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「ジャグラー…」
ジャグラーに気をとられていると、背後から光線が放たれた。光線は俺の体に直撃し、変身が解除される
「ファイブキング…。セレブロか…」
どうやら不意打ちをしかけたのはセレブロのようだ。ジャグラーのウルトロイドゼロ強奪を阻止すべく攻撃してくる。それに応戦するためにジャグラーはゼッパンドンへと変身した
「巨大化は無理か…」
どうやら力を使いすぎたようだ。俺はこの戦いを観戦することにする。激しい打撃と光線の撃ち合いが続く
「セレブロ、今はそいつの中にいるのか…?」
「ようやくおまえの目的が分かったぞぉ!ジャグラスジャグラー!俺が人類に作らせた最終兵器を横取りするつもりだったのかぁ!」
Zがヨウコを安全なところへ置き、デルタバーンキックでファイブキングを蹴り飛ばす
「よおハルキ。手伝ってくれんのか?」
「その怪獣もあんただったのか隊長!一体何が目的なんすか!?」
「昔…大きな木を切ったことがあってな…」
「はあ…?」
「戦争を止めるため、自分の正義を貫くためだった…。だがすべてを否定されたんだ。だからそのおもちゃがいるんだ。自分の正義が絶対だと思ってる連中にその正義の危うさを味合わせるために」
ジャグラーはバリアで攻撃を防ぎつつファイブキングへ接近する
「話は終わってないぞ!」
Zの元にベリアロクが現れ、ジャグラーとともにファイブキングへ攻撃をしかける。しかし、これまでの戦闘によって力を使い果たし、変身が解除された。ジャグラーはこの隙を逃さず、ファイブキングをマガオロチの尻尾で貫く
「終わったのか?」
ジャグラーはウルトロイドゼロを掴み、ここを去ろうとする
「選択肢は二つだ!」
「生きてやがったのか!?」
ファイブキングの方を向くと、ガンQの腕をハルキへ向け、今にも光線を放とうとしている
「そいつを奪って目的を達成か、それともこの小僧の命を助けるか」
以前のジャグラーならば間違いなくウルトロイドゼロを手にしただろう。だが、ジャグラーはハルキを救うことを選んだ。2体の怪獣の光線が交差し、巨大な爆発が起きる。どうやら同士討ちのようだ
「あぁ…またやっちまった…」
「よお」
「ガイストか…」
「立てるか?」
俺はジャグラーに手をさしのべ、状態を起こす
「やつはハルキのベリアルメダルを奪い、ウルトロイドゼロでこの星を破壊するだろう…」
「こいつを飲め。ある程度の傷は癒えるはずだ」
俺はマンダリンジュースを手渡す
「俺のライザーは壊れちまったしどうするか…」
「他のロボット兵器を奪い取って応戦するしかないんじゃねぇか?」
「そうだな。俺はストレイジのメンバーを集めることにする」
「集めたら連絡くれ。俺も準備する」
「わかった」
俺は怪人態へと変身し、自室へと戻った
「ただいま」
「派手にやられてたわね」
「助けてくれてもよかったんじゃねぇか?」
「言ったでしょう?やらなきゃいけないことがあるって」
「とりあえず二人とも入ってご飯にしましょう」
エプロン姿のリリィが出迎える
「ああ」
俺達は食卓につき、食事を始めた
「メフィラスボットで観察した感じ、あのウルトロイドゼロはd4レイのエネルギーが逆流して、反動で動けなくなったっぽいわ」
「だがどうせすぐに改良されるんだろう?それが終わったらセレブロが動くはずだ」
「今の彼らなら一日もあれば改良を終わらせるでしょうね」
「猶予は一日か…」
「大丈夫…何ですよね…?」
「なんともいえないな…。安定してd4レイが射出出来るようになったならZと俺らが力を合わせても厳しいかもしれない」
「そんな…」
「そのためにちゃんと策を練る必要があるわ」
