英雄のいない世界で生まれた俺は   作:夕映えの戦士

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投稿が遅くなって申し訳ございません
ワクチン1回目の副反応によって38度の熱が出てうなされてました
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8話

「ブルトンを逃したのはかなりの痛手だな。おまけにそれが奴の手に渡ってしまった」

 

そのうち奴がブルトンを用いた何らかのアクションを起こすだろう

あの怪獣は相当厄介だ

 

「だが、このメダルはかなりの収穫だったな」

 

武装した人間でも倒せてしまうような戦闘力しかないバリスレイダーがあそこまで強くなるとは思わなかった

ガディバにZライザーのデータは読み込ませてあるからおそらく俺もこのメダルを使えるだろう

Zライザーは複数のウルトラマンや怪獣の力を安定して使うことができる

Zライザーという外部出力さえあれば同化した怪獣の力を同時に引き出すことも可能だろう

 

「そのうち実験が必要だな…」

 

セレブロへの対策やメダルの活用について考えていると廃工場から銃声が響いた

念のため怪人態に変身して近づくと、中ではストレイジの隊員がバリスレイダーとの戦闘を行っていた

 

「バリスレイダーがいるってことはここはセレブロの拠点か?なら乗り込む価値はありそうだな」

 

俺は乗り込んで手から出した光弾でバリスレイダーを攻撃する

ティガスライサーをイメージして出した光弾はバリスレイダーの体を貫通し、行動不能にした

 

「やっぱバリスレイダーだと張り合いねぇな。とっとと片付けてブルトンを回収するか。ガディバ」

 

俺が名前を呼ぶと俺の手のひらから姿を現した

 

「なんだい?」

 

「Zライザーに姿を変えろ。実験をしたい」

 

「あいよ」

 

そう言うとガディバはZライザーに姿を変えた

トリガーを押し、インナースペースへと入る

俺はアクセスカードをセットする

 

『Geist access granted』

 

俺はバラバのメダルをスリッドにセットし、スキャンさせる

 

『Baraba』

 

「なんか決め台詞みてえなの考えとくべきだったな…。まあいいか」

 

俺はトリガーを押す

するとバフォメットのようなまがまがしい姿へと体が変わり、腕にはモーニングスターが握られている

 

「同化した怪獣を纏ったときと大差はなさそうだな。とりあえずこいつらを片付けよう」

 

俺はモーニングサンダーを振り回し、ストレイジの連中に加勢する

 

「あなたは何者?」

 

女性隊員が銃を撃ちながら尋ねてきた

 

「とりあえず敵のせん滅が先だ。やるぞ」

 

バリスレイダーの弾丸を異次元の穴を使い、背後から出して自滅させる

 

「バラバの力はかなり勝手がいいな。力もあるしさすがは超獣といったところか」

 

バリスレイダーは俺とストレイジの協力によって次々と倒されていったが次々と現れてきりがない

ウルトラマンの器の隊員は投げ飛ばされ、女性隊員の方は球切れのようだ

俺は十数体のバリスレイダーに囲まれている

 

「まずいな。あっちのサポートをさせてくれねぇ」

 

俺が十数体をモーニングスターでまとめて蹴散らしたとき女性隊員に剣先が向けられる

間に合わないと思ったその時、後ろから二体のバリスレイダーに向かって光弾が放たれた

 

「Z様⁉お会いできて光栄です‼」

 

女性隊員は起き上がるとZにお辞儀という名の頭突きをかました

 

「天然かよ…」

 

俺が小声で突っ込んでいると

 

「ごっごめんなさい。あぁどうしよう?天然だって誤解されちゃったら…。え?Z様小さくもなれるんですね‼」

 

「今更気づいたのかよ…。とにかくあいつら潰すぞ」

 

またバリスレイダーが複数現れる

Zと女性隊員は踊るようにバリスレイダーを撃破していく

 

「完全に向こうの世界に行ってやがるな。俺は最深部に向かうか…」

 

