「チッ、思ったより速い」
ギルバリスのコアは想像を超えるスピードで逃走を続ける
ジードは活動限界が近づき、タイマーがなり始めている
俺も先ほどの戦闘の影響で正直体が悲鳴を上げている
その時だったコアは急加速し、消えてしまった
「見逃しちまったか…」
俺は体のサイズを等身大に戻し、裏路地へと降りた
ジードも変身を解除したようだ
「ペガ…ペガ!やっぱり応答はなしかぁ…。早くあいつを見つけないとなのに…」
変身を解除した朝倉リクは仲間への連絡を試みるが返事が返ってこないようだ
俺は物陰から様子を見ているとリクの背後につなぎ姿の男が現れ、肩に顎を乗せた
「久しぶりィ」
ジャグラーだ
「ジャ…ジャグラーさん⁉どうしてこの地球に?」
ジャグラーは朝倉リクから変身器具を奪いとる
「へ~、お前さんもZライザー使えるのか」
あの器具はZライザーというようだ
俺もあの話に入るべきだろうか?
正直ギルバリスは俺にも新人ウルトラマンにも対処できない
上手く協力関係を築ければギルバリスを倒し、あわよくば同化できるかもしれない
「よし」
意を決して俺は物陰から現れた
「俺も混ぜてくれないか?」
朝倉リクはジャグラーからZライザーを奪い返すとこちらを向いた
「あなたは誰ですか?」
「奴の名はガイスト。とある依頼でこの地球に来ているらしい。さっきギルバリスにやられてたやつだよ」
「先ほどはギルバリスを撃退してくれてありがとう。足搔いたつもりだが俺には手も足も出なかった」
「ジャグラーさん、この人信用しても大丈夫なんですか?」
「少なくとも敵対の意思はないようだ。それにさっきの戦闘を見ただろうがギルバリスでそれどころではないんだろう」
「なるほど、わかりました。じゃあ話していきますね」
「なぁ、ギルバリス復活の裏にあるのはやはり…」
「はい…、デビルスプリンターで復活したギルバリスは再び知的生命体を排除するために行動を始めました」
話を要約すると惑星アインでの戦闘でライザーが破損、ヒカリから届けられたZライザーで再度戦闘を開始
今回のようにコアに逃げられ続けているうちに仲間とはぐれ、地球にたどり着いたようだ
「で、俺と感動の再開ってわけだ」
「コアを破壊しない限り、やつは何度でも蘇ります」
「やつ相手じゃ俺たちストレイジはお手上げだな」
「俺たちストレイジ?」
「俺、この地球の防衛軍のロボット部隊、ストレイジの体調だったりするんだよなぁ。似合うだろ?」
背中の「STRAGE」を指差してそう言った
「さっきは俺の部下を守ってくれて感謝するぜガイスト。あのバリアがなければ最悪死傷者がでていた」
「なんで隊長やってるんですか?」
「正義に目覚めたって言ったら信じるか?」
怪しい笑みを浮かべながらそう言うとジャグラーは去っていった
正直朝倉リクからしてみればジャグラーは沖縄でともにギルバリスを倒した仲間だと思っているだろう
だが、俺には何かを企んでいるようにしか見えない
底知れない闇の波動をあいつからは感じるからだ
「ええっと」
「とりあえずいったん解散するか。ギルバリスは各々で探し破壊。それができず、実体化するようであれば協力して討伐ってことで。俺が戦力になるかはわからないができることはやる」
「わかりました。それでは」
そういって朝倉リクは去っていった
「とりあえず回復するか…」
俺は小さな時空の裂け目を作りそこに手をいれ、ボトルを取り出した
ガラスのボトルに入った液体は琥珀色にきらめいている
それに口をつけ、飲むと非常に独特な味わいが口へと広がり、体の疲労感や傷が徐々に消えていった
「やっぱりマンダリンの治癒効果は偉大だな」
俺は口についた液体を手で拭い、ギルバリスの捜索を開始した
「見つからねぇな…」
ギルバリスをやみくもに探していると上空に巨大なロボットがいた
「ウィンダム…、ストレイジのロボがいるってことは近くにいるのか?」
俺は怪人態へと姿を変える
「機械生命体相手だからなぁ、どいつで行くべきか…、エレキングか…?」
どの怪獣の力を使用するか悩んでいると近くの建物からコアが現れ、それをウィンダムが捕まえていた
捕まえられたコアはすぐさま形を形成し、ウィンダムと戦闘を開始した
「よし、レッドキングにしよう。レッドキング、お前の力借りさせてもらうぞ」
以前に同化したレッドキングの力を身にまとう
