比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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臣下達の成長

 

 

八幡side

 

 

八幡「それで?君達は一体何しに来たの?」

 

『………』

 

 

昼食が終わった後、俺はいつものようにトレーナー活動の一環としてウマ娘のトレーニングメニューを作っていた。昼からずっとだったから、かれこれ2~3時間くらいは経ってる。んで気付いた時には放課後になっていた。んで俺も放課後の活動をしようと思っていたのだが、部屋を出ようと思ったタイミングでオルフェの臣下達が訪ねてきた。

 

 

八幡「もしかしなくても昼休みの一件だろ?言っておくがオルフェーヴルに言った事を撤回するつもりは無いぞ。」

 

「……それも確かに気になるのですが、我々は貴方に言われた事が気になってて……」

 

八幡「木偶の事か?」

 

 

すると全員、身体をピクッと反応させた。どうやら当たりみたいだな。

 

 

八幡「そうか……俺がこれまで見てきた中での感想だが、お前達はオルフェの言葉や行動を肯定はするが否定はしない。それはつまり相手の言葉をそのまま受け取る事だけしか出来ない、相手の思うままにしか行動出来ない、そういう事になる。」

 

「で、ですが私達はそんなつもりは……」

 

八幡「無い事くらい分かってる。だから余計に気になる……一応聞くぞ、お前達はオルフェの臣下になった。それで何がしたい?」

 

「な、何が……」

 

「………」

 

「それは………」

 

八幡「まぁ、だろうな。きっと深い意味は無いと思っていた。アイツの元で何かを成したい、そういう考えとかは無いとも思っていた。」

 

「だったら、私達はどうすれば………」

 

八幡「そんなの決まってるだろ、お前達が此処に来たばかりの頃を思い出してみればいいだけだ。自分が最初どんな気持ちでこの学園に来たのか、どんな思いで走っていたのか、それを思い出せば答えなんてすぐに出る。」

 

「最初にこの学園に来た時の気持ち……」

 

「どんな思いで走っていたのか……」

 

 

……まっ、このくらいにしておくか。

 

 

八幡「俺から言えるのはこのくらいだ、後は自分なりに考えてみろ。走りだけでなくお前達の心意気も変わったら、アイツも少しは喜ぶんじゃないか?知らんけど。」

 

「……あ、ありがとうございました!」

 

 

そう言ってから臣下のウマ娘達はトレーナー室を後にした。まぁこれで少しは変わるだろう。

 

 

八幡sideout

 

オルフェside

 

 

オルフェ「………」

 

 

比企谷の言葉がヒントに………姉上は余に嘘や冗談は言わぬ、それに………

 

 

八幡『【王】ではない。』

 

 

この言葉が引っかかる……ただの忠言ならばあのような事は言わぬ。

 

 

コンコンコンッ ガチャッ

 

 

ジャーニー「オル、私だよ。入らせてもらうね。」

 

オルフェ「………」

 

ジャーニー「……珍しく悩んでいるみたいだね。聡明なオルでも、こればかりは少し難しいと思っていたよ。」

 

オルフェ「………」

 

ジャーニー「……ヒントでもあげようか?」

 

オルフェ「要らぬ。この程度の疑問も解かずして何が【王】か。」

 

ジャーニー「……そうかい?」

 

 

コンコンコンッ

 

 

『オルフェーヴル様、臣下の者達でございます。』

 

オルフェ「……余が許可するまで自由にすると言った筈だが?」

 

『申しわけございません。どうしてもオルフェーヴル様にご報告したい事がございましたので、勝手ながら参上しました。』

 

オルフェ「………入るがよい。」

 

『それでは、失礼致します。』

 

 

一体、何の報告か………

 

 

「オルフェーヴル様。我々は先程、トレーナーさんの部屋に赴き、アドバイスをいただきました。そのおかげで私達は1つの答えを導き出しました。」

 

オルフェ「……申してみよ。」

 

「……カフェテリアでトレーナーさんから木偶と言われた事を我々なりに考えてはみましたが、トレーナーさんに言われるまで答えは出ませんでした……己の未熟さを恥じるばかりです。そこで、放課後にトレーナーさんの部屋でアドバイスをいただきました。トレーナーさんはこう言いました、私達がこの学園に来た時の事、走っている時の事を思い出せば、答えは出ると。そうして私達は実際に学園に入学した時の事や、我々だけで模擬レースをしました。その結果は……簡単に言えば、忘れていた気持ちを思い出せた感覚でした。」

 

オルフェ「ほう………」

 

「私達はこの学園に入学して高みに上りたいと……そして木偶という言葉も理解出来ました。私達はオルフェーヴル様のありがたいお言葉を賜ってきましたが、その言葉に何の疑いも持っていませんでした。オルフェーヴル様のお言葉は全て正しいと、いつの間にか思うようになっていました……それが大きな間違いであるとも気が付きました。」

 

オルフェ「ほう、余の申す事が間違いであると?」

 

「……いえ、オルフェーヴル様のお言葉はきっと正しい。ですが、そのお言葉をすぐ受け取るのではなく、まずは自分なりに考えて、より良い提案をオルフェーヴル様に献上する事も、臣下である我々の務めでもあると。」

 

オルフェ「………」

 

 

余の言葉をそのまま行動するのではなく、更に思慮を巡らせ、最善の案を献上する……か。

 

………そうか、そうであったか。比企谷よ……お主の言っていた事、余は………いいや、私は気付いたぞ。

 

 

オルフェ「……で、あるか。貴様等の言葉で余も……いいや、私も気付いた。其方等に褒美を与える………席に座るがいい。」

 

「席……【王】よ、無礼を承知の上でお聞きします。席というのは………オルフェーヴル様と姉君がお座りになっている席の事でしょうか?」

 

オルフェ「そうだ、相席を許可する。姉上、茶の用意を。」

 

ジャーニー「分かったよオル。さぁ皆、遠慮する必要は無いよ。皆でお茶会を始めようか。」

 

 

感謝するぞ、我が臣下達よ……

 

 

 




オルフェ様も何かに気付いたみたいですね。
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