比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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2度目の敗北

 

 

八幡side

 

 

………一応さ、分かってはいたんだぞ?分かってはいたんだが、少なくね?天皇賞・秋のトライアルレースだぞ?それなのに8人しか居ない。東京のフルゲートは18なのに半分も居ない………これは多分アレだな、エースとシービーが居るせいだな。その2人が居るせいで勝ち目が無いと踏んで他のトライアルか別路線に行ったな。

 

だが観に来てる人達の数はGⅠレース並の人数だ。奴さん達、シービーとエースのライバル同士の対決が楽しみで仕方なかったんだろうな。去年の菊花賞以降ずっとお預け食らってたようなもんだしな。

 

 

シービー「ねぇ八幡、約束覚えてるよね?」

 

八幡「ん?約束?何の事だ?」

 

シービー「忘れちゃったの?あたしが勝ったらエース達に作る予定の料理をあたしにも出すって約束したじゃん!忘れてたのっ!?」

 

八幡「あぁその事か……大丈夫、覚えてる。シービーが負けたら3人で仲良くひつまぶし食べるってヤツだろ?しっかり覚えてるから大丈夫だ。」

 

シービー「最低な覚え方をしてるっていうのは分かった。いいもん、あたし勝つから。」

 

八幡「悪かったよ、ほんの冗談だ。けど、約束の事をこの場で言えるくらいの余裕はあるって事だろ?」

 

シービー「まぁね。今日はどうしよっか?人数少ないから展開的には縦長みたいになりそうだよね。」

 

八幡「逃げのエースに追込のお前だからな、必然的に縦長の展開になってもおかしくは無いな。もし縦長でスローな流れになったらお前にはキツいな。」

 

シービー「けどいつもやってる走りを変えるつもりは無いよ。あたしはあたしの走りをするだけだから。」

 

八幡「……そうか。じゃあお前の走りをしてこい。まぁあのメンバーならお前が最後方になるのは目に見えてるから、1番後ろから全員ぶち抜いてやれ。」

 

シービー「うん!全員抜いて1着獲ってくるから♪」

 

 

ーーー観覧席ーーー

 

 

今年の毎日王冠は8人の少人数で行われる……それに今年は地方からサンオーイが参戦している。札幌記念2着からのレースだから油断出来ない……だが1番の敵はエースだろうな。

 

 

実況『東京11レース、本日のメインレースが間も無く発走します!秋のシニア3冠の第1戦、天皇賞・秋の最後のトライアルレース、毎日王冠です!今年は例年よりも少ない人数となりましたが、メンバーは強者揃いです!1番人気はやはりミスターシービー!2番人気はカツラギエース、3番人気に地方からの参戦、サンオーイとなりました!【3冠ウマ娘】のプライドか、春シニア2冠の叛逆か、地方からの下剋上か、それとも大番狂わせか、毎日王冠のスタートです!!』

 

 

ガッコン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シービー「………」

 

八幡「ほらシービー、いつまでもションボリすんなよ。仕方ないだろ?今日は相手が1枚上手だったんだよ。」

 

シービー「………エース、1度は抜かれたのに差し返した。凄いよ、凄いけどさ………うぅぅぅぅ……」

 

八幡「もう少しだったな。お前も悪くない脚だったが、エースの粘りが凄かったな。きっと合宿で追い込みまくったんだろう。そうでなきゃお前を完全に凌げるとは思えないしな。恐らく抜かれた時にまた差し返すトレーニングとか積んだんだろうな。」

 

シービー「抜けると思ってたのに……エースがまた差し返してすっごい粘ったから2着だった………」

 

 

毎日王冠の結果だが、シービーは2着に終わった。3〜4コーナー中間辺りでスパートをかけて勢い良く追い込んだんだが、エースの脅威の粘りで差しきれなかった。着差はアタマ差なのだが、内容的にはエースの完全勝利と言っても過言じゃない。

 

 

八幡「勝ったエースを褒めるしか無いな。それに向こうはまだお前に勝ったとは思ってないみたいだぞ?」

 

シービー「うん……エースが『今度はGⅠの舞台で勝つっ!!GⅠでないとお前に勝ったとは言えねぇ!!』ってさ。」

 

八幡「まっ、エースがお前に勝ったレースは神戸新聞杯と今日の毎日王冠の2つだが、GⅠで勝たないと気が済まないんだろうな。」

 

シービー「ふぅ………ねぇ八幡、次の天皇賞は絶対に勝ちたい。次は絶対エースに勝つ。」

 

八幡「……そうだな、次の天皇賞は勝ちに行こう。しかし、ここまでの完敗は初めてじゃないか?」

 

シービー「うん……」

 

八幡「………天皇賞で借りを返すぞ。その前に、明日はひつまぶしと天麩羅を作らないとな。敵に塩を送るってわけじゃないが、まさか塩どころか食事を送る事になるとは思わなかったな。」

 

シービー「あたしはお弁当なんでしょ?おにぎりにたくあん、卵焼きとポテトサラダなんでしょ?」

 

八幡「………焼きそばと唐揚げも無いと足りないから、それも作っとくわ。」

 

シービー「うん。」

 

 

明日はかなり忙しくなりそうだな………シービーを家まで送り届けたら食材を買いに行かないとな。鰻に天麩羅の種とか色々買わないとな。

 

しかしアレだな、こんなに大人しいシービーって初めて見るかもしれない。最初に会った時もこんな感じだったと思うが、その時よりも明らかに元気ねぇし。今日の負けがそれだけ響いてるって事だな。俺も天皇賞・秋までのメニューを見直さないとな。

 

 

 




シービーさん、2度目の敗北。けど今回の方が堪えてますね。
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