比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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悪評

 

 

エアグルーヴside

 

 

私がトリプルティアラを達成して数日、世間はまだ賑わいを見せていた。その影響もあってか、私の元にはテレビ出演やラジオ放送の依頼が来ている。今私のトレーナーが対応しているのだが、内容によって出演するかしないかを決める。やはりこの前とは生活がかなり変わってしまったのは事実だ。だが鍛錬を疎かにはしていない。トレーナーと相談したが、次走は来年の2月にある京都記念に決めた。そこからステップアップして、3月末の大阪杯へと駒を進める予定だ。

 

フジキセキも加入して、今シーズンで最も勢いのあるトレーナーとウマ娘としても取り上げられているのも確かだ。だがその一方で、トレーナーは他のトレーナーからのやっかみを受けているのも耳にしている。

 

 

八幡「………」カキカキ

 

フジ「トレーナーさん、今いいかい?」

 

八幡「ん、何だフジ?」

 

フジ「あまり話したくはない話題なんだけど、君の事を悪く言う同業者が集まって話しているところを聞いてしまってね………」

 

八幡「何だそんな事か……今更だろ、今に始まった事じゃねえよ。1年前からそうだった、それが少しずつ目に見えるようになってきたってだけだ。」

 

エアグルーヴ「だがいいのか?前にも言ったが、このままではお前の今後に響くぞ?我々は貴様を認めてはいるが、あのトレーナー達の行動が目立つようになってくれば、流石に支障が出るぞ。」

 

八幡「別にそんな事どうでもいい。陰でコソコソいうような奴等相手にしても無駄だ。」

 

フジ「でも……」

 

八幡「いいんだよ、お前等には迷惑はかけない。」

 

 

と言って終わらせるのだ。まるで自分の事に首を突っ込むなと言っているかのように。

 

だが悪いのはこれだけでは無い。世間の評価も危うくなってきているのだ。その理由は、トレーナーである本人が姿を見せない事にある。ジュニアの頃にあの記事が原因となってから1度もインタビューには出ていない……故に周りからは

 

 

『本当は何もしていない。』

 

『エアグルーヴに助けてもらってるだけ。』

 

『寄生虫。』

 

『賞金泥棒。』

 

 

などと言った事を聞く。だが当の本人はこれも意に返さず、ただ受け流すだけだった。何故何もしないのか、私には分からない……違うというのなら否定すればいいものを、奴はそれすらもしない。

 

 

八幡「どうしたエアグルーヴ?神妙そうな顔してよ、何かあったのか?」

 

エアグルーヴ「貴様の事を考えていただけだ。本当にどうするつもりも無いのか?」

 

八幡「言わせとけばいいんだよ、それによく言うだろ?【人の噂も七十五日】ってよ。その内誰も何も言わなくなるって。」

 

フジ「そうかなぁ………」

 

八幡「そうだよ。お前達は気にし過ぎだ、そんなの放っておけばいいんだよ。」

 

 

……やはり取り付く島も無い、か。

 

 

ーーー生徒会室ーーー

 

 

ルドルフ「ふむ、他のトレーナーからの悪評、か。確かに少し前から一部のトレーナーからの噂が立つようになってきているのは確かだ。八幡君の印象を悪くするような噂が出ているのは我々も認知している。まぁ幸いな事に、我々ウマ娘に限らず、八幡君の実力をよく知るトレーナー達からの声もあるから、そこまで酷くはなっていない。しかしどうしたものか………」

 

ブライアン「あぁ、このままではあたし達にも影響が出てくるぞ。」

 

エアグルーヴ「………」

 

ルドルフ「もしもその噂の根源のトレーナーがウマ娘にも言いよるようであれば、早急に対処しなければならない問題になる。君達も顔と名前は知ってると思う、もしそのトレーナー達がウマ娘に良からぬ事を吹き込んでいる、もしくはそのような事を言われたと報告が上がれば、すぐに私や教職員、理事長に報告する事だ、いいかな?」

 

エアグルーヴ「分かりました。」

 

ブライアン「あぁ。」

 

 

流石にこのような事は見過ごせんからな。仮にも私のトレーナーなのだ、今のままでは困る。

 

 

エアグルーヴsideout

 

八幡side

 

 

………まぁ大体はあの先輩達だろうな、今回の噂は。ったく暇なのか?こんな事して意味でもあんのかね?

 

 

コンコンコンッ

 

 

八幡「どうぞ。」

 

 

ガチャッ

 

 

シービー「お邪魔するよ、八幡。」

 

八幡「シービー……お前はまたか。んで、今日はどうした?話し相手にはなれそうにないぞ?」

 

シービー「噂の事。」

 

八幡「その事か……そんなの知ってる。」

 

シービー「このままでいいの?このままだと八幡ずっと言われっぱなしだよ?」

 

八幡「こんな事でしか相手を攻撃出来ない奴に構っても仕方ないだろ。気にしたところで無駄だ。言っても止まらないだろうしな。」

 

シービー「八幡………」

 

 

それに言っただけで終わるような物分かりを持ってるのなら、最初からこんな事はしない。少なくとも、あの時俺の言った言葉で頭に来たところがあるのだろう。それを認めたくなくてこういう行動に走ったのかもしれないしな。

 

 

シービー「ねぇ、八幡………」テ ギュッ

 

八幡「っ!」

 

シービー「あたしにくらいは愚痴言ってもいいんだからね?八幡には色々とお世話になってる。八幡の悩みとか愚痴くらいなら聞くからさ、我慢出来なくなったら言ってよ?」

 

八幡「……高校生に弱みなんて見せたくないが、もしその時が来たら頼む事にする。」

 

シービー「……うん。」

 

 

けど悪いなシービー……その日は来ないと思う。何せ、俺はこういうのには慣れてるからな。

 

 

 




八幡に正論を叩きつけられたからってこんなみみっちい事をするなんて、小さい人達ですね〜。
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