ーーーーーー
チラシ配りをしてから翌日。遂に和菓子対決当日となった。普段ならあまり寄り付かない和菓子屋に人だかりが出来ていた。中でも高齢の女性客が多く、以前から常連の人達は店主と仲良くお喋りをしながら開店まで待っていた。それ以外にもチラシ配りの宣伝効果もあって、次々とお客が来ていた。
「……此処かぁ、チラシに書いてあったお店って。どんなバレンタイン和菓子があるのかな?」
「和菓子対決……ですか。ククク……面白い、お手並み拝見いたしましょう。」
チケゾー「皆さん、お待たせしましたっ!!只今より開店ですっ!!」
ユキノ「い……いらっしゃいませぇ~!ばれんたいん向け新作和菓子、本日より販売開始で~す!」
カフェ「………いらっしゃいませ。バレンタイン向け新作和菓子、本日より販売開始です。」
チケゾー「ショーケースを華やかに飾るバレンタイン和菓子達!2人のウマ娘の斬新なアイディアが光る逸品!しかし……果たしてナンバーワン和菓子はどれか!?どちらのウマ娘の和菓子が好まれるのか!?和菓子対決………今、開幕だぁ~っ!!」
開店と同時に始まった和菓子対決。チケゾーの大きな掛け声で一気に店内にはお客で溢れていた、ここ最近の和菓子屋では見る事の無かった風景だった。
「な……なぁにこのお菓子っ!?花をかたどった練り切りに、茶から赤へグラデーションを描く美しい紋様!綺麗ねぇ~!」
フライト「ふふっ♪そちらは私の和菓子です!チョコを混ぜた練り切りで『愛』の花言葉を持つバラをかたどりました!バラの別名から取った、その名も【月季】!どうぞ、ご賞味ください♪」
チケゾー「おぉ、早速フライトのお菓子をお買い上げだぁ!洗練されたデザインがお客さんの心を掴んだ!バクシンオー、これはピンチかっ!?」
バクシンオー「ハッハッハ!流石フライトさんといったところですね!ですが、心配無用!レース・学業、共に私に匹敵するファッション委員長、フライトさん!模範力は学園トップクラス……ですがっ!!私は万能学級委員長!!あらゆる世界で模範たる最強委員長である事を今、照明してみせましょうっ!!これぞ、我が驀進菓子………【驀】【爆】【莫】【進】【辰】【真】ですっ!」
「何ですか、これは?随分たくさんの餅菓子ですね……それに、全部パズルみたいな凸凹があるようですが?」
バクシンオー「ふっふっふ、これはですね……こうするのです!バクシンドッキング、和菓子超合体!!サクラモチモチオーッ!!!!」
バクシンオーは自分の発した言葉と共に餅菓子を混ぜ合わせてしまった。
チケゾー「な……なんだぁっ!?和菓子同士が……合体したぁ!?」
フライト「こ、こんな事をして、まともな味になるのでしょうか……」
「………っ!?こ、これは……違う味同士の組み合わせで、味が無限に変化する和菓子っ!?ま、まさかっ!!2つが1つに=カップル成立っ!?バレンタインのテーマまできっちり押さえている、ですと……っ!?」
バクシンオー「うぇ?」
『おぉ~………っ!』
『そういう事ね……』
生焼け肉「成る程納得。」
バクシンオー「ハッハッハ!よく分かりませんが、私は学級委員長ですから!」
フライト「………はちゃめちゃなのに、しっかりとポイントを押さえてくる。それでこそ、バクシンオーちゃんですね。」
フライト(見出した『輝き』を考えて考えて、形に。それが私の流儀。でも、彼女は考えない。ただ最短距離で、答えに飛び込む。だけど……繊細に意味を積み上げ、1つのテーマにまとめる。それが、デザインの世界。この領域は……私のもの!)
フライト「さぁ、こちらの和菓子はいかがですか?【
バクシンオー「こちらも畳みかけていきますよっ!【博】【神】【麦】【賑】【箔】【新】!」
チケゾー「おぉ~!互いのプライドが火花を散らすっ!まさに和菓子ラッシュ!!この戦い、制するのはどっちだぁっ!?」
始まってすぐに賑わいを見せる和菓子店内。試食する人も居れば、既に2人の作った和菓子を購入する人も居た。その影響か、厨房もホールも大忙しだった。
「すみません!【月季】を3つくださ~い!」
「私は【驀】と【辰】ってのを孫に買っていこうかねぇ。」
生焼け肉「僕には【月季】と【驀】【進】を2つずつくださ~い。青いバラの和菓子って無いのかな?」
ユキノ「は、はい!【月季】が3つと…それから、バクシンバクシン……「ユ、ユキちゃ~ん!」?チケゾーさん?」
チケゾー「材料がもう無くなりそうだって!あたし、ちょっとダッシュで買ってくるよ!」
ユキノ「あ、いえ!チケゾーさんは盛り上げ担当ですし、あたし行きます!そンだ、ついでににチラシも持ってって「……私が行きます。」え、カフェさん?」
カフェ「待っているお客さんには、注文用紙を渡しておきます……それと、チラシも道中で私が配ってきます。」
チケゾー「ごめんねカフェ~お願い~!」
いよいよ始まりました、料理対決!