比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

1207 / 1583
お願いするお嬢様

 

 

アルダンside

 

 

……緊張、しているのでしょうか。スカウトを……それも自分からトレーナーにするのは初めての事。何となく身体が強張っているのが分かります。

 

 

八幡「コース場に居たトレーナー達からのスカウトはどうしたんだ?あの中には新人からベテランのトレーナーまで大勢居たと思うが?」

 

アルダン「お気持ちは大変嬉しく思いましたが、お断りさせていただきました。失礼な物言いになってしまいますが、もし私が競走能力を左右される怪我を負ってしまったら、簡単に手放してしまうでしょう。復帰の可能性すらも考えずに……でも、貴方は……比企谷さんは違うと判断しました。比企谷さんと共に過ごした期間、充実した時間を過ごしたと共に、この方が私の担当トレーナーだったらどれだけ心強いかと。」

 

八幡「………」

 

アルダン「こちらからも質問させていただいてもよろしいでしょうか?」

 

八幡「何だ?」

 

アルダン「比企谷さんだったらどうしますか?競走能力を左右する怪我を負ってしまったとしたら。」

 

八幡「とりあえずは担当の子に正直に言う事からだな、その上でどうしたいかを相談する。俺達はトレーナーだからウマ娘を走らせる事は出来るが、最終的に判断するのは当の本人だ。まぁ厳密に言えばトレーナーにも決められる権利はあるが、俺は自分からそれをするつもりは無い。最終的な判断はウマ娘にさせるつもりだ。俺はウマ娘最優先重視だからな。」

 

アルダン「………」

 

八幡「どうだ、答えになったか?」

 

アルダン「はい、益々比企谷さんに担当トレーナーになってもらいたいと感じました。」

 

八幡「いいのか?何お実績も無いただの新人トレーナーだぞ?」

 

アルダン「はい、比企谷さんにお願いしたいのです。」

 

八幡「……分かった、その話を受ける。」

 

アルダン「ありがとうございます。それでは改めまして……メジロアルダンと申します。これから何卒、よろしくお願いいたします。」

 

八幡「あぁ、よろしく。じゃあ早速最初のお願いだ、そろそろ着替えてこい。いつまでもその格好だと風邪引くぞ?」

 

 

………そういえば、コース場からそのままこちらに来ましたので着替えていませんでした。

 

 

ーーー十分後ーーー

 

 

アルダン「失礼いたします、お待たせ致しました。」

 

八幡「おう、おかえり。コレ、一応契約書。俺の部分は書いてあるから後はお前の分を書けば、俺が出してくるから。」

 

アルダン「はい。それと、私も比企谷さんにお願いがるのですが、よろしいでしょうか?」

 

八幡「俺に出来る事であれば構わないぞ。」

 

アルダン「簡単な事ですので、身構えなくて大丈夫ですよ。今週末に少しお付き合いしてほしいのです。」

 

八幡「今週末……あぁ、分かった。時間は?」

 

アルダン「午前10時に学園校門前に。申しわけありませんが、当日になるまでは目的は伏せさせていただきます。」

 

八幡「まさかとは思うが、いきなりメジロ本家とかに連れ込むとかしないよな?」

 

アルダン「いいえ、そのような事はいたしませんのでご安心を。」

 

八幡「とりあえず了解した。」

 

 

それからは今日のレースの反省とこれからの事を少し話してから解散となりました。

 

 

ーーー美浦寮ーーー

 

 

チヨノオー「おめでとうございますアルダンさんっ!今日の走り、見てましたよ!とっても凄かったです!!」

 

アルダン「ありがとうございます、チヨノオーさん。」

 

チヨノオー「それで……トレーナーさんは決まったんですか?」

 

アルダン「はい。幸いにも比企谷さんに担当トレーナーをお願いいたしました。」

 

チヨノオー「それじゃあアルダンさんを選抜レースまでトレーニングを見ていたトレーナーさんが担当になったんですね!おめでとうございます~!」

 

アルダン「ふふふっ、そんなに喜んでくれるとこちらも嬉しくなりますね。」

 

 

チヨノオーさんのこういうところ、とても素敵です。

 

 

チヨノオー「いよいよアルダンさんもレースにデビューする事が出来るんですね!本当に良かったです~!」

 

アルダン「はい、良かったです。」

 

チヨノオー「でもレースが終わった後のトレーナーさん達の動き、凄かったですよね。皆してアルダンさんの所に集まっていきましたから。」

 

アルダン「お気持ちは大変嬉しく思ったのですが、既に心に決めておりましたので。」

 

チヨノオー「……それってもしかして、私がトレーナーさんを担当にしたらって言ったからですかっ!?」

 

アルダン「さぁ、どうでしょうか?」

 

チヨノオー「ア、アルダンさ~ん!意地悪しないでくださいよ~!」

 

アルダン「さぁ、もうすぐ夕食のお時間ですよ。」

 

 

アルダンsideout

 

八幡side

 

 

同期2「そっかぁ~メジロアルダンを担当にしたんだな。」

 

八幡「あぁ。」

 

同期2「まぁ当然なんじゃないか?だって選抜レースまでお前が面倒見てたんだろ?それなら向こうからスカウトが来たって不思議じゃないしな。」

 

八幡「それだとあんまり理由になってない気はするけど、まぁそういう事にしておく。」

 

同期2「それに先輩連中、悔しそうにしてたなぁ……」

 

八幡「確かにそれは俺も思った。まぁ何となく気持ちは分かるけどな。欲しいのを取られたわけだから。」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。