八幡side
昨日の夜食のおかげで課題は問題無く終えられた俺は早く就寝に着く事が出来て、今は弁当の用意をしている。アルダンさんがどんな料理を作るのかは気になるが、俺も自分の出来る限りの料理をしようと思う。けど相手はメジロのご令嬢、普通の弁当って分かるのだろうか?だって1番下のメジロが甘党だし、1つ下の高等部1年はツンデレとのんびりだし、同級生の2人は筋肉とパリピ見習い(現在進行形で毒され中)、最上級生の1人は生徒会長を電話1本で呼び出す程の傑物……会話をする限りではまともな人だが、料理はどうなんだろう?出来るのか?自作のドリンクを作るくらいだから大丈夫だと信じたい。
それにしても………
エアグルーヴ「………」ジィ∼…
フジ「………」ジィ∼…
朝から副会長と寮長の2人に監視されてるんだよなぁ~。しかもあれで隠れてるつもりなのか?こっちをジッと見てるから見つけてくださいと言わんばかりのオーラ出してるし。とりあえず気にしない事にはしてるが、流石に気が散る……まぁでも後もう少しで完成だし、我慢するか。
ーーー1時間後ーーー
ヴィヴロス「おはようお兄ちゃんっ♪朝ご飯一緒に食~べよっ!」
八幡「あぁ、おはようさん。」
カレン「じゃあ私もご一緒しま~すっ!アヤベさん、こっち空いてますよ~!」
アヤベ「………相席させてもらうわ。」
八幡「おう。」
最近の朝はこの組み合わせが多い。この前のドバイの商品以来、ヴィヴロスがよく俺の所に来るようになって、アヤベが午後のトレーニングで偶に組むようになってからはこの4人でよく朝食を摂っている。
ヴィヴロス「ねぇねぇお兄ちゃん、この前言ってたの考えてくれた?パパもママも連れて来てって言ってるんだけど~。」
八幡「あぁ~お前ん家に行く話だったか……休みの日が重なればな。」
ヴィヴロス「それじゃあお兄ちゃんのお休みって土日しか無いじゃ~ん!」
八幡「トレーナー科は平日忙しいし、土日になったとしても課題が出されるからな。多分それが重なる日って滅多に無いと思うぞ。」
ヴィヴロス「じゃあじゃあ私も課題のお手伝いするからっ!」
八幡「お前のその可愛い頭で理解出来るかねぇ~?」
ヴィヴロス「出来るもぉ~ん!」
カレン「あはは、朝から仲が良いですね~。何だか本当の兄妹みたいです。」
ヴィルシーナ「っ!!?何だか姉としての危機感がっ!?」
シュヴァル「……突然何、姉さん?」
エアグルーヴ(八幡め、まさかヴィヴロスの家にまで招待されていたとは……)
フジ(これは私も積極的に行動しないとダメみたいだね。)
ーーー昼休みーーー
「それじゃあ今日はここまで。午後からはいつも通り実習を行うから学年発表の掲示を見ておくように。」
……さて、行くか。
俺は持参した弁当を持って校庭へと向かった。カフェテリアでも良かったんだが、いつもと違う場所の方が楽しめるだろうという先方の提案だ。
八幡「……この辺で待っていればその内来るよな。」
アルダン「あら、お早いですね八幡さん。」
八幡「っ!アルダンさん、今来たばかりですから。」
アルダン「そうでしたか。では、何処で食べましょうか?」
俺とアルダンさんは食べる場所を決めて腰を下ろした。そして………
アルダン「では、どうぞ。」
八幡「どうも……じゃあ俺も。」
アルダン「ありがとうございます。ふふ、何だか楽しみですね。」
八幡「そうですね。」
俺は楽しみ4割不安6割ですけどね。俺は恐る恐るアルダンさんの弁当箱を開いてみた。中身は和食中心の献立だった。鮭焼きにだし巻き卵、かぼちゃの煮物、筑前煮、金平ごぼう、さつまいもの甘煮、そして下段にはごまがかかった白米……すげぇ、見た目だけなら100点満点なんですけど。
アルダン「八幡さんはウマ娘ではないので一般男性くらいの量を基準にお作りしたのですが、足りないでしょうか?」
八幡「いや、量は全く問題無いんですけど……俺のは大丈夫そうですか?俺も一応ウマ娘の適量で作ったんですけど。」
アルダン「えぇ、大丈夫ですよ。八幡さんの作ったお弁当、とても美味しそうですね。」
八幡「いや、アルダンさんのに比べたら地味ですよ……一応見た目と健康を気にして和洋食にして薬膳も加えてます。」
アルダン「まぁ!私達ウマ娘にとっては嬉しいお弁当ですね!では、いただきましょう。」
八幡「はい、じゃあいただきます。」
アルダン「私もいただきます。」
………美っ味。何このだし巻き卵……え、何をどうしたらこうなるんだ?
うわっ、このさつまいもの甘煮も甘過ぎない味付けで食べやすい。こっちの鮭も塩焼きしたからか最初から味が付いている……程良い塩加減だ。それのおかげでご飯が進む進む。
アルダン(八幡さん、夢中で食べていますね……ふふふっ、お口に合ったみたいで何よりです♪)
ーーー食後ーーー
八幡「ふぅ………」
アルダン「お粗末様でした。」
八幡「あっ、すみません。つい美味過ぎて夢中になって食べてました。」
アルダン「いえ、とても美味しそうに召し上がっていましたので、私もとても嬉しかったです。勿論、八幡さんの作ったお弁当もとても美味しくいただきました。」
八幡「あぁ、お粗末様でした……」
アルダン「はい、ご馳走様でした。」ニコッ
わぁ……この人だけなんじゃね?メジロ家の中でまともなのって。
アルダン「そこで八幡さんにご提案なのですが、よろしければこれからもこんな風にお弁当交換をしませんか?私、八幡さんの作るお弁当がとても美味しかったので、また食べてみたいと思ってしまって……いかがでしょうか?」
八幡「あの、俺もアルダンさんの作る弁当めっちゃ美味かったんで、それは嬉しいんですけど……大丈夫ですか?」
アルダン「えぇ、寧ろ交換する日が待ち遠しくなると思います。」
こうして俺はアルダンさんと週に1度、弁当交換をする事になった。いやもうホントに美味かったなぁ……