シービーside
最後に入場したあたし達がスタート地点に集まると、先に集まっていた7人達の顔が強張った……別に威圧しているつもりは無いんだけど、隣に居るルドルフが無駄に威圧的だから皆ちょっと固まっちゃってるみたい。まぁあたしとエースは普段からよく話してるし、前から彼女が怒ると威圧的になるところを見てきてるから慣れてるってだけ。
シービー「ふふふっ、皆ルドルフの圧にやられちゃってるみたい。ちょっとでいいからその圧しまったら?」
ルドルフ「これからレース本番なんだ、どうして抑える必要がある? 」
シービー「それもそうだっ!」
エース「あたしは大歓迎だけどな、だってそれだけ本気って事だろ?いいじゃねぇか望むところだぜっ!」
シービー「まっ、あたしもだけどね。」
ルドルフ「そう言ってくれるとありがたい。」
寧ろ他のメンバーもこれくらい出してくれても構わないんだけどね。だって勝ちたい気持ちは皆同じ筈なんだから。あたしは……そういう柄じゃないし、静かに燃えるタイプなんだよね~。
♪~♪~♪~
実況『今年のレースもいよいよ大詰めっ!去年はミスターシービーとカツラギエースの同期、リードホーユーが勝利しましたっ!今年は10人のウマ娘達による争いとなりますっ!っと同時に再び3冠ウマ娘同士の戦いが火蓋を切ろうとしていますっ!さぁ、各ウマ娘達がゲートへと向かいます……スムーズなゲート入りが進んでいます。そして最後に大外10番ミサキネバアーが入りましたっ!さぁ夢のグランプリの結末はどうなるんでしょうか!?有マ記念………』
ガッコンッ!!
実況『スタートを切りましたっ!揃った綺麗なスタートを切りました!さぁ先頭は誰が行くのか外からスーッと上がって行ったのはカツラギエース!内にはスズマッハでありますが、先頭はカツラギエースが行きましたっ!シンボリルドルフは抑えて4番手、ミスターシービーは今日は珍しい、後方2番手の位置っ!最後方ではありませんっ!さぁ先頭に戻ってカツラギエースがレースを引っ張る形で正面スタンド前に入りますっ!』
思ってた以上に縦長になってる……やっぱり皆脚を溜める事にしてるみたいだね。それにルドルフの傍に居たんじゃ、落ち着いて走れないからわざと後ろに下げて脚を溜めてるのかな?
実況『大観衆に別れを告げて2コーナーのカーブに差し掛かりますっ!カツラギエース2番手との差は5バ身、軽快に逃げていますっ!2番手には上がってきたシンボリルドルフ今日は勝ちに行くっ!3番手にスズマッハ!後ろ並ぶようにミサキネバアーとメジロシートン、1バ身離れてサクラガイセン!その後ろにミスターシービー、今日はそんなに後ろじゃない!前の2人を意識しているのかミスターシービー!』
逆にあの2人を意識しない方が無理だと思うけど……ねっ!
ズサァ!!!
実況『先頭からはそんなに離れていないミスターシービーおっと動き出したっ!!ミスターシービーが動き出したっ!!早めスパートをかけて内からスルスルと前に上がって行きます!!カツラギエース先頭、シンボリルドルフ2番手!ミスターシービーが3~4バ身後ろにミスターシービーが上がってきています!!シービーが上がってきているっ!!カツラギエースが先頭だ!しかしカツラギエースは一介の逃げウマ娘ではありませんっ!ここからまた伸びていきます!シンボリルドルフは終始2番手っ!ここから王者の脚を見せるかっ!シービーも来ている、シービーも来ているっ!さぁ3~4コーナー中間地点っ!!』
エース(さぁこっからだぜ……来てみろっ!!!)
ルドルフ(今こそ見せよう……【皇帝】の走りっ!)
さぁ………始めようかっ、あたし達のレースをっ!!
実況『さぁ2度目のスタンド前を向いて全員が仕掛けるっ!!しかし前は既に3強だ、前は3強だ!!カツラギエース先頭だシンボリルドルフその外並んでいるが、内からもミスターシービー!!さぁ誰だ、誰が行くのか!?粘るエースかっ!?交わすルドルフかっ!?捲るシービーかっ!?』
エース「うおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」
ルドルフ「ふっ………!!」
………ははは、これだよ。これなんだよあたしが探していたのは。やっぱり……レースはこうでなくちゃっ!!
シービー「この脚は止まらない…!だって、だって………心がそう望んでるからっ!」ゴオォォ!!
実況『ルドルフ出た、ルドルフ出た!しかし内のミスターシービーが更に前に出たっ!!シービーだシービーだっ!!勝ったのは………ミスターシービーだあああぁぁぁぁぁ
!!!!!』
シービー「はぁ……はぁ……」
ルドルフ「はぁ……はぁ……」
エース「はぁ……はぁ……」
実況『最後はやはり3強対決でしたが、残り100mで勝利を勝ち取ったのは……【奇跡の豪脚】ミスターシービーですっ!!【皇帝】シンボリルドルフ、僅かの差で勝利を逃しましたっ!!そして皆様ご覧ください、タイムは2.32.8とレコードの赤い表示っ!!』
シービー「はぁ……はぁ……ふぅ~……」
ルドルフ「はぁ……完敗だよ、シービー。」
シービー「……ルドルフ。」
ルドルフ「まさかあそこで更に伸びるとはね……だが次は負けない。今日のところは君に譲ろう……だが次のレースでは私が前を行くっ!」
シービー「……うん、楽しみにしてるよ。その次もあたしが貰うよ。」
それにしても……はぁ~!!今日も最っ高に楽しいレースだった!!
決着!!勝者はシービー!!