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1「すげぇ、直線だけであんなに………」
2「流石はメジロのウマ娘だな。」
1「確定の結果見たけど、7バ身だってよ。後ろのウマ娘達は2着争いがやっとってとこか。」
2「やっぱりこの場ではレベルが違ったな。」
アルダンがメイクデビューを勝利して、周りの反応は当然みたいな反応だった。よく耳にするのは、
『流石はメジロのウマ娘。』
『メジロラモーヌの妹だから当然。』
っというのがある。確かによく聞く言葉だ、特に2つ目は姉と比較するような意味も含まれる為、本人的にはあまり気持ちの良い言葉ではないだろう。
「凄いっすね〜メジロアルダン。」
「あぁ。けど少し前までは身体が弱いって言われてたウマ娘だよな?それなのに今日のあの走り……一体どんなトレーナーがついたんだ?」
「もしかして目を付けたんですか?」
「へへっ、まぁな。メジロアルダンのトレーナーは一体どんな奴なのやら。」
「可哀想っすね〜そのトレーナーも。先輩に目を付けられちゃうなんて。」
「さて、勝利インタビューが楽しみだぜ。」
その中には、不穏な影も潜んでいた……
ーーー控え室ーーー
アルダン「兄様、勝ちました!」
八幡「あぁ、見ていた。ほぼ直線だけで他のウマ娘達を置き去りにしたな。」
アルダン「脚にも違和感や倦怠感もありませんし、体調に変化もありません。無事にレースを終えられました。」
八幡「レースは、だろ?今日1日が終わらないと分からない、まだインタビューが残ってる。」
アルダン「あぁ……寧ろ1番懸念していましたね。」
八幡「その人がこの場に居ない事を必死に願いたいところだな。」
そしてインタビューの時間となったのだが、八幡は1人の人間の存在に気付いた。以前、学園の校門前に会ったジャーナリストだった。
(アイツ、あの時の新人トレーナーッ!?まさかアイツがメジロアルダンのトレーナーなのかっ!?)
「それではインタビューを始めます。まずはメイクデビューの勝利、おめでとうございます。」
アルダン「ありがとうございます。」
「直線では目を見張るようなスパートでしたね。」
アルダン「道中では脚を溜める事に専念しました。日々のトレーニングを結果として出せました。」
「作戦としては思い通りにいったのでしょうか?」
アルダン「はい。トレーナーさんからは先行策を、前目のポジションでいつでも抜け出せる位置で追走とのご指示をいただきました。その通りに走り、最後は一気にスパートをかけました。全て思い通りに進める事が出来ました。」
「それでは次にトレーナーさんにお聞きします。今回のメジロアルダンさんの走りはいかがでしたか?」
八幡「日々のトレーニングの成果を充二分に出してくれました。内容も結果も最高と言えます。」
「2着とは7バ身差、圧倒的な素質と能力を感じましたがその点はいかがでしょうか?」
八幡「まだメイクデビューを勝っただけですが、彼女の素質と能力が高いのは認めます。今後もその素質と能力を無駄にしないようにトレーニングを積ませていきたいと思います。」
「今後のレースに関して何か決めている事はありますか?」
八幡「今日のレースを見て次走を決めると彼女とも相談していますので現時点では未定ですが、近い内に決める予定です。」
「ありがとうございました、メジロアルダンさんでした。」
アルダン「ありがとうございました。」
そして八幡とアルダンは再び控え室に戻り、帰り支度をしているところだったのだが………
コンコンコンッ
八幡「?はい……」
「どうもトレーナーさん、お久しぶりです。」
八幡「ご無沙汰しております。」
「いやぁ〜驚きましたよ、まさか担当をお持ちだったとは。しかもメジロのウマ娘とは凄いですね。」
八幡「以前は担当の事を聞かれませんでしたから。」
「それもそうでしたね。それで差し支えなければ取材をさせていただきたいのですが、お時間はありますか?」
八幡「……時間ならある、と答えたいところですが、今はあまり受けたい気持ちではありませんね。理由はそちらが1番理解しているかと。」
「やっぱりウチの書いている記事ですよね、トレーナーさんのご懸念は理解出来ます。「それともう1つ。」おや、それは?」
八幡「あちらで控えている方が隠れて我々を撮っている事がもう1つの理由です。コソコソと訳の分からない行動を見せられてしまうと、流石に取材はお受け出来ません。」
(き、気付いてたのかっ!?コイツどんだけ目敏いんだ!)
八幡「では、失礼させていただきます。行くぞアルダン。」
アルダン「はい、失礼致します。」
「あっ、ちょっと!」
アルダン「どうやらあの方みたいですね、兄様が以前にお会いした記者というのは。」
八幡「あぁ。来るとは思っていたが、露骨に盗撮するとは思わなかったな。」
アルダン「ですが兄様、隠れて撮られているとよく気が付きましたね?私は気付きませんでした。」
八幡「視線には一応敏感な方でな。今後2度と関わり合いたくないな。そうもいかないとは思うが。」
アルダン「きっとあちら側から来るかと。」
八幡「そうだよなぁ………」
その後2人はアルダンの両親の元へ行き、初勝利を祝ってくれた後に帰路へと着いた。
もう2度と来ないでください……