今回ばかりは本当に厳しい戦いになりそうだ。万が一のサイにはアレを使うことも検討しないとな…
「とりあえず使えそうなものを集めておくか」
俺は空間にひずみを作り、亞空間の収納スペースから様々な資材を取り出す
「エメラル鉱石にプラズマソウル。エネルギー資材として使うならここら辺か…」
「そうね。ガディバちゃんを出してくれる?」
俺は手のひらからガディバを召喚する
「何の用だ?」
「Zライザーの姿になってくれるかしら」
ガディバはガス状の体を変形させ、Zライザーへと姿を変えた
「何をするつもりなんだ?」
「外付けのエネルギー機関を付けるのよ。ウルトラ族と違ってあなたには制限はないけれどあって損はないでしょう?」
「確かにな。半分ほど残しておいてくれ。いざというときに使いたい」
「分かったわ」
そう言うとグリードは黙々と作業を続ける
「俺もやるか…」
取り出した資材からいくつかかき集め、すり鉢に入れてすりつぶす
「何をやっているの」
リリィがノワールを抱えてこちらに顔を覗かせる
「いざというときの最終兵器的な?」
俺は疑問符を浮かべたままのリリィを無視し、資材をすりつぶし続ける
「こんなものかな。後はこれとこれを混ぜて…」
様々な資材を混ぜ、俺は完成した赤色の液体を容器に詰める
「これで完成っと…」
俺は容器を亞空間に収納する
「出来たわ」
どうやら向こうも完成したようだ。ガディバが元の姿に戻り俺の体に入ってゆく
「これで巨大化の持続を大幅に延長出来るはずだわ。ついでに肉体の耐久性もあげられる。さっきの不意打ちくらいじゃ変身は解けないようになってるわ」
「サンキュー」
「私はまだ作業があるからあなたたちはもう寝なさい」
「そうさせてもらう。明日が決戦の日になる可能性は高いからな」
俺は寝室へと向かい、ベットに体を沈める
「これまでの依頼もやばいのはあったが今回ばかりは死ぬかもしれないな…」
俺はかつて受けた依頼を思い出す。野良化して惑星に住み着いたレイキュバスの討伐、とある星の王族の護衛、エレキングの強奪。怪獣ラッシュに惑星エスメラルダのエメラル鉱石の強奪、ウルトラ戦士と戦いになって命化ながら逃げたこともあったな…。地球を捨てて数百年。様々なことがあった
「やめよう…。あまり死亡フラグは建てるもんじゃない」
俺は目を閉じ眠りについた
「はやく起きなさい」
「もう朝か…?」
「監視カメラをハッキングして確認した感じもう改良は済んだようよ」
「思ったよりも早いな…」
俺は顔を洗い、完全に目を覚ます
「よし…」
俺は朝食を作るためにキッチンへと向かう
「おはよう…」
髪の毛がはねて寝ぼけたままのリリィがやってきた
「リリィか。今日は朝食の当番じゃないのに早いな」
「だって、やばいのと戦うんでしょう…?」
「そう簡単にくたばってたまるかよ」
俺はリリィの頭に手を置く。身長差があまりないためかっこがつかない
「朝食出来たから運ぶの手伝ってくれ」
「うん…」
「今のところ動きはないみたいね…」
グリードがパンをかじりながら端末を確認する
「せめて腹ごしらえくらいはさせて欲しいが…」
「作戦を確認するわね。やつが行動を起こしたらテレポートでやつの元へ移動。戦いやすい場所にたたき落として。拘束技で行動を抑制して胴体以外のパーツをすべて破壊してスクラップにする」
「ああ。おそらくやつは人間に寄生したまま搭乗するはずだ。人間に危害を加えずに倒すなら、コックピットのある胴体を残してすべて破壊するのが合理的だろう。ただ…」
「D4レイね」
「そうだ。D4レイは胸部から放たれる。仮に胴体だけになっても打つことが出来るかもしれない。上手く射出機構や燃料庫だけを壊せればいいんだが…」
「この戦い自体、賭けみたいなものなんだしやる価値は十分にあると思うわ」
