比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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王命

 

 

八幡side

 

 

シービー「それで?あたしの担当トレーナーの八幡は担当のあたしを放置して他の子達にモクテル作ってるんだぁ~。」

 

八幡「だから悪いって何度も言ってるだろ……それにしょうがないだろ、あんなのを見せられたら俺だって流石に無碍には出来ねぇよ。」

 

シービー「でもあたし放置されてるもんっ!」

 

八幡「だったら今すぐ目の前に用意されてるモクテルこっちに戻そうか?」

 

シービー「………飲むもん。」

 

 

いきなりで申しわけ無いのだが……俺は今、学園のカフェテリアでモクテルを作っている。っていうのも、大体2週間前くらいに理事長室でモクテルを作ってからというもの、カフェテリアに学生受けが良さそうなモクテルを出す事になったところ、思っていた以上に好評だったみたいで、今ではウマ娘に限らずトレーナーまでもが飲んでいる現状だった。それを見た理事長が俺の知らない間で署名運動を行って、『週2回のお任せモクテル』っというのを期間限定で作ったのだ。しかも署名した名簿にはウマ娘トレーナー関係無く、400名以上の署名がされていた。どこに力注いでんだよって突っ込みたくもなるが、流石に全生徒の10分の2以上の署名を集められたら、俺もしないとは流石に言えない。

 

だがその分の賃金はもらう事は確約してもらった。賃金の内容は作ったモクテル×400円って事になっている。だから俺が今モクテルを20杯作ったら、400円×20本で8,000円になる。つまりその日に8,000円貰えるって事になるって事だ。そのおかげで俺の担当はご機嫌ナナメな様子で俺の目の前に座ってるのだが、君が注文してくれると俺の懐も温まるからどんどん注文してくれて構わないからな。

 

 

「比企谷君、もう1杯貰えるかな?担当の分もお願いっ!」

 

「トレーナーさん、こっちにもお願い~!」

 

「私にも~!」

 

八幡「あいよ。」

 

 

……見ての通り、普通に忙しい。だって俺以外に人が居ないから大変なんだマジで。それなのに遠慮無しに注文してくるから手が止まる時間なんて無い。

 

 

シービー「それでさ八幡、いつになったらあたしに構ってくれるの?」

 

八幡「悪いが月金の昼休みはその時間は作れなさそうだ。見ての通り、かなりの人数がモクテルを飲みたがってるみたいだからな。」

 

シービー「それじゃああたしが八幡と居られる時間が朝と放課後しか無いじゃんっ!!何とかしてっ!」

 

 

いや、朝と放課後があるだけ充分だろ。

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

八幡「はぁ~………疲れた。けど期間限定だからこの苦労も今だけだと思っておこう。」

 

 

ガラガラ~

 

 

オルフェ「………」

 

八幡「ん?ノックもせずにいきなり入ってくるなんてな……まぁいい、何か用か?」

 

オルフェ「……貴様、モクテルを作るらしいな。」

 

八幡「あぁ、一応な。」

 

オルフェ「……であれば、余にそれを献上するがいい。」

 

八幡「え、作れって事?此処には材料なんて無いんだが?作るにはカフェテリアで用意する必要があるんだが?」

 

オルフェ「……よかろう、用意して参れ。」

 

八幡「その間お前は?」

 

オルフェ「この場で待つ、疾く用意せよ。」

 

八幡「はいはい……あっ、茶菓子用意しておくから適当に摘まんで待っててくれ。」

 

 

突然来た【暴君】オルフェーヴルの要望で俺は急遽、時間外労働をする事になった。さっき作ったモクテルで良いよな?だって今日はそれ以外のモクテルを作るつもりなんて無かったし。

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「はい、出来たぞ。」

 

オルフェ「………」ゴクッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オルフェ「ほう……中々風情のある味よのう。」

 

八幡「今日のは少し甘味控えめで酸味強調の炭酸系だからな。つっても飲んで分かったと思うが、微炭酸だから炭酸が苦手な奴でも飲みやすいと思うけどな。そういや聞かなかったが炭酸は?」

 

オルフェ「問題無い。」

 

 

………普通に飲んでる。何だ、飲めるって事なのか?

 

 

オルフェ「………次を用意せよ。」

 

八幡「次ね、出来てるよ。」

 

オルフェ「………おい、この菓子はどこのメーカーのものだ?見覚えが無い。」

 

八幡「それは俺が作ったのだからメーカー何も無いぞ。」

 

オルフェ「ほう、貴様は菓子も作れるか……」

 

八幡「この程度のレベルならな。」

 

オルフェ「……貴様、名を何と申す?」

 

八幡「比企谷だ。」

 

オルフェ「その名、覚えておこう……比企谷、王命である。モクテルと貴様の作る菓子を同じ曜日に用意せよ。」

 

八幡「それをやるにあたっての俺の対価はあるのか?」

 

オルフェ「身の程知らずよのう……まぁよい。であれば姉上の紅茶で手を打とう。」

 

 

姉上の紅茶……って事はドリームジャーニーか。会った事無いが、いきなりそんな約束して大丈夫なのか?

 

 

八幡「そんな事を勝手に約束して大丈夫なのか?」

 

オルフェ「構わぬ。姉上であれば聞き入れてくれるだろう。」

 

八幡「……まぁ本人がいいって言うなら俺も構わないけどよ。」

 

オルフェ「では、交渉成立だ。」

 

八幡「……俺も飲もっと。」

 

オルフェ「今日の褒美だ、余と同席する事を許す。」

 

八幡「そりゃどうも。じゃ、お邪魔します。」

 

 

俺はオルフェと2人でお茶するという奇妙な時間を過ごすのであった。

 

 

 




まさか最後にオルフェ様が来るとは……
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