とりあえず本編へどうぞ
「まだ食うのかよ…」
ダークサンダーエナジーを回収し終えた俺たちはスイーツバイキングを訪れていた
「噂には聞いていたけれど地球の食べ物は最高ね!」
「それは否定しないがそんなに食べたら太るぞ」
「レディーにその話は厳禁よ。まあ私は動き回るし頭を使うから太らないんだけどね」
そういうと彼女はクレープを口いっぱいに頬張る。素体がいいだけあってムカつくほど映ている
「そういえばまだやる事があるとかって言ってたけど何をする気なんだ?」
「へへっほへぇ」
「口のもの飲み込んでから喋ろよ…」
彼女はクレープを飲み込み、言葉を紡ぎ出す
「こないだヴァルカヌスの商人に会ったの。彼らの美的感覚が面白くてね」
「確か負の感情を美しいと感じる種族だろう?」
ヴァルカヌス星人は円谷作品の中では比較的マイナーな作品である『ネオウルトラQ』に登場した宇宙ビジネスマンの別名を持つ宇宙人だ。正当な取引を行うことで知られている
「ええ。たまたま酒場で遭遇してね、結構ウマが合って話し込んだのよ」
「ほーん。それで?」
俺はコーヒーを啜りながら話を聞く
「友情の証にって美しさを測るレーダーを貰ったのよ」
「なるほど、そいつを使ってマイナスエネルギーを回収しようってわけか」
「この星の人間はストレスが服を着て歩いている感じだし、土地から採取しても十分なサンプルが取れるはずだわ」
「だが、それだけ濃度の濃いマイナスエネルギー。安定せずに怪獣化する可能性は考えられないか?」
マイナスエネルギーが実体化してしまえばクレッセントやホーなどといったマイナスエネルギー怪獣が誕生する。マイナスエネルギーは比較的手に入れやすく、かなりのエネルギー量だ。しかしデメリットが多いため、資源として利用された例はほとんどない
「問題はそこなんだけど、それを解決するのがストルム器官なの」
「なるほど。確かにストルム器官なら安定しないマイナスエネルギーを反転させて安定させることができるかもしれない」
ストルム器官はストルム星人の持つ反転器官だ。冷気を受ければ熱気を生み出し、右向きの力を与えれば左向きの力を放出することができる。しかし…
「だがストルム星は滅亡し、星の住人は宇宙の各地にちりじりになってるはずだ。それに、ストルム器官を失ったストルム星人は数日で絶命する。簡単に手に入るものではないだろう?」
「その点に関しては大丈夫。人工的にストルム器官を再現するの。アンチマターの表皮の一部をオークションで手に入れておいたから、おそらくそれで作れると思うわ」
「あんたの発想と行動力には毎度驚かせられるよ」
「あっそうだ。この星に太平風土記はあるかしら?」
「多分あると思うが何に使う気だ?」
「これは単純に面白そうだからよ。もしかすると研究資材として使えるかもしれないし。他の星だと超古代の怪獣についての記載とか怪獣災害の予言とか色々書いてあるし、なんならこの間使ったジェロニモンもこれで手に入れたのよ」
「確かにそれは面白そうだ。今調べたんだが、獅子ヶ丘の資料館に太平風土記の一部が保管されているらしい。この後行ってみるか?」
「そうね行きましょう。でもその前に…」
そういうと彼女はパンケーキにかぶりつく。出発はもう少し先になりそうだ
「はあ食べた食べた」
「店員さんドン引きだったぞ」
「でもこの姿だと少し食べづらいのよね」
「メフィラスの姿で食うとトイレの水洗音みたいな咀嚼音出すだろ?あれどうなってるんだ?」
「あんまり気にしたことはなかったわね…。多分メフィラス特有の口内器官のせいだと思うわ」
「そいつが原因か。お、ここみたいだぞ」
資料館へたどり着いた俺たちは中へと入り、太平風土記を探す
「これみたいね。多少欠損部はあるけれど読めないことはなさそうね」
「獅子のような絵が描かれているな…。滅幌…この獅子の名前か?滅幌…ホロボロ…。ホロボロスか!?」
「おそらくそうね。333年に一度、金烏が陰りし日、午の刻、荒ぶる滅幌す目覚めるなりって書いてあるわね…」
「金烏は太陽にいると伝承される伝説上のカラスだな。午の刻は正午。要約すると太陽が黒く陰った日の正午にホロボロスが目覚めるってところかな」
「黒く陰るというところは何を指しているのかしら?」
「おそらく太陽黒点だろう。中国の金烏に関する書物に金烏が黒点である説が記されている。それに300年周期で黒点が拡大する現象が確認されているようだ。ホロボロスの目覚める周期とも一致する」
「なるほどねぇ。ちなみにその黒点の拡大する周期というのは次いつ起こるのかしら?」
「ちょっと待ってろ…」
