八幡side
八幡「………」ボ∼…
シュヴァル「………」ジッ…
八幡「……良い時間だな。」
シュヴァル「そ、そうですね……落ち着きます。」
……とりあえず分かるように説明するが、俺とシュヴァルは今、近くの釣り場で釣りを嗜んでいる最中だ。前にシュヴァルに趣味を聞いたところ、海釣りと野球だったからそれを実行しているって感じだ。最初は俺もあまり楽しさが分からなかったが、ハマると意外と楽しいもんだ。何でもそうだが、竿と対話するって感じだな。俺も上手くは説明出来ないが、プロっぽく言うとこんな感じになる。
グイグイッ!
八幡「ん、来た。」
シュヴァル「っ!僕もっ!」
ザバァ∼!
シュヴァル「……
八幡「やっぱ上手いもんだな、俺はまだ魚との格闘に慣れてないから手こずる……なっ!」
ザバァ∼!
八幡「……これって何だ?」
シュヴァル「凄いですよトレーナーさんっ!コレ、
八幡「へぇ~じゃあ
シュヴァル「でも、トレーナーさんすっかり上手になりましたね。もう僕が教える事なんて何も無いですよ。」
八幡「そうか?でもお前が居なかったら魚の見分けがつかないからな、まだまだ一緒に居てもらわないと困るな。」
シュヴァル「そ、そう…ですか……ぼ、僕も……トレーナーさんと釣りをするの、楽しいです……ので、まだ一緒にしたいです……」
八幡「あぁ、そうさせてくれ。」
ーーー帰り道ーーー
シュヴァル「今日もたくさん釣れましたね。」
八幡「だな。しかし今日は釣れ過ぎたくらいだな……学園に戻って調理しようにもこの魚の量は余るだろうな。どうするか………」
俺達が歩道を歩きながら魚の使い道に困っていたところ、1台の黒塗りの高級車が目の前で停車した……っと思ったら窓が開いた。その先にはシュヴァルの母親が居た。
ハルーワ「こんにちはシュヴァル、こんな所で奇遇ね。トレーナーさんも。」
八幡「ご無沙汰しております。」
シュヴァル「う、うん……」
ハルーワ「ところで、2人は釣りの帰りかしら?」
シュヴァル「うん、そう……でも釣り過ぎちゃって……」
八幡「どうするかを少し考えていたところです。」
ハルーワ「そうなの?だったら家に来なさいな。せっかく娘と義息子が釣ってきてくれたお魚だから、食べてみたいわ。」
……どうしてだろう、なんか息子の部分に違和感を感じる。
シュヴァル「僕はいいけど……」
八幡「……差し出がましいのは承知しておりますが、条件があります。」
ハルーワ「あら、何かしら?」
八幡「此処が……」
「はい、調理器具等は揃っております。」
八幡「ありがとうございます。」
「しかし、本当にお手伝いしなくてもよろしいのでしょうか?」
八幡「はい、自分から言い出した事なので。」
さて、それじゃあ始めるか。
八幡sideout
シュヴァルside
ハルーワ「ちょっと驚いちゃったわ、まさか『場所を提供してくれる代わりに、自分に調理させてくれませんか?』なんて……そんな事しなくてもいいのに。」
シュヴァル「トレーナーさんはそういう人だから……」
ハルーワ「それもそうね……ねぇシュヴァル、今お父さんとお姉ちゃん達にトレーナーさんの料理が食べられるかもってLANE送ったんだけど、気付いてる?」
シュヴァル「えっ!?」
僕は慌てて自分のスマホを開いた。そしたら皆からすぐに返信が来ていた。
母
12:41
妹
12:41
姉
12:41
父
12:41
シュヴァル「………皆、凄い返信の早さ。1分も経ってない。」
ハルーワ「ふふふ、それだけ義息子とお兄ちゃんが好きって事よ。」
ーーー数分後ーーー
ガチャッ!!
ヴィブロス「ママァ~シュヴァち~!!」
ヴィルシーナ「……どうやら、まだ食卓には並んでいなかったみたいね。」
ハルーワ「まぁ、早いわね2人共。」
ヴィブロス「だってお兄ちゃんが作ってくれるんでしょ!?すっごく楽しみっ♪」
ヴィルシーナ「でも、兄さんって料理出来るのかしら?」
シュヴァル「それなら大丈夫だよ、姉さん。トレーナーさんの料理ならよく食べてるし、凄く美味しいから。」
ヴィブロス「えぇぇぇぇぇ~シュヴァちだけズルい~!!」
シュヴァル「し、仕方ないだろ。それに僕のトレーナーなんだから。」
ガチャッ
父「おや、僕が最後か……八幡君はまだ調理中かな?」
ハルーワ「えぇ、そうよ。まだ始めたばかりだもの、まだまだ時間がかかるわよ。」
父「そうか……しかし、八幡君の料理が食べられると聞いて飛んできたよ。」
ヴィルシーナ「一体、どんな料理が来るのかしらね?」
ヴィブロス「ね~♪」
ーーー数十分後ーーー
八幡「すみません、お待たせしま………どうも。」
父「やぁ八幡君。妻から聞いてね、食べに来たよ。」
ヴィルシーナ「こんにちは兄さん。」
ヴィブロス「やっほぉ~♪」
八幡「……とりあえず料理お出ししますね、お願いします。」
「かしこまりました。」
シュヴァル「わぁ………っ!」
テーブルに置かれた料理は色々だった。お刺身は予想してたけど、天ぷらに煮魚に焼き魚もっ!
ヴィルシーナ「コ、コレって……1人でこの料理をっ!?そうじゃなくてお手伝いもしたのよね?」
「いいえお嬢様。全てトレーナー様お1人で最初から最後までお作りになった品々です。私もあの手際には感服致しました……あそこまで素晴らしい腕だったとは。」
八幡「大した事ありませんよ。さっ、食べてください。」
僕達は食べたい料理から食べていったんだけど、どの料理も凄く美味しかった……勿論トレーナーさんも一緒に食べてた。
ハルーワ「本当に美味しいわ……この料理を本当にトレーナーさん1人で……」
ヴィブロス「ねぇお兄ちゃん。シュヴァちに料理作ってるって本当?」
八幡「ん?作ってる時もあるが、月に3~4回くらいだぞ?そんなに頻度は多くない。」
ヴィブロス「でもズルいっ!!こんなに美味しい料理が作れるんだったら言って欲しかった!」
ヴィルシーナ「そうね、ちょっと意外だったわ。兄さんって料理がとても上手なのね。」
八幡「まぁ、トレーナーになる前にしごかれたからな。」
父「けど、こんなに美味しい料理を月に3~4回も食べられるシュヴァルが羨ましいな。」
うっ……何か言われる前にトレーナーさんと逃げないとっ!
前回話の続きとでも思ってくださいww