「以外だな。あんたは確実に勝てる戦いにしか参加しないものだと思っていたが」
「本当はそのつもりだったわ。でも…」
グリードはリリィのことを見つめる
「この星を…いや。この娘を守るっていう理由が出来た以上は私も戦うわ」
「そうか…」
どうやらこのマッドサイエンティストもこの地球という星に影響されてしまった用だ
「片付けは私がやっておくので」
リリィが空になった俺とグリードの食器を奪い取り、流しへと持って行く
「お言葉に甘えさせてもらうか」
「ええ」
来る戦いに備え、俺は瞑想をして心を落ち着かせ、グリードは最後まで端末をいじり、何かの調整をしているようだった。そして…
「ウルトロイドゼロが基地から発進」
グリードの端末から警報音がけたたましく鳴り始める
「行くか…」
「ええ」
「二人とも…」
ノワールを抱えたリリィが不安そうにこちらに駆け寄る
「大丈夫よ。必ず帰るわ」
グリードはリリィを強く抱きしめる。二人から抜け出したノワールは俺の肩に飛び乗り俺の頬を舐めた
「おまえも応援してくれるのか?」
さわり心地のよい毛皮をなでると頷きながら返事をしてきた
「リリィを頼んだぞ」
もうひとなでするとノワールは俺の肩から飛び降り、リリィの足下へと戻った
「行ってくる」
「いってらっしゃい」
リリィの声を聞き届け、俺達はテレポートで決戦の地へと移動した
「もう北海道まで飛んでやがるのか…」
俺達は北海道の上空へとワープした
「いたわよ」
ウルトロイドゼロが飛行機雲を発生させながらどこかへと向かっている
「やるか…。レッドキング!」
俺はレッドキングの力を纏い、変身した
「はあああああああ!」
レッドキングの怪力と落下する勢いを使いウルトロイドゼロを地面へとたたき落とす
「ああおまえか。正直陰が薄かったから覚えてなかったよ」
「うるせぇ!てめぇをここでたたきのめす!」
「ふん。ゲームの余興としては丁度いい。完成した地球人の最終兵器の力を味わうと…」
グリードが高速で接近し跳び蹴りでやつを吹き飛ばす
「格好つけてるとこ悪いが一気に決めさせてもらうぞ!」
『strong gomorant』
「グラビトロォ!プレッシャァァァァ!」
俺は頭部の角から強力な重力波を発生させ、やつを地面へとたたきつける
「今だ!」
グリードが空中へと飛び上がり、爆弾をウルトロイドゼロに浴びせ、グリップビームで追撃する。俺もアロー光線で援護し、やつの周囲は砂煙が舞い上がる
「やったか?」
煙から二つの高エネルギーカッターが俺へとはなたれる
「くっ…」
ストロングゴモラントのでかい図体では上手く回避できずにもろに攻撃を食らってしまう
「ガイスト!あの装甲、ペダニウム合金じゃなかったの!?」
煙の中からウルトロイドゼロが飛び出しグリードの元へと上昇。お返しとばかりに地面へとたたきつけた
「クソ!アリゲラ!」
俺は高速でブレードを展開しとどめを刺そうとしているウルトロイドゼロの元へ移動し、グリードを抱え、一度距離をとる
「大丈夫か?」
「なんとかね…」
「あはははっははっっはははは!キエテカレカレータァ!」
「小細工は通用しねぇってわけか…。俺がしばらくやつの相手をする。それまで体力を回復させてチャンスをうかがえ」
「わかったわ」
「ふう…。上手くいくかは分からないがやってみるか!ベムスター!エンマーゴ!」
俺は二体の怪獣達の力を纏う。エンマの衣装にベムスターの盾を構えた姿へと変身した
「Zライザーのおかげかそれとも俺自身の強さが増しているのか…」
俺は以前はZライザーを介さなければ複数の怪獣の力を扱うことは出来なかったが今回は上手くいったようだ
「行くぞ!」
