比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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●要求するお嬢様

 

 

八幡side

 

 

アルダン「はぁ……はぁ……ふぅ。」

 

 

次のレースに向けて、俺とアルダンはいつものようにトレーニングをこなしている。アルダンもメニュー内容に順応し始め、トレーニングの負荷を増やしても問題なくこなせている。

 

 

アルダン「タイム、縮まりましたね。しれに走り終えた際の呼吸も、乱れが少ないように思います。」

 

八幡「徐々に負荷を上げてるからな、身体もそれに対応しているからだろう。それを含めても良いペースでメニューをこなせている。」

 

アルダン「ありがとうございます。では、このまま無駄の無いよう進めて参りますね。」

 

 

そう言ってからアルダンはすぐにトレーニングに意識を戻す。この集中力は本番においても非常に強力な武器になる。

 

 

八幡「良い集中力だな、その集中力はレースにおいても武器になるぞ。」

 

アルダン「……武器、ですか?」

 

八幡「嫌な言い方だったか?」

 

アルダン「あぁ、いえ。光栄ですが、そのように考えた事が無かったので、少し……驚いてしまって。」

 

八幡「そうなのか?お前の周りには集中という言葉が似合う奴があまり居ないと思うが?」

 

アルダン「そうでしょうか?」

 

八幡「じゃあお前、オグリが腹の虫を鳴らさずに昼まで耐えられた日はあるか?」

 

アルダン「………ありませんね。」

 

 

集中とは少し違うかもしれないが、アイツの胃袋の中身ってどうなってんだろうな?

 

 

アルダン「比企谷さん、準備出来ました。ラスト1本、お願いいたします。」

 

八幡「あぁ、分かった。じゃあ、行くぞ。」

 

 

……どうやら今日も最後までトレーニングを終えられそうだな。

 

 

「え……アルダン先輩、あれ何本目?」

 

「前よりトレーニング量増えたよね?体調大丈夫なのかな?」

 

「でも、ここ最近は保健室に行くところ、見てないよね?」

 

「やっぱり、あのトレーナーさんが担当になったからかな?」

 

「やっぱりそうだよね~凄腕のトレーナーだって噂だったもんね~。」

 

 

……まぁついこの間までは入院していたアルダンだ、そう思われても仕方ないよな。けど今のアルダンは以前のアルダンとは違って、脚の不安が徐々に消えていってる。

 

これなら、まだ大丈夫そうだな。

 

 

ーーートレーニング終了後ーーー

 

 

アルダン「?比企谷さん、どうかされましたか?」

 

八幡「ん?いいや、今日の調子なら、もう少し本数を増やしても問題は無さそうだと思っただけだ。」

 

アルダン「っ!是非お願い致します。私も、もう少し走りたいと考えておりました。」

 

八幡「そうか。じゃあ少しずつ本数を増やしていくか。」

 

 

トレーニングを終えた俺達はコース場を後にして、トレーナー室へと場所を移し、反省会をしていたところだった。

 

 

アルダン「今日のトレーニングは、一段と実りの多いものだった気がします。ですから……いかがでしょうか。明日からこのメニューを基準に組む、っというのは。」

 

八幡「お前、俺の心でも読めてるのか?同じ事を思ってた。」

 

アルダン「まぁ!ふふっ、『今』に感謝しなくては。このところは特に調子が良くて、身体の熱で動けなくなる事もありませんし。デビュー前は、連日トレーニングが出来ない事もありました。ですが、今はこの通り。」

 

八幡「……お前っていつもそんな感じなのか?もっと肩の力を抜いて楽にしても良いんだぞ?」

 

アルダン「まぁ、ありがとうございます。ですが、私にとってはこのままが自然ですから。元々メジロの娘は人前に出る事が多く、幼い頃から粗相の無いよう、礼儀を教わって育つのです。それに………」

 

八幡「?」

 

アルダン「いえ、何でもありません。この方が落ち着くだけですので、ご心配なさらず。比企谷さんの前では無理はしないとお約束しますから、どうかご安心ください。」

 

八幡「それなら構わないが、この部屋でくらいは素になってもいいからな?」

 

アルダン「あら……担当ウマ娘を甘やかしていたら、比企谷さんのお仕事が滞りませんか?もしかしたら私、『今日は気分が乗らないのでお休み致します。』なんて言い出すかもしれませんよ?」

 

八幡「それならそれで構わないぞ、誰にだって気が乗らない時はあるだろうしな。休みたい内容にもよるかもしれないが、今のその仕草から察するに横になってお休みしたいっていう風に捉えられるぞ?」

 

アルダン「ふふふ、正解です。」

 

八幡「お前がそんな事を言う未来があまり想像出来ないが、その時は頭でも撫でてやるよ。横になるならこの部屋でも出来るだろ。」

 

アルダン「………」

 

 

………何だ?その予想外な言葉が飛んできたかのような顔は。

 

 

アルダン「………で、では、お願い出来ませんか?」

 

八幡「え、何を?」

 

アルダン「頭を……撫でていただけませんか?」

 

八幡「………」

 

 

マジ?お前そんなお願いしたりもするのか?

 

 

八幡「……じ、じゃあ撫でるからな?」

 

アルダン「は、はい……」

 

 

俺は自分の席からソファまで移動してアルダンの頭を撫でた。アルダンの反応はというと……若干頬を染めながら目を細めていた。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

八幡「………」ナデナデ

 

アルダン「………」

 

 

………コレ、いつまで続ければいいんだ?

 

 

八幡「あぁ~……アルダン?そろそろいいか?」

 

アルダン「っ!も、申しわけございません!あまりの気持ち良さについ………」

 

八幡「そうか……」

 

アルダン「……あの、比企谷さん。1つ、お願いしてもよろしいでしょうか?」

 

八幡「ん?」

 

アルダン「その……比企谷さんの事を、兄様と呼ばせていただいてもよろしいでしょうか?」

 

八幡「……兄様?」

 

アルダン「はい。もし私に兄が居たらこのような感じなのかと思いまして……ダメ、でしょうか?」

 

 

……まぁ、ライスにも呼ばせてるし、別に1人増えたところで問題無いか。

 

 

八幡「まぁ、お前の好きなように呼べばいい。」

 

アルダン「っ!では、よろしくお願いいたします。兄様。」

 

 

その後、トレーニング終わりで解散にも関わらずトレーナー室まで着いてきては、頭ナデナデを要求するようになってしまった。

 

 

 




アルダン編のストーリーはこれにて終了となります!

お次のウマ娘はまだ未定ですが、明日の僕が何とかしてくれると思ってますので大丈夫です!(メイビー……)
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