俺はスマホを取り出す
「まじかよ…」
「どうしたの?」
「黒点の拡大が最大になるのは明日の正午らしい」
「運がいいのか悪いのか分からないわね」
「伝承が本当なら相当厄介なことになりそうだ。封印の呪文とか書いてあるか?」
「『潮騒のさざめき』これこそが滅幌すを悠久の眠りに至らしめる術なり」
「潮騒のさざめき…。ストレートに捉えるなら波の音か?」
「そうね。でもこの1ページは何かしら?」
グリードはこちらに漢字が羅列した紙を見せてくる
「文章になってないな。何かの暗号か?でもどこかで見たような…」
「ここだけよく分からないのよね…」
「思い出した!」
「何?」
「これは工尺譜だ」
「コウセキフ?」
「漢字で表されているが所謂楽譜だ。別の地球で昔見たことがある。一部違う漢字が使われているっぽいが間違いない」
「ということは潮騒のさざめきはこの楽譜のメロディってことなのかしら?」
「そうなるな。問題はこのメロディを口ずさむだけでいいのかってところだな。特定の楽器を使用しないと効果が現れない可能性もある。何か書かれてないか?」
「ウーンそれっぽいのはなさそうね」
「それなら仕方ない。これ以上長居しても無駄だろうし帰るか」
「待って」
「なんだ?」
「帰りにらっきょうを買いに行きたいの」
「じゃあスーパーでもよるか」
「いいえ。せっかくだし産地に行きましょう」
「え…」
「ということで鹿児島に行くわよ!」
「マジかよ…」
「ようやく帰ってこれた…」
「念願だった地球のらっきょうを手に入れられたわ!今度帰省して自慢しようかしら」
「メフィラス星人にとってらっきょうってそんなに大きな存在なのかよ…」
片付けを終えた俺たちは泥のように眠った
「…ん?朝か…?」
俺は起き上がり時計を確認する
「は?おい起きろ!もう11時半だぞ!」
俺は必死にグリードを起こす
「ん〜…。な〜に〜…」
「11時半だ。あと30分でホロボロスが目覚める」
「ん〜…。ん!?もうそんな時間なの!?早く支度しなきゃ」
俺と彼女は急いで支度を済ませ、獅子ヶ丘町へ向かう
「あれは…」
獅子ヶ丘に辿り着くとハルキとユカがそこにいた。時刻は11時55分
「よう!」
「あなた達は…?」
「ガイストさんじゃん!どうしてここに?」
「面白いものが見れるらしくてね」
「もしかしてガイストさんも…?」
ハルキは太陽を見上げ、時計をみる
「正午です!」
「来るわよ」
ユカの持つ機械からアラームが鳴り出す
「地熱が急上昇!バイタルを確認!」
唸り声と共に地面が揺れ出す
「ヤバい!」
「お出ましだな。豪烈暴獣ホロボロス!」
土煙と共に地底からホロボロスが現れる
「あれがホロボロス…」
「やっぱり実在した!」
「さて遊びに行きますかね」
俺は怪人態へと変身する
「うわ!」
「いい加減慣れろ。行くか!」
俺は巨大化しホロボロスと対峙する
「速い!」
ホロボロスは素早い身のこなしで動きを捉えさせない
「スピードにはスピードだ!アリゲラ!」
俺はアリゲラの力を体に纏う
「これでスピードは互角のはず…」
俺はホロボロスに駆け寄りとっ組み合う
「喰らえ!」
俺は肩のパルス孔から光弾を放つ
「効いてない!?のぁ!?」
ホロボロスに仕返しだとばかりに殴り飛ばされる
「痛ってぇなぁ!ガイスティウム光線!」
俺は必殺光線を放つ。しかし避けられてしまった
「どうにか動きを止めないと…」
そう考えているとさざなみの音がどこからか聞こえてくる。これに反応したのかホロボロスの動きが止まる。どうやらユカがスピーカーから流しているようだ
「違ぇんだよなぁ」
ホロボロスは体にエネルギーを溜め、周囲に撒き散らす
「不味い!ギャラクトロン!」
ギャラクトロンmk2に力を切り替え、ホロボロスの周囲に無数の魔法陣のバリアを生み出し、防ぐ
「ヤバい!防ぎきれない!」
エネルギーの一部がグリードたちの方へ向かう
「グリード!任せた!」
「了解」
グリードはバリアを展開し、2人を守ったようだ
「加勢した方がいいかしら?」
「とりあえずは地上の流れ弾の対処を頼む。やばそうなら手伝ってくれ。ゴモラ!」
俺はゴモラに力を切り替える
「力技で行くぞ!」
俺は亜空間からギャラクトロンベイルを取り出し切りつける。しかし、かわされて体当たりされる。ホロボロスが追撃しようとしたその時、Zが現れホロボロスにタックルした
「ナイスなタイミングだ。超震動波!」
俺はホロボロスに追撃を仕掛ける。超震動波の強力な波動によりホロボロスは吹き飛ばされる
「俺が奇襲するからお前はあいつの相手をしてくれ」
