アルダンside
アルダン「………」スタスタ
兄様、お昼時間にお越しになりませんでしたが、トレーナー室でしょうか?もしかして今もトレーニングメニューをお作りになっているのでしょうか?それとも何か他の作業をしているのでしょうか?
コンコンコンッ
………お返事がありませんね。
アルダン「……失礼します。」
八幡「…………」
兄様はトレーナー室に居らっしゃいました。ですがいつものようにメニューを書いているわけではなく、少し険しい表情をしながらパソコンの画面を見ていました。
アルダン「……兄様、兄様っ!」
八幡「っ!あぁ、アルダン……悪い、何か用か?」
アルダン「いえ、ご用というわけではないのですが……お昼になってもカフェテリアにお姿が見えなかったので、どうしたものかと思ってこちらに伺いました。」
八幡「もうそんな時間だったか……わざわざ悪いな、昼は適当に済ませる事にする。」
アルダン「ところで、何を見ていたのですか?兄様の表情を察するにあまり良い内容のものではないみたいですが………」
八幡「まぁ、確かに良くはないな……だがこれに関してはトレーナーの俺達が気を付けなければならない事になる。」
アルダン「どのようなものなのですか?」
八幡「トレーナーの取材を見ていたんだ。まぁ所謂ゴシップみたいな記事をな。」
……何故そのような記事を?兄様はあまりそういう事に興味を抱かない方だと思っていましたが。
八幡「デビュー戦の時期も早まったから、嫌でもこういう取材に応じる事になる。少しでも相手の事を調べておいて損は無いと思ってな。俺が担当しているのは名門メジロのウマ娘、加えてあの【メジロの至宝】の妹だから間違い無く注目はされるからな。」
アルダン「………」
八幡「(あれ?なんか分からんが落ち込ませたか?)まぁ、そういう事だ。これまではトレーニングの事ばかりだったから、今は少しでもそっち方面の事も勉強しないとって思ってるだけだ。」ナデナデ
アルダン「………あ、あの。私でよろしければお力になりますので、お声かけください///」
八幡「そうか、じゃあ早速で悪いんだが1つ聞きたい。」
アルダン「はい、何でしょうか?」
八幡「お前の知ってる範囲で構わない、この会社の事を何か知らないか?」
アルダン「………はい、存じております。メジロ家でも以前お世話になっておりました。」
八幡「つまり、今はもう関係を持っていないって事か?」
アルダン「はい。関係を持っていた数年間は良好な関係を築けていましたが、ボロが出始めましたので打ち切らせていただいたんです。」
八幡「それはまさか、メジロ家の評判を貶めるような記事を書かれたって事か?」
アルダン「いえ、我が家は特に何もダメージは無かったのですが、トレーナーの記事を偶々拝見する事があって、それで判明したのです。それが原因でメジロ家との取材はお断りをさせていただいたという過去を持っています。」
八幡「成る程……」
アルダン「あの、もしかしてトレーナーの悪い記事が書かれていたのですか?」
八幡「いいや、この前ここの会社のジャーナリストに会ってな。だから注意しておこうと思ってな。けど安心しろ、取材には応じてないし新人トレーナーって事だから注目もされなかったしな。」
アルダン「そうでしたか……」
安心しました……もし兄様に取材をしていたら、兄様に被害が出ていたかもしれません。
アルダン「兄様、余計なご心配かもしれませんが気を付けてくださいね?きっと色々な所で蜘蛛の巣を張っているかもしれませんので。」
八幡「確かに、この前も学園の前で待ち伏せしていたかのような現れ方だったしな。分かった、俺も周りには気を付ける。だが今後1番に会う可能性が高いのはデビュー戦だろうな。あの場には色々な取材陣が来るから、あの会社だけ来ないなんてのは不自然な話だ。」
アルダン「そうですね、もし取材を受ける場合には注意した方が良さそうですね。」
八幡「……そういえばアルダン、お前はお昼を済ませたのか?俺の為に来てくれたみたいだが。」
アルダン「私の事でしたらご安心を、既に済ませております。先程も説明しましたが、いつもならカフェテリアに居らっしゃる兄様が見当たらなかったので、気になってこちらに来てみたんです。」
八幡「……じゃあ俺も昼にするか。アルダンはこれから授業だろ?」
アルダン「はい、ではまた放課後に。」
八幡「あぁ、わざわざありがとうな。」
ーーー3-Aーーー
アルダン「……あら?」
タマ「せやからオグリ、さっき食ったばっかやろ!!何でもう腹鳴っとんねんっ!?」
オグリ「あれはまだ腹6分くらいなんだ、まだ満腹じゃなくてだな……」
タマ「6分まで食えるだけ充分やっ!!っていうかアンタの食う量と盛り付ける皿がデカいせいでウチ等の食べるスペース圧迫しとんの気付いとんのかっ!?」
オグリ「そ、そうだったのか……済まない、たくさん食べたいからつい……」
クリーク「まぁまぁ、そのくらいに〜。オグリちゃんの大食いは今に始まった事じゃないではありませんか〜。」
タマ「クリーク、アンタが甘やかし過ぎや!コイツの食は常識が通用せんのやから少しでも常識を教えなアカンくらいなんやで?それなのに………」
オグリ「む、大丈夫かタマ?お腹が空いたのか?」
タマ「ちゃうわ!!お前のせいやこの天然っ!!」
ふふふっ、賑やかなクラスですね。