だが、やつを殺したり明らかな行動を邪魔しない程度にはメダルや怪獣の強奪はやってもいいか?」

 

「かまわない。これで交渉成立ってことで。じゃあな」

 

ジャグラーは手をひらひらと振り、ここを去った

 

「どうすっかねぇ。依頼がないとやることもないんだが」

 

俺はとぼとぼと帰宅した

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