八幡side
4月に入って、アルダンの青葉賞まで4週間後、つまり約1ヵ月後のところまできた。なので皐月賞は3週間後になる。近い将来、アルダンのライバルになるウマ娘達がこぞって走るから、見ないと損だろう。最近ではアルダンも他のライバル達の近況を調べているみたいだし、好調をキープしている。因みにアルダンの体質だが、今ではもう気にならないくらいには丈夫になっている。トレーニングだって問題無く行えているし、いつも最後まで全てを終わらせてから解散にしている。
さて、話を戻そう……俺は今トレセン学園……では無く、メジロ家に再び招待されている。それも招待した人というのが………
アサマ「遠路遥々、よくお越しくださいました。私のわがままを聞いてくださり感謝致します。」
八幡「は、はい……」
まさかのメジロ家の当主、メジロアサマさんからだ。
八幡「それで、自分はどうして此処に呼ばれたのでしょうか?」
アサマ「その前に、昨年最後のGⅠホープフルSの制覇、おめでとうございます。それも我がメジロ家の一員、アルダンの手で勝ち獲る事が出来たのはとても喜ばしい事です。」
八幡「いえ、アルダン自身の力と日々の努力の賜物です。」
アサマ「ご謙遜ですね……アルダンから貴方の事を聞いております。お世辞抜きにも貴方はとても優秀なトレーナーです、それは先のGⅠで証明されています。」
八幡「……ありがとうございます。」
アサマ「さて、では本題に入りましょう。私の孫達から聞いたのですが、比企谷トレーナーは菓子作りが得意なのだとか。」
八幡「趣味程度ですけど。」
アサマ「画像付きでLANEが送られてきましたが、アレが趣味程度だとはとても思えないのですが?」
そう、なのか?俺は普通のに作っただけなんだが?
アサマ「お願いというのは、そのお菓子のレシピを教えていただきたいのです。実のところ、孫達からLANEが送られてきて以来ずっと気になっていまして。比企谷トレーナーに支障が無ければ、お教え願えないでしょうか?」
八幡「………」
………なんか予想の斜め下のお願いだったな。え、お菓子のレシピ?普通にいいけど。
八幡「構いませんよ。別に秘密にしているわけでもありませんから。あぁでも画像のままのレシピだと現役向けになりますので、普通の材料を使用したレシピを教えます。」
アサマ「?画像のとは違うのですか?」
八幡「はい。低脂肪の牛乳やバター、プロテイン等を使用して作っているので。まぁ美味しく作ってはいますけどね。」
アサマ「成る程……でしたらさぞマックは喜んでいた事でしょう。」
八幡「はい、泣きながら食べてましたよ。他のメジロの目があるにも関わらず。」
アサマ「それはそれは……お作りするのが大変だったでしょう?」
八幡「いえ、どうやって太らせようと試行錯誤したくらいですのでちょうど良かったですよ。実際にそのつもりはありませんでしたけどね。」
アサマ「ふふふ………」
普通に笑ったりするんだな、すげぇお堅そうな人なのに。まぁでもお菓子を要求するくらいだからそれなりに柔らかいところがあるのかもな。
八幡「因みにどんなお菓子が食べたいんですか?」
アサマ「そうですね……気になっているのはクッキーやサブレです。欲を申しますと全てが魅力的に見えましたので、覚えている限りのレシピを教えていただけると幸いです。」
あぁ~……もうアレだ、この人マックイーンの祖母だわ。普通に甘い物が好きなウマ娘だわ。
八幡「分かりました。じゃあ今、思いつく限りのお菓子のレシピを書きます。何か書けるものってありますか?」
アサマ「すぐに用意させます。」
俺はその後、レシピを書きまくった。その間、パティシエが俺の後ろからジッと見つめられたから変な緊張感があった。だってあの人、一切表情変えずにこっち見るんだぞ?
パティシエ「ありがとうございますトレーナー様。それでは大奥様、私は早速試作に取り掛かります。」
アサマ「お願いしますね。」
八幡「それじゃあ自分はもう大丈夫ですかね?」
アサマ「えぇ、そうですね。私の要件はこれで終わりました。」
………ん?私の?
八幡「他にも誰か自分を?」
メジロアサマさんの話によると、マックイーン達が自分達の両親に俺のお菓子の事を話したらしく、今このメジロ家に全員が集結しているらしい。そしてその目的は………
八幡「成る程、そのお茶会のお菓子を作ってほしいという事ですね?」
アサマ「……比企谷トレーナーにはお手数をおかけしますが、お願い出来ないでしょうか?」
八幡「わ、分かりました。それで、何人居るんでしょうか?」
アサマ「12人です、出来ますか?」
八幡「お時間はいただきますが、それでもよろしければ。」
アサマ「お手間をおかけします。」
それから俺はお菓子作りに奔走しまくって、結構な量のお菓子を作った。完成した段階で俺は学園へと戻る事にした。後日アルダンから聞いたのだが、アルダンの両親が『次回また機会が是非作ってほしい。』っと言われてしまった。レシピをパティシエに教えましたので、その人に頼んでください。
今度は大奥様と皆の両親からのご依頼みたいでしたねww