比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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お手伝いと休日でも……

 

 

八幡side

 

 

年が明けて1ヶ月が経過して2月へ突入。いよいよ今月末からGⅠが開催される。ダートウマ娘にとっては待ちに待った瞬間と言っても良いだろう。俺とシービーの出番はまだ先になるが、諺で『鉄は熱いうちに打て』というのがある。意味合いは少し違うが、クラシックで盛り上がった空気を一気にシービーが持って行けば『流石【3冠ウマ娘】!』とか『レベルが違うっ!』とか言ってくれそうだしな。まぁ今年のクラシックにはルドルフも居るから、そうなる可能性はちょっと期待薄だけどな。まぁ期待するだけならタダだから構わないだろう。

 

だが今はそう言ってられない。その理由は………

 

 

八幡「何で俺が書類整理の手伝いやらされてんだか……もう意味分からん。」

 

エアグルーヴ「済まんな、今はどの役員も総出で取り掛かっているのだが人手が足りなくてな。ブライアンにも頼んだのだが逃げられてな。」

 

八幡「何やってんだよ副会長……」

 

エアグルーヴ「会長は1ヶ月先にはもうレース、今はトレーニングでお忙しい。この程度の事でお手を煩わせるわけにはいかん。」

 

八幡「俺はいいと?」

 

エアグルーヴ「……私の知る限りで書類整理に長けている人物はお前くらいだったのだ!」

 

八幡「まぁいいけどよ。けどルドルフのトレーニングは基本平日と土曜日だったよな?今日は日曜日………まぁお前が存分に身体を休ませたいって思ってるんだろうけど。」

 

エアグルーヴ「会長には万全の状態でレースに臨んでもらいたいだけだ。」

 

八幡「そうかよ。まぁ俺もそこまで忙しいわけじゃなかったからいいけどよ。それに、最近はシービーもよくくっついてくるからなぁ……前以上に。」

 

エアグルーヴ「日頃からくっついていたというのにあれ以上か……」

 

八幡「そう思うだろ?」

 

 

やっぱエアグルーヴの耳にも届いていたか。まぁ全校生徒に知れ渡っててもおかしくないしな、アイツの行動。先月には自分が犬っぽくないかって聞いてきたくらいだし。

 

 

エアグルーヴ「シービー先輩の次は天皇賞・春だと聞いているが、ぶっつけ本番で大丈夫なのか?」

 

八幡「皆それを聞いてくるな……まぁその気持ちも理解している。同じ淀の舞台とはいえ3,000mと3,200mとではかなり違う。だから協力者に頼んでトレーニングをしてるんだよ。というかお前は?トレーナー見つかったのか?」

 

エアグルーヴ「………」

 

八幡「そうか。まっ、その内見つかるだろ。」

 

エアグルーヴ「貴様のような実力とそれに見合う人間性を兼ね備えていればな。」

 

八幡「俺の人間性を全否定しないでくれる?そもそもお前、他人の評価をもう少し優しくしたらどうだ?俺が言うのも変な話だが、ちょっと厳しいと思うぞ?」

 

エアグルーヴ「何故だ?私の理想はそのくらい高いものだ、ならばそのくらいの覚悟は最低でも持ち合わせてもらわなければ困るのは私でもあり相手のトレーナーでもあるのだ。このくらいでちょうどいいと思っている。」

 

八幡「まぁ人それぞれだからとやかくは言わないが、一応アドバイスって事で………よし、終わった。エアグルーヴ、確認頼む。」

 

エアグルーヴ「………うむ、問題無い。助かったぞ比企谷。それとアドバイスは一応受け取っておく。」

 

八幡「じゃあ俺はこれで失礼するぞ。」

 

 

ガチャッ

 

 

八幡「おっと……」

 

ルドルフ「ん?おや、比企谷君じゃないか。どうして生徒会室に?」

 

エアグルーヴ「会長っ!?」

 

八幡「いや何、ちょいと仕事を頼まれてただけだ。そういうお前は?今日は休みだって聞いてたが?」

 

ルドルフ「あぁ、トレーニングは休みだ。だが性分からか、何もしないというのはどうにも落ち着かなくてね……それで此処に来たというわけだ。」

 

八幡「成る程……だが此処に来てもやる事は会長の印を押すくらいしか仕事はねぇぞ。【女帝】様が全部終わらせちまったからな。」

 

ルドルフ「そうか……感謝するよエアグルーヴ。」

 

エアグルーヴ「い、いえ……副会長として当然の事をしたまでです。」

 

八幡「じゃあ俺は行くから「まぁ待ってくれ比企谷君。」ん?何か用事か?」

 

ルドルフ「君はさっき言っていただろう、仕事を頼まれていたと。ならばその対価を払おうじゃないか。一緒にお茶でもどうかな?」

 

八幡「いや、手伝い程度で礼なんて要求しねぇよ。それに俺も今日は暇だったから時間潰しにちょうど良かっただけだ。」

 

ルドルフ「そうなのかい?さっき廊下でシービーとすれ違ったぞ?シービーから君の行方を聞かれたよ、何か用事でもあるんじゃないか?」

 

八幡「アイツ、休みの日でも俺に会いに来るのか……アイツの休みって何なんだ?」

 

エアグルーヴ「シービー先輩は何故そのような行動を取るのか……私には理解出来ん。」

 

八幡「安心しろ、俺もだ。」

 

ルドルフ「あはは……どうやら彼女個人の問題のようだな。ならば安息の地という意味でも、この場を提供しようじゃないか。どうかな?悪い話ではないと思うよ?」

 

八幡「……じゃあお言葉に甘えるとするわ。」

 

 

そして俺は生徒会室に留まってやり過ごす?事にした。けどアイツは何で休みの日にまで学園に来て俺を探してんだ?メールは………うん、何も無い。

 

 

八幡「とりあえず俺はこの紅茶飲み終わったらアイツにバレないようにしながら帰るわ。」

 

ルドルフ「見つかったら君から離れないだろうからな。幸運を祈っているよ。」

 

八幡「お前も次の弥生賞、頑張れよ。」

 

 

 




まさか休みの日にまで八幡を探しに来るとは………
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