これからはなるべくペースを上げて投稿しますのでよろしくお願いいたします
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「ったく人使いが荒いんだから…」
先日のエンマーゴ討伐を祝してグリードと酒盛りをすることになった。俺は近場で酒とつまみを探し、あいつは全国各地のらっきょうを買い漁っている
「全く…。メフィラス星人ってのはどうしてこうもらっきょうに拘るのかねぇ…。土産買ってこなかったらぶん殴ってたところだ」
まあ、彼女には敵わないが。そんなことを考えながら会計をし、店を後にする
「あの娘…」
夜道を歩いていると、前方に長い黒髪に真っ白なワンピースを着た女子高生らしき女性がゆっくりと歩いていた。その足には本来あるべき靴が履かれておらず、素足だ
「何かがおかしい…」
彼女からは何かただならぬ雰囲気が漂っている。怪獣とも宇宙人とも違う何かが…。彼女が大きな橋の丁度中間地点にたどり着くと、立ち止まって手すりに手をかけ川を眺め始める。すると、彼女は手すりを登り、川に飛び込む。一瞬彼女の姿が2重に見えたが、気にする余裕もなく、俺は怪人態へと変身し、落下する彼女を抱え、向こう岸までジャンプする
「全く…。最近は自殺願望者が多いな…」
俺はケムール人と融合したカオリの顔を思い出す
「おい大丈夫か?」
「どうして止めたの…」
「目の前で死なれちゃ気分が悪い。これから酒盛りなんだよ。それよりもっと突っ込むところがあるんじゃねぇのか?」
俺は今怪人態だ。普通、自殺を止めたことより俺の姿や身体能力に驚くはずだ。にもかかわらず彼女はひどく落ち着いている
「あなたのことは知っている。この間奥多摩で猫みたいな宇宙人と一緒に閻魔みたいな怪獣と戦ってた」
「何故知っている?お前は見たところ普通の人間だ。それにあの山には誰もいなかったはずだ」
「幽体離脱って知ってる?」
「肉体と精神を分離して精神体で自由に行動できるようになるあれだろう?まさか!?」
彼女は自身の過去を語り始めた
「私の父は科学者だった。脳に関する研究を長年続けていた。ある日、私のお母さんが死んだの。その日以来、父は狂ってしまった。毎日酒に溺れ、ものに当たるようになった。そんな毎日が続いていたんだけど、父はとんでもない事を思いついてしまったの。それは脳に特殊な音波を当てて、シナプスの一部を破壊し、肉体と精神を分離させるというものだった」
彼女は震えながら語り続ける
「父は私を実験体にして精神体にすることでお母さんの精神を探し出すつもりだった。幽体離脱の実験には成功した。でも…」
「何があったんだ?」
「精神体での行動の制御が出来なくなったの。意識は残っているのに体が勝手に動く。私の精神体は父を殺した。それ以降、深夜の12時を過ぎると、私の精神は私の体を離れて行動するようになった。まるで子供がイタズラをするように、人の前に実体化して驚かせたり、ものを盗んだり…。ついには昨日、運転中のトラックの前に現れて事故を起こさせてしまった。これ以上精神体が行動すればきっと死人が出る…」
「だから自分で死のうってわけか」
俺は似たような怪異を思い出す
「俺の連れが解決出来るかもしれない。着いてきてくれないか?」
「わかった」
彼女は頷くと俺と共に歩き出す
「ただいま」
「おかえ…何がその娘?誘拐してきたの?」
「物騒な事を言うな!」
俺は先程起こった事をグリードに話す
「なるほど…。地球人にしてはかなり面白い発想ね」
「関心してんじゃねぇよ。で治せるのか?」
「ええ。シナプスの欠損具合によってはちょっと面倒くさいけど。とりあえず彼女の脳を調べないことには分からないわ。お嬢ちゃん、こっちにいらっしゃい」
彼女はグリードの元に歩く。グリードは彼女の頭に手を当てる
「結構損傷が激しそうね…。ちょっとまってて」
グリードは奥の部屋へと入っていった
「玄関にいてもあれだからとりあえず上がれ」
彼女をリビングに座らせ、俺はコーヒーを入れて彼女に手渡す。グリードが買ってきたであろうらっきょうを齧りながら待っているとグリードは機材を持ってリビングにやってきた
「これでお嬢ちゃんの脳にジアテルミーを浴びせるわ。これでシナプスの欠損は止められるはず」
グリードは機材を彼女の頭部に取り付け、ジアテルミーを放射する
「これで完了。ついでにメフィラスボットを入れておいたから、欠損したシナプスに関しては大丈夫よ」
「メフィラスボットって巨大化させるやつじゃないのか?」
かつてm78宇宙の地球に現れたメフィラス星人はフジ隊員の全身の細胞にメフィラスボットを埋め込み巨大化させていた。パラレルワールドの小説ではそれが影響し、ウルトラマンfが誕生した
「ええ。確かにメフィラスボットに特定のパターンの電磁波を浴びせると体が肥大化するわ。でも本来のメフィラスボットの使い道は医療目的が主なの。以前にケムール人の話をしたでしょう?人間とケムールの細胞を継ぎ接ぎするのもこれが応用されているわ」
「本当に大丈夫なのか?」
「相当特殊な電磁波だから大丈夫よ。それに余程近くで電磁波が発生しない限りは巨大化はしないはずだわ」