Zは俺の言葉に頷く
「ネロンガ」
俺はネロンガに切り替え透明化し、攻撃のチャンスをうかがう。Zとホロボロスは戦闘を開始する。Zはプロレス技で責め立てるが、ホロボロスは持ち前のパワーとスピードで対抗する
「今だ!」
俺は組み合っているホロボロスの背後に飛び込み、背中に張り付く
「Z!離れろ!」
Zが離れたことを確認し、ホロボロスに電流を流す。するとホロボロスはばたりと倒れた
「よし、あとはこいつと同化して…」
俺がホロボロスに近づくと突然起き上がり、俺を両腕の鋭い爪で責め立てる。そしてエネルギーを纏った腕で俺を殴りつけた
「ぐぁぁああ!」
俺は巨大化を維持出来ず、元の姿に戻る
「派手にやられたわね」
グリードが笑いながらこちらに近づく。どうやら先程の場所に吹き飛ばされたようだ
「まさか死んだフリをされるとはな…。流石にこの星で荒神扱いされているだけの事はあるな。ところで潮騒のさざめきの正体をあのお嬢さんに教えないのか?」
「彼女の悩んでる姿面白いから。それにもう辿り着いたようだし」
俺はユカの方を見る。彼女は巻貝に何やら機械を当てているようだ
「もしかしてホラガイか?」
「そのようね。おそらくあれがホロボロスを眠りにつかせるためのアイテム」
ユカは解析を完了させ、スピーカーから潮騒のさざめきを流す。その独特な音色を聞いたホロボロスはZに噛み付くのをやめ、音に聞き入る
「やっぱり!このホラガイ楽器だったんだ!漢字は古代の楽譜。あの鼻歌は封印のメロディだったのね…。ひいおばあちゃんありがとう」
音色を聞いたホロボロスは優しくひと吠えし地中へと帰ってゆく…と思われたが
「あれは!?」
どこからかホロボロスにふたつのメダルが投げ込まれる。ホロボロスはもがき苦しみながら紫色の光に包まれる
「あれは…」
ギャラクトロンmk2の頭部とギルバリスの腕が装着されている
「何?何なの?」
「怪獣メダル!?ということはセレブロが近くにいるのか!?」
ホロボロスは町を破壊しながらビルの壁を駆け、Zに飛びかかる
「仕方ない…。もっかい行くか…」
俺はZライザーを構える。その時、ユカの機械からアラームが鳴り出す
「荷電粒子反応増大…。荷電粒子砲!?」
「不味い!」
俺は怪人態へと変身しZの前に飛ぶ。そしてバリアを張った
「流石に人間サイズだとキツい…。早く避けろ!」
ゼットが避けたことを確認し、テレポートで近くのビルに移動する
「キングジョーも来たか…」
キングジョーストレイジカスタムが応援に駆けつける。ペダニウム誘導弾で攻撃するが全て荷電粒子砲によって相殺され、キングジョーも荷電粒子砲で攻撃され機能が停止した
「バケモンが…!」
俺はZライザーを構え直す
『tyrant』
Zと俺はホロボロスを押さえ込む。無理な融合をさせられたためかホロボロスは苦しんでいる
「ぐぁ!」
俺たちはホロボロスの剛腕により振りほどかれる。ホロボロスが殴りかかろうとこちらに近づいてきたその時、潮騒のさざめきが聞こえてくる。それを聞いたホロボロスはその場で悶える
「ウルトラマンZ!ガイストさん!お願い…。ホロボロスを…。ホロボロスを楽にしてあげて!」
Zはデルタライズクローへとタイプチェンジする
『gomora』
『geronimon』
『EX tyrant』
ホロボロスはこちらに向かって荷電粒子砲を放つ
「荷電粒子砲は何とかする。お前はトドメを刺せ」
俺はベムスターの腹部で荷電粒子砲を全て吸収する。そしてZはベリアロクを取り出した
「しょうがない俺様が終わらせてやる」
Zはベリアロクを構え、デスシウムスラッシュによりトドメを刺した。ホロボロスの魂が天へと召される
「終わったか…」
俺は怪人態へと戻る。すると上空から砲撃が降ってきた
「痛ってぇ!なんだ?」
俺とZは空を見上げる。蝶のような羽を携えた宇宙人が高速でこちらに降りてくる
「あれは…」
これからは投稿頻度が3日に1回以上になります。
理由は単純に忙しいのと、本編を見て考察、怪獣や人物などの詳細な設定の調査、ストーリーの構成を考え書き起す作業が2日だと割ときついことがわかってしまったからです。
特に今回の「獅子の声」は完全にユカにスポットが当たっており、このような展開を考えるのに1日かかってしまいました。ですので多少投稿頻度が落ちるかと思われますがご容赦ください。
感想や評価などをいただけると頑張ろうという気持ちにさせられますのでしていただけるとありがたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます