八幡side
八幡「あのな2人共、一応言っておくぞ?俺は2人を泊める為に家に招待したのであって、別に世話をさせてもらう為に呼んだわけじゃないんだぞ?だからこういうのとかしなくても大丈夫だから。」
アルダン「ですが兄様は熱のせいで体調が優れないのですよね?でしたら我々に出来る事をしたいのです。」
ライス「それにお兄様はいっつもライス達の為に頑張ってるから、今度はライス達がお兄様の為に頑張ろうって思ってるんだ!」
八幡「その気持ちはありがたい。でも俺だって動けないわけじゃないから、そこまでしてもらわなくても大丈夫だから。」
ライス「で、でも体調が悪いのなら無理は良くないよ?」
アルダン「ライスさんの言う通りです兄様。私達にお任せください。」
困った事に、目の前の妹2人が俺の世話をすると全く引いてくれないのだ………いやね?俺も少しは予想してたよ?多分だけど世話をしてくれるとは。でもさ、ここまでとは思わなかった。2人が作ってくれた卵粥を食べようとしたのに、食べさせるって言うんだよ?食事くらいは朝も昼もやったんだから夕も1人でやらせてくれよ……
八幡「とにかく、食事は1人で摂る。お前達に病原菌を移したりでもしたらシャレにならん。だからお前達は自分の食事を摂りなさい、いいな?」
ライス「………お兄様がそこまで言うのなら。」
アルダン「私は、兄様から移された病気でしたら構いません。」
ちょっと待とうか、1人ヤバい事言ってる奴が居るから早くこの部屋から追い出したい。
ーーー数十分後ーーー
八幡「………」
アルダン「………」ジィ∼…
ライス「………」ジィ∼…
八幡「「………」
アルダン「………」ジィ∼…
ライス「………」ジィ∼…
八幡「………なぁ。」
アルダン「はい、何でしょうか?」
ライス「どうしたの、お兄様?」
八幡「お前達ってさ、暇なのか?」
アルダン「?いえ、そのような事はありませんが。」
八幡「じゃあ何で食後にも関わらず俺の部屋に来てはベッドの傍まで来て俺の事見てるわけ?使っていい部屋には案内しただろ?ゆっくりしたらどうだ?」
ライス「それも考えたんだけどね、お兄様が寝てるところを見るのって新鮮だなぁって思ったんだ。」
八幡「それならさっきから見てるだろ……もういい?落ち着かないんだけど?」
アルダン「私は兄様のお世話がしたいのです。」
八幡「じゃあ命令だ、今は自由に過ごせ。ただし、俺の部屋に入ってくるとかはしないでくれ。これじゃ俺もリラックス出来ない。」
アルダン「分かりました……」
ライス「うん……お兄様、何かあったら呼んでね?」
八幡「あぁ、分かった。」
やっと行ってくれたか……はぁ、まさか2人が来ただけでこんなにも落ち着かなくなるとはな。だが2人は善意でやっている事だから、気持ちだけは受け取っておこう。
……おっ?ボイラーの音がしてるって事は風呂の準備か。そうそうそういう事、やりたいようにしてくれればそれで良いから。
ライス『あ、あのぉ~お兄様?バスタオルって何処にあるか、教えてもらえる?』
八幡「あぁそうだったな、洗面台に入って奥の1番左の棚に入ってる。タオルはその下の引き出しだ。」
ライス『うん、分かった!ありがとう!』
……さて、もう少しだけっていうかもう寝るか。
ーーー数時間後ーーー
八幡「……んん、んぉ?まだ2人は起きてるのか……とりあえず薬と水分補給………」
ガチャッ
八幡「うおわっ!?」
ライス「あっ、おはようお兄様!」
アルダン「おはようございます、兄様。」
八幡「う、うん……おはよう………何してんの?」
ライス「お兄様の身体だけでも拭こうと思ってノックしたんだけど、返事が無かったから……」
アルダン「此処で待っていた所存です。」
八幡「……はぁ、気持ちだけ受け取っておく。2人共、さっきも言ったが自由に過ごせ。俺に時間とか使わなくていいから。今日のこの気遣いが原因で明日体調悪くなったら、それこそ俺の方がいたたまれない。」
ライス「で、でもライス!お兄様に早く良くなってもらいたい!」
うん、そう思うのならもう少し俺の意見も聞いてほしいな。
八幡「充分だから気にするな。それにもうそろそろ寮でいうところの消灯時間なんじゃないか?お前達も部屋に戻って休め。明日も学園があるんだから。」
まさか俺の身体を拭く為だけにずっと此処で待っていたとは……ウマ娘の行動力ってホントに謎だな。
それからは特に何かが起きるわけでも無く、1日が過ぎた。朝になってから2人は朝食を作ってから家を出て学園へと向かった。そして俺の体調が元に戻ったのはその日から2日後だった。
八幡「皆、数日間不在にして済まなかった。俺も体調管理にはもっと気を付ける。」
エアグルーヴ「無事に復帰してくれたのなら何よりだ。」
フジ「お帰りなさい、八幡さん。」
シービー「お帰り八幡。それでさ、ちょっと聞きたい事があるんだけどOK?」
八幡「ん?」
シービー「2人がお泊りしている間は何も無かったんだよね!?」
八幡「あるわけ無いだろ……俺はその時病人だったんだぞ?2人が少し世話してくれた程度だ。」
アルダン「いえ、大した事は出来ませんでした。」
八幡「それでも俺は助かったんだから。」
シービー「ねぇ八幡、あたしが風邪引いたりしたら、お世話しに来てくれる?」
八幡「済まん、女子の1人暮らしの家に行くのは少し気が引ける。」
シービー「来てよぉ~!八幡冷たいぞぉ~!!」
八幡「ほら、年長者がみっともなく騒ぐんじゃないの。」
しかしアレだな、世話されるのって慣れないな……
八幡、かえってリラックスが出来なかったみたいですねww