比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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不本意な注目

 

 

八幡side

 

 

シービーのスカウトが成功した翌日。俺はトレーナー室でトレーニングメニューを組んでいる最中だ。シービーの走りを見たとはいっても、適性を全て理解したわけじゃない。だから今日はそれぞれの距離で走る事から始めていく事にしている。バ場適性は完全に芝だったから、そこは問題無い。ひとまずは目先に事からだな。

 

しかし、新しい問題も出来た………それは一部の古参トレーナー達からあまり良い顔をされていないという事だ。まぁ原因はシービーのスカウト成功だろうな……何度スカウトしたのかは分からないが、俺がたったの1回で成功したのが面白くないんだろう。分からなくもないんだが、仕方ないと思ってほしい……

 

 

葵「比企谷君、スカウトは成功しましたか?」

 

八幡「あぁ、成功した。今日のトレーニング前に契約書を持って来てくれる事になっている。男側の寮で担当の事を話したらめっちゃ驚かれた。」

 

葵「?比企谷君は誰をスカウトしたんですか?」

 

八幡「ミスターシービー。」

 

葵「ミスターシービーさんをスカウトしたんですかっ!?しかも成功っ!?」

 

八幡「あぁ、俺もシービーの噂を聞いた時は驚いた……まさかそんな事をしていたなんて知らなかったからよ。」

 

葵「私もミスターシービーさんがスカウトを受けない事で有名なのは知っていましたけど、まさか1発で成功させるなんて………やっぱり比企谷君は他のトレーナーとは違うみたいですね。」

 

八幡「現時点ではただの新人トレーナーだけどな。とりあえず今日は改めてシービーの走りを見てから今後の事を決める。お前は?」

 

葵「私の方はある程度適性は分かりましたので、走りに磨きをかけていきます。」

 

 

俺も早く桐生院と同じステップに行かないとな。1年目からメインとして行動出来るのはありがたい事だが、俺が今1番遅れているからな。

 

 

ーーーカフェテリアーーー

 

 

八幡「………」モグモグ

 

 

はぁ……居心地悪い、視線が刺さるなぁ……ハヤヒデにやったメニューの事なら俺が1番後悔してんだからもうやめてくれよ。

 

 

シービー「やぁトレーナー、隣いい?」

 

八幡「ん?あぁ、いいぞ。」

 

シービー「ありがと。あっそうそう、はいコレ、契約書。確認してもらってもいい?」

 

八幡「ん、分かった。」

 

 

………大丈夫そうだな。後はコレを駿川さんに渡せば、晴れて俺もトレーナーとして活動出来るってわけか。

 

 

シービー「ところでトレーナーはさ、食事しながら何見てるの?」

 

八幡「俺の先生の教本。」

 

シービー「教本って……コレ英語で書かれてるけど、読めるの?」

 

八幡「読めるから読んでるんだろ。お前も読むか?」

 

シービー「あたしはいいや。それよりもお昼食べるよ。トレーナーのも美味しそうだからさ、おかず交換しようよ。」

 

八幡「あぁ、そのくらいなら。」

 

 

俺は先生の教本を読みながらシービーの鼻歌をBGM代わりにして食事を楽しんでいた。シービーも俺の料理のおかずと自分のおかずを交換する時だけ話しかけに来るから、特に邪魔にはなってない。とりあえず此処で教本みるのはもうやめておくか。タブレットで読んでいるとはいえ、内容は英語だからアメリカ留学に来ているウマ娘に見られたらすぐに見破られそうだし。

 

 

シービー「読書はもう終わった?」

 

八幡「ひと段落はした。何か話したい事でもあったか?」

 

シービー「今日のトレーニングどうするのかなって。やっぱり気になるじゃん。」

 

八幡「今日のところはお前の走りを改めて見ようと思っている。」

 

シービー「……それだけ?」

 

八幡「それだけって思うかもしれないが、短距離から長距離までの距離を走るから割と強度はあるぞ。」

 

シービー「へぇ~……今日の走りを見てこの後のトレーニングを決めるのかな?」

 

八幡「そう思ってくれて構わない。今日のトレーニング終わりにでも適性を伝えてデビュー戦に向けてのトレーニングを始めていく。」

 

シービー「そっかぁ……じゃあ今日のトレーニングを楽しみにしているね。」

 

八幡「あまり期待はするなよ。」

 

シービー「じゃあ期待する。ねぇ、あたしアイス食べるけど君も食べる?」

 

八幡「アイスかぁ……じゃあ食べる。」

 

シービー「ん、じゃあ注文して持ってくるね。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

シービー「お待たせ~。」

 

八幡「おう……ん?アイス1つしかねぇじゃん。」

 

シービー「え、うん。だって一緒に食べようって意味だったんだけど?」

 

八幡「だからこんなデカいのか……因みにスプーンは?」

 

シービー「ちゃんと2つ持って来てるから大丈夫だよ。はい、コレ君のね。」

 

八幡「……ありがとう。」

 

 

勘違いした俺もだが、もうちょっと具体的に説明してほしかったものだ。ほら、周りからの視線が更に凄い事になっただろうが。トレーナー(男)とウマ娘が同じ容器のアイスを2人で食べてるんだぞ?俺、もうこのカフェテリアで飯食えないかもしれない……

 

 

八幡「次此処でシービーと飯を食う時があったら、アイツの言葉には色々と気を付ける事にしよう。もうこんな注目は懲り懲りだ。」

 

 

 




まだ初期の頃だから、大型犬じゃないシービーさん。
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