俺は亞空間から星斬丸を取り出す。やつも両腕にブレードを展開する。蹴りを交えたやつの連続攻撃を、剣と盾で受け流す。そして隙を突いてやつは額からメーサーを発射した
「その攻撃いただいた!」
俺はベムスターの盾でその攻撃を防ぎ、そのエネルギーを利用してやつの背後に黒雲を発生させる
「食らえ!」
黒雲から無数の雷がウルトロイドゼロに降り注ぐ。しかしその攻撃はすべてバリアによって防がれた
「チッ。ゼットンシャッター並の強度だな…」
エネルギーを吸収されることを嫌ったかやつは実弾攻撃に切り替える
「そのぐらい対策してるんだよ!」
俺はエンマーゴの力を使い目の前の地面を隆起させ、バリケードを作り攻撃を防ぐ
「ゼットン!ネロンガ!」
俺はゼットンとネロンガの力を纏う。胸部にオレンジ色の発光器官が現れ、体には黄色い稲妻状の模様と頭部に角が現れる。先ほど作ったバリケードに身を隠しながら透明化し、やつの背後にテレポートする
「くたばれ!」
俺は火球でやつの腕の関節部を狙って攻撃する。透明化したままテレポートで移動し、様々な角度から火球で同じ場所を攻撃し続ける
「硬てぇ!」
「うぜぇんだよぉ!」
ウルトロイドゼロはミサイルやメーサーを周囲に向けて一斉放射する。その一部が被弾し、俺は打ち落とされてしまった
「はあ…はあ…」
「お前らを確実に片付けるために下準備をしようか」
ウルトロイドゼロは飛び立ちどこかへと飛んでいく
「グリード大丈夫か?」
「だいぶ回復したわ。追いかけるわよ」
「ああ」
俺達はやつの後を追い、飛行する
「ここは?」
どうやら防衛組織の施設の一つのようだ。ウルトロイドゼロはある建物に目を付けると腕を突っ込む
「大きな生命反応を確認。あいつ怪獣を吸収してるわ!」
クレッセントの断末魔が消えるとやつはこちらを向いた
「殺されに来たのか。とっとと逃げていれば殺されずに済んでいたかもしれないのに。いいだろう。丁度クレッセントの生体エネルギーを吸収したところだ。人類最強の必殺兵器の威力をとくと味わうがいい!」
ウルトロイドゼロの胸部にエネルギーがたまってゆく
「まずい!」
俺はレイキュバスとエレキングの力を纏う
「「ガイスティウム光線(グリップビーム)!!」」
俺達二人の光線に冷気と炎、電気が混じり合いウルトロイドゼロへと放たれる
「d4レイ。発射」
しかし、d4レイの強力なエネルギーに押し返される
「やべぇ!俺に同化したすべての怪獣達よ!俺に力を!」
俺の体に怪獣達の力があふれる
「はあああああああ!」
一気に出力を上げた光線によってd4レイを押し返す
「いけるぞ!」
「そいつはどうかな?」
奇怪な音とともにウルトロイドゼロの体にエネルギーが纏われる
「マイナスエネルギーだわ!」
「さっきのクレッセントか!?」
「死ねえええええ!」
マイナスエネルギーを帯びたd4レイは俺達の全力の光線を押しのける
「後は頼んだわよ」
「え?」
グリードは俺を突き飛ばし、シールドでd4レイを防ぐ。しかしすぐにそれも割れ、空間ごと…
「グリード!?なあ!返事をしろ!グリード!」
「ははははっははは。あのキチガイ女が仲間をかばって死ぬとはなぁ!」
セレブロの高笑いが響く
「…さん。お前だけは絶対に俺が殺してやる!」
俺はベリアルの力を纏い、一気に接近するしかし…
「なぜだ…体が…。外付けのエネルギーで持続性はある程度増しているはずなのに…」
「それだけダメージを負えば動けないのも当たり前だろう。そうだお前を殺すのは最後にしてやる。この星が滅び行く姿を見ながら死を待つといい!キエテカレカレータァ!」
ウルトロイドゼロは空へと飛び立つ。おそらく他の怪獣を吸収しに行くのだろう
「ま…待ちやが…れ。てめぇ…は…俺…」
俺の意識はそこで途絶えた
次回、ウルトラマンZ本編完結です