ルドルフside
トレーニングが終わり、夕食を食べ終えて、自由時間を楽しむ時間になっている。海外ではウマ娘とトレーナーは同一の施設で暮らしていて、施設内ではしっかりとトレーナー寮と学生寮とでしっかり区分けされている。トレーナーが学生寮に赴く事は禁止されているが、ウマ娘がトレーナー寮に行く事は時間内であれば許可されている。日本のトレセン学園で取り入れても良いかもしれないが、兄さんの自由が無くなりそうだな。
カーネギー「そういえばさ、ライスはフランスで一緒のレース走ったから知ってるけど、他の皆は?」
シービー「あたし達は無いんだよね。あっ、ラモーヌはDTに移籍してから遠征したんだっけ?」
ラモーヌ「そうね。だからトゥインクルシリーズ内での成績には入らないわね。」
カーネギー「へぇ~!それで皆あれだけ走れるんだ~!こっちにレ-スしに来たら勝てると思うんだけどなぁ~。」
ルドルフ「ふふふ、屈託の無い賛辞ありがとうカーネギー。だが最終的に決めるのは個人だ、それに私達は兄さんに全幅の信頼を置いている。次走の事で争った事は1度も無いんだ。だから次のレースの事で悩む機会は皆無なんだ。」
クラウ「それってやっぱ、それぞれの特性をちゃんと理解してるって事だよなぁ~。大したもんだよなぁ。」
クローネ「流石はライスさんのトレーナーですね。」ギュ∼!!
ライス「あはは………」
カーネギー「ホントずっとくっついてるよね?飽きないの?いや、ライスが飽きるなんて絶対にあり得ないよね、ごめん、愚問だった。」
クローネ「その通りです、ライスさんに対して飽きが来るなんて事は絶対にありません。」ギュ∼!!
クラウ「ライスよぉ、ホントに言ってやってもいいんだぜ?」
ライス「う、うん。でも別に嫌じゃないから。」
クラウ「良い奴過ぎるだろ……だからカーネギーから救世主なんて呼ばれるんだぜ?」
ライス「それは止めてほしいなぁ……」
ライスのおかげで私達の関係もかなり良くなった。こうして海外で人脈を作るのは簡単な事では無い、フランスのレースで勝ち、その人柄が認められたが故だろう。
シービー「そういえばラモーヌ、アルダンは?」
ラモーヌ「兄様の所に行っているわ。今日のトレーニングで脚を使い過ぎたからケアをお願いしたみたいよ。」
シービー「ならあたしも行こっと~♪八幡のマッサージ~♪」
全く、シービーは本当に兄さんの事になると一直線だな。
クローネ「1つお尋ねしたいのですが、皆さんのトレーナーの腕が良い事はライスさんの走りや此処に来てからのトレーニングで分かりました。その上で質問です、何故あんなにも距離が近いのですか?」ギュ∼!!
クラウ「それ、今のお前が言うか?思い切りライスの事抱き締めてんだろうが。開いてる距離0mだろ。」
カーネギー「うんホント、飽きないとはいえよく言えるよね。」
ライス「うぅ~ん……難しい事はよく分からないけど、お兄様ってライス達ウマ娘にすっごく真剣に対応してくれるんだよ。ライスが怪我をした時、お兄様すっごく辛そうな顔してた……ライスの怪我がとっても重かったから、最初は引退を進めたんだ。」
ラモーヌ「っ!初耳ね……」
ライス「うん……でもね、ライスが走りたいって言って、お父様とお母様も一緒にお願いしてくれて、それで現役を続けるって言ってくれたの。記者会見でも『本人の意思を尊重する。』って言ってくれたから……だからお兄様は何があってもウマ娘を優先するから、だとライスは思うよ。だって、お兄様がライス達に嘘をついた事、1回も無いから。」
クローネ「………」
ルドルフ「ライスの話には驚いたが、確かに兄さんは我々だけでなく日本のトレセン学園の生徒にいい加減な事を言った事は1度も無い。それが兄さんの人となりであり、我々がこのチームに入った理由でもある。彼は……そうだな、日本の中央トレセン学園全生徒の兄だからね。この説明では不足だろうか?」
クローネ「……いえ、ありがとうございます。少し分かった気がします。」
クラウ「けどよ、ライスにそんな裏話があったなんて知らなかったぜ。やっぱ引退するくらい酷い怪我だったんだな。」
ライス「二重骨折と開放脱臼だったから……ライスもちょっと泣きそうになっちゃったから、レースの復帰は絶望的だって言われて引退を勧められた時は。」
カーネギー「………」
ラモーヌ「けれどそこから復帰を目指してレースに勝ったのだから、充分に素晴らしい事を成したと言っていいわ。」
ライス「えへへ、ありがとうラモーヌさん。」
クラウ「確かにあの時のレースは本当に感動したぜっ!あれが復帰最初のレースかって思うくらいすげぇ走りだったよな!」
ルドルフ「あぁ、彼女を見ていた誰もが驚き喜んだ事だろう。」
カーネギー「………」
クローネ「私もあのレースはとても感動しました。現地で見れた事がこの上なく喜ばしいです。」
ライス「な、なんかこんなに言われると照れちゃうなぁ~///」
クラウ「照れる事なんてねぇだろ、ホントの事なんだからよ!」
カーネギー「………」
ルドルフ「……先程からずっと静かだが、どうかしたのかカーネギー?」
ライス「う、うん……ライスも少し心配……ひゃあっ!?」
カーネギー「うううううぅぅぅぅぅ~!!!」ポロポロ
クラウ「ちょ、おいどうしたっ!?涙で枕ビショ濡れじゃねぇか!!」
カーネギー「だって……だってぇ………引退勧められてたのに、頑張るってぎめで、グズッ……リハビリ頑張っで、レ-ズで1ぢゃぐどっで……もう、もう、もうがんどうがどまらないよぉ~!!」ポロポロ
ライス「う、うん……」
カーネギー「ライズ、わだじがめいっばいだぎじめであげるがらねっ!!」ポロポロ
ライス「あ、ありがとうカーネギーさん……でも、涙拭こう、ね?」
クローネ「分かります。」ポロポロ
ライス「クローネさんっ!!?」
クローネ「ライスさん、私もカーネギーさんに負けないくらい抱き締めますから。」ポロポロ ギュ∼!!
ライス「ふ、2人共~!!」
これは………何というか、凄いな。
クラウ「カオスだな。」
ルドルフ「うむ、落ち着くまでこのままの方が良さそうだな。」
ラモーヌ「………」
ライス「誰か~助けてぇ~!!」
やっぱりライスが大好きな2人……最後は涙腺崩壊でしたね。