体は固いうろこに覆われ、体全体の筋肉が盛り上がる
「よし行くか!」
俺は巨大化し、ギルバリスを思い切り殴りつける
ギルバリスは大きくのけぞる
ウィンダムもそれに続き蹴りやチョップを繰り返す
しかし、ギルバリスの装甲ではウィンダム程度の火力にはびくともせず、逆に弾き飛ばされる
俺はギルバリスを羽交い絞めしようとするがほどかれ、無数の砲撃で吹き飛ばされてしまった
「イッテェ‼あっまずい‼」
弾き飛ばされたウィンダムにギルバリスが迫る
今にも無数の砲門から砲撃を開始しようとしていた
「クソが‼」
俺はすぐさま起き上がり、地面を蹴った
すると突然目の前に白い魔方陣が現れ、ギャラクトロンmk2が現れた
「足止めする気か⁉」
ギャラクトロンmk2は右手の指先からビームを放出する
俺は何とかバリアを展開し、攻撃を防いだ
ウィンダムの方を見るとどうやら2人のウルトラマンがなんとか守ったようだ
「こっちは俺が片付ける。お前らはギルバリスをやってくれ‼」
「わかりました」
ジードがうなづきながら反応した
Zの方は状況が理解できていない様子だったが二人でギルバリスへ攻撃を開始したようだ
「俺はこいつとの戦いに集中するか…」
ギャラクトロンmk2はコーラスのような鳴き声を発すると背中からギャラクトロンベイルを切り離し、手持ち武器として装備した
「単純にリーチの差が生まれるのはめんどいな」
俺はレッドキングの力を解除した
「レイキュバス、頼んだぞ」
宇宙怪獣レイキュバスの力を身にまとう
体が赤くかたい鎧のような姿に変化し、指先がかぎ爪のように鋭くとがり、瞳が青くなった
俺はすぐさま冷気を使い氷の刀を生成する
「これでリーチは互角だ。行くぞ」
ギャラクトロンとの戦闘が開始する
互いに斧と刀を打ち付け合い、隙を見ては光線を撃ちあう
「レイキュバスの力を使っているとはいえ、思ったよりも戦えているな」
ギャラクトロンmk2はジード、オーブ、ゼロを相手にし互角かそれ以上の力を発揮していた過去がある
もしかすると復活の過程でかなり弱体化しているのかもしれない
「だとしたらいける」
俺はいったんギャラクトロンから距離をとった
「一気に決める‼いけぇ‼」
冷却ガスを一気に吹き付ける
魔方陣状のシールドを前方に張るが、あらゆる方向から吹き付けるガスを防ぎきれず、下半身が凍り付いて動きが止まった
「ガイスティウム光線‼」
俺は光線を放ちながらギャラクトロンに一気に詰め寄る
ギャラクトロンと俺との距離はゼロになり、ゼロ距離で光線を浴びせ続けた
固い装甲を持つギャラクトロンといえどもゼロ距離でこれだけの威力の光線を浴び続ければひとたまりもない
装甲にひびが入り始め、光線が完全に貫通したのと同時にギャラクトロンの活動は完全に停止した
「ほとんど完全な状態で倒せたことを喜ぶべきか、はたまた全力を出しても完全に破壊できないことを悲しむべきか…」
俺はギャラクトロンmk2の残骸に手を触れる
すると、その体は粒子状になっていき俺の体に吸収された
完全に体になじむまでに時間はかかるがこれで同化は完了だ
「さて、向こうはどうなってるかな?」
俺がギルバリスの方を向くと、ジードの必殺技で半壊したギルバリスにZがとどめを刺しているところだった
Zランスファイヤーを撃ち込まれたギルバリスはコアもろとも爆発四散した
「こりゃあギルバリスとの同化は無理だな。まあ思わぬ収穫もあったし結果オーライか」
Zとジードは飛び上がり姿を消した
「俺も帰るか…」
サイズを戻し、人間態へと姿を戻す
「うちに帰ったらマンダリンジュースをあいつに分けてやるか。ん?猫にマンダリン草って大丈夫なのか…?」
俺は猫缶を土産に帰路につくことにした
今回はがっつり目のオリジナル展開を入れさせていただきました
ギルバリスによるギャラクトロンmk2の召喚
正直なところ本編のギルバリス君ジードとZにボコられすぎなんですよねぇ…
そこに主人公を加えるのは描写としても難しく、さらに一方的な試合展開になってしまうと考え、今回の展開にしました
主人公の怪獣を同化させる描写もそろそろ入れたかったですしね
そして、同化怪獣としてレイキュバスが判明しました
これまでの怪獣との同化の経緯についてはいつか書こうと思っているので気長にお待ちください
評価や感想などお待ちしております
ありがとうございました