バリスレイダーをなぎ倒し奥へと進む

最深部を物陰から覗く

そこには拘束された朝倉リクとバリスレイダーを切り倒したジャグラスジャグラーの姿があった

ジャグラーは邪心剣で拘束を破壊し、目を覚ました朝倉リクに手を差し伸べる

二人の会話をまとめると、セレブロは朝倉リクの高純度なベリアル因子を用いてベリアルメダルを生成しようとしているようだ

普通の怪獣メダルでさえあれほどの力を引き出せるのにベリアルのものとなれば恐ろしい力となるのは目に見えている

 

「ベリアルの力…。なんとかして手に入れられないものか…」

 

そう考えているとジャグラーは人間態へと姿を変えどこかに去っていった

朝倉リクも入口へと向かう

俺は拘束器具に近づく

 

「こいつでベリアル因子を取り出していたのなら管に少し残っていてもおかしくはないはずだ」

 

俺は管を切り裂く

すると案の定血液が管に残っていた

 

「ビンゴ」

 

俺はガラス容器を取り出し、慎重に血液を流し込む

 

「ブルトン目当てだったが思わぬ収穫だったな。さて帰るか」

 

俺が来た道を引き返していると、外から大きな音が聞こえた

 

「何だ?」

 

急いで外に出ると、スカルゴモラとZとジードが戦闘していた

スカル振動波を纏わせ突進し、Zとジードと格闘する

パワータイプのゴモラとレッドキングの力を併せ持つだけあり、戦闘能力は高い

Zとジードを圧倒する

距離を取ったZとジードに対してショッキングヘルボールを食らわせる

その流れ弾がこちらにも飛んできた

流れ弾の進路にはうっとりとした目でウルトラマンを眺める女性隊員がいる

 

「ガイスティウム光線」

 

俺は光線でそれを粉砕した

 

「大丈夫か?」

 

「は、はい。ありがとうございます」

 

「あの怪獣はかなり強い。あいつらが周囲を気にして戦闘出来ないほどに。だからとっととここを離れた方がいい」

 

「あなたは何者?Z様と戦ったと思ったら私達を助けるし…。何が目的なの?」

 

「目的ねぇ。別にこの星の文明や人類には手を出す気はない」

 

「この星に手を出さない確証がない。一緒に本部に来て貰える?」

 

彼女はこちらに銃口を向けてくる

 

「とても提案には聞こえないな。まあその程度の兵器なら俺にダメージは入らないだろうが」

 

「言うこと聞かないなら敵対したとみなさせてもらう」

 

彼女がそう言って脅しているとズドンという音が響いた

いつの間にかスカルゴモラがサンダーキラーに姿を変え、2人のウルトラマンを倒していた

立ち上がった2人はサンダーキラーから姿を変えたペダニウムゼットンの攻撃を受ける

 

「Z様!!」

 

「しゃあない…。手伝ってやるか…」

 

俺が巨大化しようとしたその時、もう一人のウルトラマンが降り立った

 

「ウルトラマンゼロ…」

 

ゼロはエメリウムスラッシュでペダニウムゼットンを牽制する

 

「こいつは俺の出る幕は無さそうだな」

 

そこからは圧倒的だった

次々と姿を変えるベリアル融合獣に巧みな連携で攻撃していく

ゼットランスアローによってペダニウムゼットンは氷漬けになり、動きを封じられた

そして3人のウルトラマンの光線によって倒された

 

「終わったみたいだな。こちらの条件さえ守ってくれるのならあんたについていくよ」

 

「条件?」

 

「監視やGPSの取り付けをしない事と俺の邪魔をしない事」

 

「わかった。ついてきて」

 

俺は変身を解除し、女性隊員の後ろについて行った




Z本編のこの回のクオリティやばいですよね
映画クオリティで本当に円谷壊れるんじゃなかって思いながら視聴してました
3人のウルトラマンの共闘が本当に良かった
ここまで読んでいただきありがとうございました
感想や意見などいただけるとありがたいです

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