八幡side
八幡「それで?お前はいつまでこの家に入り浸るつもりなんだ?」
ルドルフ「む?何の話だ?」
八幡「惚けるんじゃねぇ、自分が1番よく分かってるだろ。もう年が明けて新年入ってんだよ。新年明けて早々に1週間もウチに入り浸ってる事をどういう事だって聞いてんだよ。」
ルドルフ「そう言われてもね、この家が私の「ちげぇよ、今のお前の家は美浦寮だろうが。」……仕方ないじゃないか、この家は居心地が良いんだ。ずっと居たいと思ってしまうのは仕方のない事じゃないか。」
八幡「そう思ってくれるのは嬉しいんだけどさ、君って一応は生徒会長なわけよ。そんな人がこういう事を進んでやっちゃダメなのよ。しかも年越し前は変な事を理事長に提案してたよな?忘れてないからな、俺は。」
ルドルフ「だが、サンプルは必要だろう?」
八幡「まず俺に何も言わない事が問題なの。試運転云々は何となく分かる、けど何でそれを俺には言わずにやっちゃうかな〜。言ってくれたら説明次第で受け入れたかもしれないのに。」
ルドルフ「っ!なら「もう手遅れだけど。」………」
八幡「とりあえず明日になったら寮に戻れ。んで1週間経ったら許可するから。」
ルドルフ「八幡君……せめて3日にしてくれ。」
八幡「ダメだ。お前も分かってるだろ、元々は奉納舞の為に許可したのであって、その目的はもう達成されてるんだ。だからお前が此処に居る理由はもう何も無いの。」
ルドルフ「そう言われては何も返せないじゃないか。」
八幡「普通は返せねぇんだよ。」
本当に……いつからこうなってしまったのだろうか?いやきっと奉納舞の頃からだろうな。9月くらいからだよな、それからずっと家に居る……去年の9月〜12月はずっと家に居たんだよな。
3ヶ月も住んでたのならもう充分だろ。
ピンポーン!
八幡「ん?誰だ?」
ルドルフ「おや、訪問か……誰だろうね?」
八幡「はい、どちらさ……スピードさん?」
スピード『やぁ八幡君、夜分遅くに連絡もせず済まないね。今晩お世話になってもいいだろうか?』
八幡「それは構いませんが……待っててください、今開けますので。」
ーーー玄関ーーー
八幡「お仕事疲れ様です。」
スピード「お互いにね……どうやらルドルフも居るみたいだな。相変わらずこの家がお気に入りみたいだ。」
八幡「今日も今日とて入り浸りに来てるだけですよ。何度言っても意思を曲げてくれませんから少し困ってるまでありますしね。」
スピード「あはは、一体誰に似たのやら。あぁそうそう、これは粗品だ。つまらない物だが、納めてくれ。」
八幡「これはご丁寧にどうも……こんな物まで用意してくれなくてもいいんですよ?」
スピード「押しかけたも同然なのだ、このくらいの最低限の礼儀は必要さ。」
俺はスピードさんを出迎えてから居間に移動した。ルドルフもスピードさんだと分かっていたからか、姿勢を正していた。
ルドルフ「祖母上、お疲れ様です。」
スピード「あぁ、ルドルフもな。」
八幡「スピードさん、この荷物は部屋に運んでおきますね。」
スピード「済まないね八幡君、よろしく頼むよ。」
なんかあの部屋もスピードさん専用の部屋になってるんだよな、そもそも他に来る人が居ないし。親父もおふくろも都内に来るなんて連絡もねぇし、小町も何も言ってこないしな。今のところルドルフを除けば1番この家に来てるのはスピードさんだし。
俺はスピードさんの荷物を部屋に運んでから再び居間に戻った。
八幡「スピードさん、夕飯は済ませたんですか?」
スピード「あぁ、今日はちょっとした会食があってね。食事は済んでいる。」
八幡「その会食って多分ですけど海外事業部とじゃないですか?」
スピード「御名答。流石だね。」
八幡「スピードさんが海外遠征に力を入れているのは、仲の良い人なら大概知ってますよ。」
スピード「八幡君も海外遠征に興味は無いかな?もしあるのであれば力を貸そう。」
八幡「そうですね……担当がまだルドルフしか居ませんし、この次のウマ娘次第、ですかね。俺が無理強いする事でもありませんからね。」
ルドルフ「一昨年の実家でもそのような話をしていたね。もし国内の王道路線じゃなかったら、八幡君はどうしていたんだい?」
八幡「そうだな……多分だが世界中を飛び回っていたと思うぞ。最初は……ドバイに行ってたかもな。その次に香港か日本の宝塚記念に参戦してから夏の合宿には参加せず、次はアメリカで2回くらいレースをしてから日本の有マ記念ってローテーションを組んでたかもな。」
スピード「ほう、因みにそのレース内容は?」
八幡「最初のドバイはターフかシーマクラシックのどちらかですね。香港はチャンピオンズアンドチェイターカップです。アメリカでは夏にGⅡを挟んでから10月のBCターフってところですね。GⅡに関してはルドルフの調子を見ながら何に出走させるかを決める予定でしたね。」
スピード「ふむ……堅実的なローテーションだな。」
八幡「無理をさせても意味はありませんからね。最初のドバイから香港もしくは日本は少し苦労するもしれませんけど、1戦は挟んでおいた方が良いでしょうしね。いきなりアメリカに遠征もありだとは思いましたけど、それだと現地に着いた時にレースまでの過程で苦労するかもしれませんので。」
スピード「食事や生活面、という事だね?成る程……流石はセクレタリアト殿とマンノウォー殿の弟子なだけはある、未経験ながらも遠征に関する知識も豊富だ。」
八幡「実際に体験してみないと分からない事もありますから、本当に知識だけですよ。」
ルドルフ、新年に入ってからも八幡の家に住んでいる模様ww