「ええ…」
「そんなに不安なら熱原子X線を放出する装置でも渡しておきましょうか?」
「そうしてくれ。万一ハルキや俺がこいつの近くでZライザーを使ってしまえばどうなるか想像にかたくない」
「わかったわ。プラズマソウルって持ってる?」
「ああ。これをエネルギー源に使うのか?」
俺は亜空間からプラズマソウルを取り出しグリードに渡す
「これだけのエネルギー量ならお嬢ちゃんが1日1回巨大化したとしても数百年は持つはずよ」
グリードはブレスレットのような装置にプラズマソウルを嵌め込む
「出来た。お嬢ちゃん、これを肌身離さず持っていなさい」
「ありがとうございます。お二人のお名前を伺っても?」
「俺はガイスト」
「私はグリードよ」
「私はリリィ。本当にありがとう」
聞き覚えのある名前だ。どうやらどの宇宙でも似たような怪異や超常現象は起こるようだ
「もう明け方だが送ってくわ」
「あの…そのことなんだけど…」
「ん?何かしら?」
「私身寄りがなくて…」
「マジかよ…」
「いいじゃない。うちに住めば」
「簡単に言うなよ…。本来は1人でここに住む予定で資金もすごいある訳じゃない。それに年頃の女の子を住まわせるとか本当に誘拐犯になっちまうだろ」
「資金に関しては大丈夫よ。株かハッキングで儲ければいい」
「おいおい物騒だな」
「最悪その娘の戸籍をいじれば大丈夫よ。それにこの国では年間8万人が行方不明になってる。1人くらいいなくなっても問題ないわ」
「そういう問題じゃなくね?」
「それに、あなた数百年は生きてるんでしょう?」
「いや肉体は20前後で止まってる訳だし不味いだろ」
「あなた私と住んでてもそんな素振りを見せないじゃない」
「あんたにかなうわけないからだよ。それに面倒だしな」
「ならいいじゃない。ね?リリィちゃん?」
リリィはクスクスと笑い出す
「仲がいいんですね」
「正直俺たちと関わるとロクなことにならねぇぞ。危険なことに巻き込まれるだろうし」
「さっき助けてくれたでしょ?あんなことできるのあなた達かウルトラマンくらいでしょ。きっとここにいた方が安全だと思う。だから私をここに住ませてください」
リリィは頭を垂れる
「全く…。なんで俺の周りには自分勝手なやつばっかなんだよ…。いいよ。ここに住むといい。だが、俺たちはいつまでこの星にいるか分からない」
「あなた達がこの星を離れることになったら私も…」
「やめとけ。こいつは見てくれは良いがマッドサイエンティスト。俺はある種殺し屋みてぇな事をやってる。普通の人間がいられる環境じゃない」
グリードがこちらを睨むが気にしない
「そっか。でもあなた達と一緒にいてみたい。こんなに人の温もりに触れたのはお母さんが死んで以来なかったから…」
「とりあえず俺の依頼が終わるまでだ。いいな?」
「ありがとうございます」
「これで一件落着ね」
なんだかんだですっかり日が登り、腹が減ってくる
「流石に腹が減ったな。何か作って来るから待ってろ」
俺がキッチンに向かおうとするとどこからか強いエネルギー反応が伝わってくる
「何だ!?今のエネルギーは…。グリード」
「今調べてるわ」
「何が起こったの?」
リリィが俺に問う
「どこかで怪獣のかもしれない…。場合によっては俺が行く」
「見つけた。これは中ノ鳥島の衛星からの映像よ」
グリードはモニターを空中に映し出す
「酷い…」
「半径1km程が空間ごと吹き飛んでやがる。まさかまたヤプールか?」
「いいえ。これはこの星の防衛組織の兵器のようね。ほら」
モニターを操作するとそこにはd4と書かれた爆弾が設置されている様子が映し出されている
「セレブロの計画も佳境ってところか…。おそらくジャグラーもそろそろ動くだろう」
「私達も準備しておかないと不味そうね。流石にこれを真正面から喰らえば私もあなたもおしまいよ」
「そうだな」
「あの…」
「ん?どうした?すまんなこっちの話ばかりで」
「いや違くて…」
何やら恥ずかしそうにそういうと彼女のお腹がぎゅるぎゅると鳴り出した
「なるほどな。じゃあ適当に作ってくるから待ってろ」
赤面するリリィを背に俺はキッチンへ向かう。ジャグラーにセレブロ、そしてd4。おそらくストレイジがウルトラマンを超える兵器を近いうちに完成させるだろう。決戦の日は近い
今回は〜d4の爆破実験までのお話を書かせていただきました。今回登場したオリキャラのリリィはウルトラQ及びウルトラQdark-fantasyに登場する悪魔っ子リリィです。正直人の脳に関する知識は殆どありませんので間違っていたら申し訳ない。またウルトラマンfの設定も出てきました。書いていて思ったのですがメフィラスボットってどうやって埋め込むんでしょうね?フジ隊員には8京程埋め込まれていたはずですが…。
お話は変わりますが資格の勉強や近隣住人とのトラブルなどで筆があまり進みませんでした。上述した通りペースを上げるつもりではいますが、また遅れるかもしれません。その時はどうか暖かく見守っていただけるとありがたいです。感想は本当に励みになってます。いつも見てくださる方々本当にありがとうございます。