八幡side
八幡「………落ち着かねぇ。」
はぁ……来るんじゃなかったか?こうなるなら不参加に〇付けて送り返しとけば良かった。
俺は今、地元の千葉に帰っている。都内のホテルを借りて同窓会が開かれている。高校時代の友人なんてホントに数人レベルだし、今でも関わりを持ってる奴なんて1人くらいだ。まぁソイツと知り合ったのだって偶然だったんだけどな。周りは仲の良い奴で既に固定されてるし、俺は相変わらず高校の頃のようにボッチしている。不参加だったら今頃、家でトレーニングメニュー組んでたんだろうなぁ~。
沙希「比企谷。」
八幡「?おぉ川崎、お前も来てたんだな。」
沙希「来る理由なんて無かったけど、断る理由も無かったからね。それよりもアンタの方が意外、てっきり断ったのかと思ってた。」
八幡「あぁ、今更ながらそう思ってる。他に話せる奴なんて居ないしな。」
沙希「だね。戸塚は今県外に出て来れないみたいだし、高校のクラスメイトで話せるのってアンタと戸塚と海老名くらいだったし。」
八幡「まぁ俺達はそのくらいが普通だけどな。」
それに大学でも同じような感じだったし。まぁ理由は先生のスパルタ教育だけど。
葉山「やぁ、久しぶりだな比企谷。それに川崎さんも。」
八幡「……よぉ葉山。」
川崎「……久しぶり。」
葉山「かれこれ5年以上だな。2人は今何をしてるんだ?」
川崎「あたしはウマ娘の勝負服専門の仕立て屋と小料理屋でバイトしてる。」
葉山「へぇ~仕立て屋と小料理屋か……俺はウマ娘のトレーナーをしてるんだ。所属は船橋で今年からメイントレーナーとして活動してるんだ。」
川崎「ふぅ~ん……」
葉山「……比企谷はトレーナーだよな。」
八幡「あぁ。今はチームも結成してる。」
葉山「チームをっ!?凄いじゃないか!もうチームを結成したんだな!」
三浦「どしたの隼人……ってヒキオと川崎さんじゃん。それでどしたん?」
葉山「俺が船橋でトレーナーしているって話をしただろ?比企谷はもっと凄い中央のトレセンでトレーナーをしているんだ。しかも自分のチームも持っていて、チームを持つにはかなりの実績が無いと厳しいんだけど……」
八幡「まぁ、担当に恵まれてな。」
三浦「でもさ、それでもトレーナーとしての実力も無いと無理なんでしょ?それってヒキオが凄いって事の裏付けなんじゃないの?」
葉山「あぁ。中央でチームを持つには最低でも10年はかかるって噂なのに、凄いよ本当に。」
そんな噂あんの?俺は1年目にGⅠ1勝と2年目に5勝、翌年には6勝した。でもコレを1人のウマ娘で獲ったんだからとんでもないよな。今の勝利数は……大体20勝くらい?
葉山「チーム名はなんて言うんだ?」
八幡「コロナ、割と世間を騒がせてるチームだな。」
三浦「あっ、そのチーム聞いた事ある。だってチームリーダーって【皇帝】シンボリルドルフでしょ?じゃあヒキオがあのウマ娘の担当?凄いじゃん!」
川崎「他の担当も凄いけどね。」
4人と盛り上がっていると周りにはだんだんと人が集まってきて、いつの間にかトレーナーの話で盛り上がった。
「じゃあ今年走ってるウマ娘の中に比企谷の担当も居るのか?」
八幡「今年はフェブラリーSに出て1着になった奴が担当だ。次はかしわ記念か安田記念か帝王賞のどれかにするつもりだ。」
「それってあの【白き開国の使者】だよなっ!?これまで走ってきたレースの内5つもレコードを叩き出した怪物っ!」
八幡「そう呼ばれているのか……」
川崎「思えば比企谷の担当してるウマ娘ってデビューもしてないのに注目されてるよね。【皇帝】は皆知ってるけど、【摩天楼の幻影】と【白き開国の使者】は現役で走ってる。後は……【英雄】と【暴君】だったよね?」
八幡「あぁ~あの2人ね、まぁあの2人はルドルフと同じくらいの雰囲気持ってるから不思議じゃないけどな。」
「そんな名前が付くくらい強いウマ娘が担当なんだ……っていうか川崎さんが今言った【摩天楼の幻影】って次に走るの天皇賞・春だったよね?」
八幡「あぁ、今のところ本命扱いされてるな。」
「私あの子好きなんだよね~!ミステリアスな雰囲気で黒髪ロングで可愛いしね~!」
………見えない何かが見えてしまう見える子ちゃんだって事は言わないでおこう。
そして時間も迫ってきたところで、同窓会はお開きになった。俺はそのまま実家に帰る事にしている。
八幡「ただいま~。」
凜「おかえり八幡、どうだった?久しぶりの同級生は?」
八幡「まぁ……それなりに楽しめた。」
凜「そう……良かったわね。」
八幡「あぁ………」
凜「八幡、私とも飲まない?」
八幡「……前に戻ってきたのは5年くらい前だったしな。分かった、付き合う。」
凜「ありがと。アンタは連絡も寄越さないから偶に心配になるのよね。」
八幡「する暇が無いって言ったら嘘になるけど、メニュー作りや家事とかで潰れるからどうしてもなぁ……それに誰かに連絡をするって習慣が無いからな。」
凜「まぁ、こうしてお酒を飲みながら話せるから許す事にするわ。」
意外にも楽しい同窓会になったみたい。