比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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トレーナー前の八幡

 

 

タリアトside

 

 

アルダン「どうぞ、紅茶です。」

 

タリアト「あぁ、ありがとう。」

 

八幡「連絡があった時は驚きましたよ、いきなり学園に来るって言うんですから。もっと前に連絡とかくれれば色々と準備したのに……」

 

タリアト「ふっ、抜き打ちというヤツだ。学園での過ごし方が怠けていないかどうかのな。まぁ見る限りその心配は無さそうだがな。」

 

ルドルフ「ご安心ください、セクレタリアト殿。兄さんは決して怠惰な生活を送ってはいません。我々の為に日々研鑽を重ねてくださっています。」

 

タリアト「ふむ……ライス、君からはどう見える?」

 

ライス「ふぇ?えっと、お兄様はいつも一生懸命ですよ。ライスが用事があってトレーナー室に来た時は、いっつも机で作業してますから。」

 

アルダン「そうですね、私の時も同じですね。」

 

タリアト「そうか、それを聞いて安心した。」

 

シービー「え、何で?だっていつもこんな感じだよ?」

 

タリアト「お前達の知るの八幡と学園に来る前の八幡が一緒だと思うか?」

 

八幡「先生、その話はよしてくださいよ。」

 

シービー「興味ある、学園に来る前の八幡……ねぇねぇ、どんな感じだったの?」

 

八幡「おい……」

 

ラモーヌ「確かに興味をそそられるわね……兄様はどんなが感じだったのかしら。」

 

タリアト「……いいだろう、私の主観で良ければ話そう。」

 

八幡「………」

 

 

ーーー回想・数年前ーーー

 

 

あの頃の私は、未来のトレーナーを育成する為に千葉の国公立大学に籍を置いていた。しかし思うような人材は育たず、見込みのある生徒が見つかっても、私の教えに耐え切れず逃げ出してしまう生徒が殆どだった。そんな生活を送る事数年、私は八幡と出会った。見た瞬間にこれまで誘ってきた人物達とは違うと分かった。

 

 

タリアト「なぁ君、トレーナーに興味はないか?」

 

八幡「……え、俺、ですか?」

 

タリアト「あぁそうだ、君だ。君からはどことなく雰囲気を感じる。どうかな?」

 

八幡「トレーナーってウマ娘の、ですよね?」

 

タリアト「そうだ、それに君には才能があると思う。特に君の目は人やウマ娘、物事に関してずば抜けた観察力を持っていると見た。」

 

八幡「はぁ………」

 

 

これが私と八幡の最初の邂逅だった。この時の八幡は覇気が無く、ただただ日々を盲目と過ごしているような学生だった。今の八幡とは似ても似つかないだろうな。そうして何度も八幡を勧誘する内に『話だけでも聞きます。』と言われ、それから色々とトレーナーについての知識を私の知る限りで教える日々が続いた。

 

そんなある日、私はふと疑問を持った。八幡が私の元に来るようになったのは嬉しい事だが、他に何かやりたい事は無いのだろうかと。いくらトレーナーにならないかと勧めてはいても、将来なりたい職業を奪ってまでやらせたいとは流石に思わない。

 

 

タリアト「八幡、1つ質問する。」

 

八幡「はい?」

 

タリアト「お前は将来、何かやりたい事は無いのか?」

 

八幡「やりたい事、ですか……考えた時期もあったんですけど、特に無いんですよね。それに先生からトレーナーの事を教わってく内に、トレーナーも悪くないって思ったので、今はこのまま色々教わってトレーナーになってもいいと思ってます。」

 

 

この時から既に八幡はトレーナーを志していたのかもしれない……それまでは教えていた程度だったが、方針を変えて本格的に知識を叩き込む方向に変えた。だが八幡は食らい付いていたな……それから3年が経ち、トレーナー試験を主席で合格。晴れてトレーナー資格を得る事が出来た。

 

 

ーーー回想終了ーーー

 

 

タリアト「これが八幡の学生時代だったな。」

 

シービー「あのさミスタリアト?肝心の八幡がどんな学生だったのかがあんまり振られてないような気がするんだけど?」

 

タリアト「む、そうだったか?最初の1年生の時は言ったと思うのだが……そう考えると、それ以降の3年は今とあまり変わらないのかもしれないな。」

 

アルダン「では、兄様はその頃から勤勉な方だったのですね。」

 

八幡「え、俺ってそんなイメージなのか?」

 

タリアト「勤勉、か……その言葉が似合うかどうかは別だが、メニュー作成の課題を出した時には何枚ものメニューを作っては私に持って来てくれたものだ。そういう意味では勤勉だろうな。」

 

 

懐かしいものだ……合格を貰えなかった時の八幡の顔は分かりやすかったものだ。

 

 

ライス「えっと、先生さんが教えていた生徒さんの中でお兄様以外にもトレーナーになった人って居るんですか?」

 

タリアト「いいや、八幡だけだ。後にも先にもな。八幡がトレーナー試験に合格してからは騒がれたものだ。何せトレーナー育成の専攻が無い大学での合格者が出たのだからな。そのおかげで私の元には多くの学生が来たものだ。」

 

ライス「じゃあ、お兄様1人だけなんだね。」

 

タリアト「八幡が卒業してからも色々な生徒を見てきたが、八幡と同等かそれ以上の人材が居なくてな。八幡を最後の1人としてトレーナー育成から足を洗って、今は自由に過ごしている。」

 

八幡「そういえば大学から復帰の声とかって無いんですか?」

 

タリアト「偶に来るな。まぁ戻る気は無いが。」

 

 

 




あんまり過去っぽくなってなかったですね……
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