比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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●真の【王】になる為に

 

 

八幡side

 

 

……あの臣下達、答えまで辿り着けたかねぇ?ヒントを与えたとはいえ、少し優しくし過ぎたかもしれないな。本来なら自分達の力で答えまで行ってほしかったところだが、まぁヒントくらいなら別にいいかと思った俺を恨むか。

 

俺はちょうど今、未担当ウマ娘のトレーニングを見終わったところだった。とは言っても、この前のメンバーと同じだから特に変わった事は無いけどな。それに俺自身、色々な適性を相手に出来るから逆にありがたいくらいだ。カレンの短距離、ヴィブロスのマイルと中距離、ライスの長距離……うん、本当にありがたい。

 

 

八幡「じゃ、今日のトレーニングは終わりだ。寮に帰って風呂から上がった後のストレッチも欠かさずにな。」

 

ライス「うん!今日もありがとう、お兄様っ♪」

 

カレン「今日もとっても良いトレーニングだったよ、お兄ちゃん♪」

 

ヴィブロス「お兄ちゃん、またトレーニング見てねっ♪」

 

八幡「そんな事言ってないで、早く自分のトレーナー見つけろ。」

 

カレン「えぇ~担当にするならお兄ちゃんが良いなぁ~。」

 

八幡「アホ言ってないで着替えて早く寮に帰れ。」

 

ライス「ラ、ライスはお兄様が担当トレーナーが良いなぁ~……なんて。」

 

 

ライス、そう言ってくれるのは大変ありがたいが、自分のこれからを左右する選択なんだからな?もうちょっと真剣に考えような?

 

 

ーーー学園・廊下ーーー

 

 

八幡「ふぅ……今日も中々に充実したトレーニングだったな。後は今日のをまとめて3人分のレポートを作って……ん?」

 

 

トレーナー室の扉が……誰か居るのか?

 

 

八幡「………」チラッ

 

オルフェ「………」

 

 

……俺のトレーナー室で何やってんだアイツ?しかも上座みたいな場所の俺の席じゃなく、手前側のソファーに座ってるし……腕を組んではいるが、脚は組んでいない。こんな事をしてても意味は無い、入るか。

 

 

八幡「人のトレーナー室で何やってるんだ?」

 

オルフェ「………帰ったか。」

 

八幡「質問の答えが返ってきてないが……まぁいい。何か用でもあるのか?お前達の臣下の相手をしたかと思ったら今度はその大元まで来ちまう始末だ。」

 

オルフェ「……私の臣下達が世話になった、礼を言う。」

 

八幡「………」

 

 

………え、コイツ今なんて言った?『礼を言う。』?嘘だろ、唯我独尊が1番似合いそうな奴の口から『礼を言う。』?

 

 

八幡「……一体、どういう風の吹き回しだ?」

 

オルフェ「臣下達から聞いた、お前からアドバイスを貰ったとな。その時に私も気付いたのだ……私がまだその域に達していないという事に。」

 

八幡「……というと?」

 

オルフェ「今日の昼食の時間……その時にお前から言われた事を考えていた。特に最後の言葉、『【王】ではない。』っという言葉だ。その言葉が引っかかっていた。」

 

 

そういえばそんな事も言ってたな……

 

 

オルフェ「私1人では答えは出せなんだ……だが、私の臣下達がお前の言葉によって答えを導き出したと聞いた。その報告を聞いて私もそれに気が付いた。」

 

八幡「……それで?」

 

オルフェ「私はまだ、【王】では無かった……私はまだ王座にすら届いていなかった。未だレースにすら出ていない私が【王】などと自称していたが、私にはまだその資格すら無かった。お前の言う通り、私はまだ【王】を名乗れぬ……」

 

八幡「………そうか。それが分かっただけでも1歩前進だな。その通りだ、お前はまだ王どころか王座にも手をかけられていない。今の時点では……選考会程度だな。デビュー戦を終えてからが本当の戦いになるとだけ言っておこう。」

 

オルフェ「……やはりお前の言葉には意味があったのだな。」

 

八幡「そうじゃなきゃわざわざあんな遠回しな言い方はしねぇよ。昼休みに言った事は全部本音だけどな。」

 

 

まっ、ひとまず答えには辿り着いたみたいで何よりだ。

 

 

八幡「それに気付いたのなら、お前はもう大丈夫だ。」

 

オルフェ「……比企谷よ、感謝する。」

 

八幡「俺は何もしてねぇよ。お前が勝手に答えまで辿り着いただけだ。頑張ったのはお前だ。」

 

オルフェ「………やはり私にはお前が必要だ。」

 

八幡「ん?何か言ったか?」

 

オルフェ「……今一度、名を名乗れ。」

 

八幡「?比企谷だけど……」

 

オルフェ「違う、名だ。苗字ではない。」

 

八幡「……八幡だ、比企谷八幡。」

 

オルフェ「……では比企谷八幡、そなたに頼みがある。私を【王】に相応しき玉座までの道を示してくれ。」

 

 

……っ!そういえば、コイツ自分の事をいつの間にか『私』と言ってるし、俺にも『貴様』なんて2人称を使っていない。そうか、既に根本から変えているってわけか。

 

 

八幡「……先に1つ聞いておく。お前の最初に目指す目標は何だ?」

 

オルフェ「………王に相応しき3つの冠、まずはその3つ全てを支配する。【速さ】【運】【強さ】これだけ言えば伝わるであろう?」

 

八幡「成る程、お前の目指す道は分かった。じゃあその後はどうしたい?」

 

オルフェ「………世界。」

 

八幡「っ!」

 

オルフェ「真の【王】になるには、国内だけでは証明出来ぬ……であれば、世界最高峰の舞台で1着を獲ってこそ真の【王】を名乗れる。」

 

八幡「……これは、最初の担当から波乱万丈なトレーナー生活を送る事になりそうだな。」

 

 

こうして俺は、最初の担当はオルフェーヴルに決定した。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 




っという事で、オルフェーヴルのストーリーは終了となります。

因みにお次のウマ娘も決まています。っていうかそろそろロングのストーリーに移るべきかなぁ~?
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