比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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3強

 

 

ーーーーーー

 

 

中山レース場の熱気は時間を追う毎に高くなりつつあった。現在10レースを終えたところで次の11レースはいよいよメインレース……暮れのグランプリ、有マ記念のパドックの時間となった。パドックを囲う観客の人数は既に凄まじい数となっており、隙間が見当たらない程の数となっていた。

 

 

「今年の有マ記念は誰が勝つんだろうな?」

 

「俺はシンボリルドルフだな、今日は勝つだろう。」

 

「私はカツラギエース!有マ記念でもきっと逃げ切ってくれるよ!」

 

「俺はミスターシービー。あの追込みならまとめて差し切ってくれる筈っ!」

 

「やっぱ分かれたかぁ~……因みに俺は3人の内の誰かだっ!」

 

「「「いや選べよっ!!」」」

 

 

観客のムードは既に3強のみとなっていて、悲しくも他の7人はおまけ扱いされている程だった。それ程までに上位人気3人が強烈な印象を残しているのだという裏付けでもあった。

 

 

実況『2番人気は2番、ミスターシービー。』

 

解説『前走はジャパンC2着と悔しい結果となりましたが、上がり3ハロンはメンバー最速です。この中山の急坂でも豪脚を見せてくれるでしょう。』

 

 

実況『4番、シンボリルドルフ。堂々の1番人気です。』

 

解説『言わずもがな無敗の3冠ウマ娘ですからね。この舞台では結果を残したいところですね。クラシッククラスながら世界とも互角以上に渡り合う実力を持っていますので、今日のレースも期待してしまいますね。』

 

 

実況『3番人気は9番、カツラギエース。』

 

解説『日本ウマ娘で初めて世界の扉を開いたのが彼女ですね。ここでも逃げ切ってグランプリ連覇を飾りたいですね。』

 

 

エース「いやぁ~すげぇなこりゃ……ジャパンCの時以来じゃねぇのか?」

 

ルドルフ「ネットで事前予約をやっていても当日にはこの人の数……これは凄いな。」

 

シービー「こんなに集まるんだね~……さてと、八幡何処に居るかなぁ~?」

 

エース「お前はまたトレーナーさんかよ……天皇賞とジャパンCで出来なかったからってやる必要ねぇだろ?」

 

シービー「いや、あたしの中では結構重要な事だからやらないと意味無いの。」

 

ルドルフ「菊花賞と天皇賞・春に現地で見ていたが、流石にアレはやめた方がいいと進言するよ。比企谷君だからこれで済んでいるが、他のトレーナーだったら……」

 

シービー「そんな心配しなくていいよ、だって八幡にしかやらないし。」

 

 

今に始まった事では無いとはいえ、シービーの八幡に対する好感度は異常な程に高い。『八幡にならある程度、束縛されても良い。』っと言う程だから筋金入りなのだろう。

 

 

シービー「ん~……あっ居た居たっ!おぉ~い八幡~っ!!」ブンブンッ!!

 

エース「悪りぃトレーナーさん、止める努力はしたんだぜ?」ガッショウ

 

ルドルフ「力及ばず、とだけ言っておこう。」

 

 

八幡(アイツはまたか……それにしてもルドルフは頭下げてるし、エースは合掌してる……成る程、止めようとしたけど無駄だったってところだな。よし、後で1発ポカッとしてやる。)

 

 

実況『以上、10人のウマ娘の紹介でした!出走は間も無くです!皆様、お見逃しなくっ!!」

 

 

紹介が終わったところで出走メンバー10人は控え室へと戻り、最後の打ち合わせを行う。

 

 

ーーーシービー・控え室ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポカッ!

 

 

シービー「うぅ~!ちょっと!いきなり何するのさ~!?」

 

八幡「アホ、天皇賞で言っただろうが。ああいうのやめろって。何でやっちゃうの?」

 

シービー「いいじゃん別にっ!八幡だってトレーナーとしての名声が必要でしょ!?」

 

八幡「俺はそんなの要らん。てかホントにやめてね?」

 

シービー「………」

 

八幡「返事は?」

 

シービー「やるったらやるもんっ!!」

 

八幡「頑固な奴め……はぁ、こんな事に時間使うのも変だから作戦会議な。やる事はこれまでと変わらないが、ジャパンC以降にトレーニングした捲りのタイミングを間違えないようにな。きっとエースとルドルフもそれを警戒してると思う、それにお前は出方を伺うような性格でもないから、タイミングが来たら迷わずスパートをかけろ。」

 

シービー「オッケー。八幡、今日は勝ってくるからね。」

 

八幡「この前は逃げられたからな。今日は全員差し切れよ?」

 

シービー「勿論っ♪ウィナーズサークルで待っててよね!」

 

 

シービーは座っている八幡にそう言い残すと、早々に控え室から出て行った。

 

 

八幡「はぁ……せめて俺の了承を得てから行くもんだぞ?」

 

 

ーーー地下バ道ーーー

 

 

シービー「……ん、2人共まだ行ってなかったんだ?」

 

ルドルフ「君を待とうというエースからの提案でね、乗らせてもらったよ。」

 

エース「へへっ、けどやっぱあたしが1番乗りみたいだな。こりゃレースでもあたしが1着かもな?」

 

ルドルフ「此処では、ね。だがゴール板を最初に駆け行けるのは私だ。」

 

シービー「ふふ、皆まとめてあたしが抜き切るよ。今日は負ける気がしないからね。」

 

ルドルフ「それはお互い様だろう?」

 

エース「はは、違えねぇ!さぁ行こうぜ、あたし達の舞台によっ!!」

 

 

3人は横一列に並んで地下バ道から本バ場へと歩を一歩一歩進めた。

 

 

 




ホント、生で見たかったです……
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