八幡side
ライス「えっと……お兄様、何でライス達は飛行機に乗ってるの?」
八幡「……そうだな、お前には言っておくか。先に伝えてあったチームリーダーお疲れ様の慰安旅行って話だったが……あれは嘘で、本当は向こうから呼ばれたからなんだ。」
ライス「……やっぱりそうだったんだ。」
八幡「っ!気付いてたのか?」
ライス「そうなんじゃないかなぁ~って思ってたんだ。そうじゃなかったらお兄様が旅行先にイギリスなんて選ばないと思うし。クローネさん、なんだよね?」
八幡「その名前だけで理解出来るってある意味凄い奴だよな、アイツ。」
そう、俺とライスは現在進行形で飛行機に揺られていて、行き先はイギリスにあるアスコット学園だ。理由は今言ったのじゃ伝わらないと思うから一応言うが、ライスの海外の友人のクローネが禁断症状(ライスに会えないと死んじゃう病)を発症したから、担当トレーナーがわざわざチケットまで用意して『お願いだから来てほしい。』と言うから向かっているというわけだ。アイツもう日本に移住した方が良いんじゃね?
八幡「本人が言うにはライスに会えないと死んじゃう病を発症したらしい。俺はそんなわけの分からない症状聞いた事無いけどな。」
ライス「ライスも……でもちょっと嬉しいなぁ。またクローネさんと会えるんだもん。」
ライス、君は本当に良い子だよね。俺だったらこんな面倒くさい事秒で断る自信があるよ?
ーーーイギリス・ロンドンーーー
ライス「わああぁぁぁ~!」キラキラ
八幡「此処がイギリスの首都、ロンドンかぁ……凄い街並みだな。」
ライス「うん!フランスに行った時も驚いたけど、此処は何だかお城の中に入ってるみたいっ!」
しかし本当に城みたいな構造してるな……日本とはまるで大違いだ。
アップル「ミスター比企谷、ミスライス、久しぶりだね。」
八幡「っ!ミスターアップル、こんにちは。」
アップル「急な申し出だったのに受けてくれて感謝するよ。はぁ……私が担当していながら恥ずかしい限りだ。」
八幡「誰しも調子の悪い時はありますよ。今回のケースは初めて見ますけど。」
アップル「飛行機の長旅で疲れているだろうが、もう少しだけ我慢してもらえるかな?今からアスコット学園まで移動するから。」
八幡「ライス、今からアスコット学園に移動するみたいなんだが、大丈夫か?」
ライス「うん、大丈夫だよ。本当はちょっと街を見てみたかったんだけど、クローネさんが心配だから。」
八幡「ありがとうライス。ライスも大丈夫だと言っているので、よろしくお願いします。」
アップル「ありがとう。それじゃあこの車に乗って移動するからね。」
ーーー数時間後・アスコット学園ーーー
アップル「着いたよ2人共。此処が我々の拠点、アスコット学園さ。」
ライス「凄い、お城みたいっ!!」
アップル「ははは、やっぱりそういう反応になるんだね。」
フランスのシャンティイ学園とアイルランドのレパーズダウン学園にも驚かされたが、イギリスも本当に凄いな……
アップル「じゃあ、僕の拠点まで案内するよ。それに、その方が彼女も飛んで来てくれるだろうしね。」
八幡「もしかしてドッキリでもするつもりですか?アイルランドでもやったのに?」
アップル「その方が彼女も喜んでくれそうだしね。どうだろうミスライス、彼女の為にもドッキリを仕掛けたいと思うんだが……」
ライス「えっと……クローネさんが傷付かないのならいいですよ?」
アップル「うん、決まりだね。それじゃあ行こう。」
ーーー拠点ーーー
八幡「流石【ゴドルフィン】の専属トレーナーですね、こんなに広い拠点は初めてです。」
アップル「君もそれだけに見合うだけの才能があるのは確かだったんだけどねぇ……会見は私も見たよ、惜しい事をしたとは思っているけど君が選んだ道だから尊重するよ。」
八幡「ありがとうございます。」
アップル「さて、ミスライスは………どうやら先客みたいだね。」
ルプルー「妹をどうかよろしくお願いします……」
ライス「えっと、そんなに酷いんですか?」
ルプルー「はい、ずっとライスさんのレースを観たり、写真を見たり、声を聞いたりしていますが……今回はそれではダメみたいでして。」
ライス「そ、そうなんですね………」
ーーー数分後ーーー
アップル「よし、それじゃあ始めるよ。ミスター比企谷には申しわけ無いが画面外での待機をお願いするよ。テレビ通話で私とルプルーとミスライスが通話するから、ルプルーはミスライスに可能な範囲で近い距離で話してほしい。」
ルプルー「分かりました。」
ライス「お、お願いします。」
アップル「それじゃあ、掛けるよ。」
prrr…prrr…っ!
クローネ『……もしもし、トレーナー?』
アップル「クローネ、いつまでも引き籠ってないで出てきたらどうだい?君の姉からも聞いてはいるけど、偶には外に出るべきだよ。」
クローネ『そう言われましても、とても動く気にはなれないので……』
重症だな、これは……声だけでこんなになるもんか?
アップル「拠点は楽しくやっているよ、今ちょうど君の話をしていたところなんだ。それで盛り上がっているところなんだよ。ルプルー、どうだい?」
ルプルー「はい、とても楽しく過ごせています。ですよねライスさん?」
ライス「うん、とっても♪あっ、こんにちは~クローネさんっ!」
クローネ『………トレーナーさん、それに姉上も。どうしてそこにライスさんが居らっしゃるのですか?』
アップル「何でって、招待したからに決まっているだろう?おや、伝えていなかったかな?」
ルプルー「すみません、妹に伝えるのを忘れていました。ですが、もう伝わっているのでいいでしょう。」
アップル「そういうわけだから君も………どうやらこっちに向かってきているみたいだね、それも全速力で。通話を切るのも忘れて走ってるよ。」
ルプルー「どうやら誘い出しには成功のようですね。」
八幡「でもこれって要はライスを餌にしてるわけじゃないですか、肝心のライスはどうなるか予想つきますよね?」
アップル「こればかりは私もどうしようも無いから、ミスライスに頑張ってもらうよ。」
ライス「が、頑張りますっ!」
俺の予想だが、扉開けたらすぐにライスに向かってダッシュ&ハグだと思うなぁ……とりあえず頑張れ、ライス。
ライス、頑張れっ!