八幡side
アルダン「さぁ兄様、早く行きましょう。」
八幡「分かったからそんなに急ぐなって。」
アルダン「ショッピングモール……外観だけでもキラキラしています。それでいて店内には様々なお店が並んでいるのですよね?まるで宝石箱のようですね。」
俺は……じゃなくて俺達は今、最寄りのショッピングモールに来ている。目的は備品の買い足しなんだが、アルダンも一緒に行きたいと言ってきて今に至るというわけだ。アルダンはこれまであまり外出というのをあまりしてこなかったらしく、こうして大型店舗に来るのは初めてらしい。いつもは1番近くのスーパーに行くと聞いた。
アルダン「それで兄様、本日は何を購入されるのですか?」
八幡「テーピング類と冷却スプレー、後は蹄鉄だな。それ以外は食材とかだな。」
アルダン「でしたらお買い物のエリアに行くのですね?」キラキラ
八幡「まぁな……最初は備品買ってからショッピングエリアに行くか。その後に色々と見て回るか。」
アルダン「はいっ♪」
めっちゃ楽しそうだな。
ショッピングモールの中に入ってからのアルダンは目を輝かせながら周りをキョロキョロと見回していた。まるで初めて遊園地に来た子供のような反応だ。にしてもやっぱ休みだから人が多いな……はぐれたら出会うのに時間がかかりそうだ。
ーーー2階・ウマ娘専用店ーーー
八幡「着いた、此処だ。」
アルダン「まぁ!こんなにも品揃えが豊富なのですね!」
八幡「まぁ専門店だし、中央トレセンの生徒やトレーナーなら御用達の店だからな。さて、それじゃあ……あそこだな。アルダン、少し付き合ってもらうぞ。」
アルダン「?」
八幡「次のレースで走る時に使う蹄鉄選びだ。次はマイルレースだから見直すところはじっくりやらないとな。」
これまで走って来たのは芝の中距離。だからマイル向きの蹄鉄を厳選するか……芝は同じだから素材面は変えなくても大丈夫だしな。後は脚にかかる負担の事も考えないとな。
アルダン「………」
アルダン(真剣な眼差し……私の為にここまで熟慮してくださるなんて。)
八幡「この3つだな。アルダン、試しにシューズに蹄鉄を付けて歩いてみてくれ。普段使っているのと何か違和感が無いか、何でも良いから正直に言ってくれ。」
アルダン「はい、かしこまりました。」
それから蹄鉄選びと備品の買い出し、俺の食材選びが終わって、アルダンお待ちかねの店舗巡りの時間となった。
アルダン「本当に様々なお店が並んでいるのですね。特に多いのはお洋服のお店みたいですね……まぁ、あちらはウマ娘のテールオイルのお店みたいです。寝具のお店もあるのですね~!」
八幡「眺めているだけなのに随分と楽しそうだな。」
アルダン「はい、とても。」
八幡「気になる店があったら入ってきても構わないぞ。俺の用事に付き合ってもらったんだから、お前の行きたい所にも付き合う。」
アルダン「……では、お言葉に甘えて。」
アルダンは色々な店に入っては物色をしたり、お試しで着たり使ったりと積極的に楽しんでいた。アルダン自身もあまり外出して息抜きというのをあまりしてこなかったんだろう、きっとどの店も目移りするくらい興味津々に違いない。
ーーー1時間後・フードコートーーー
アルダン「申しわけありません、兄様……時を忘れてつい楽しんでしまいました。」
八幡「気にしなくていい、付き合うと言ったのは俺だしな。それにお前自身にとっても良い気分転換になっただろう。何せ時間を忘れるくらい夢中になっていたんだからな。」
アルダン「………///」
八幡「さて、せっかくフードコートに居る事だし、好きな店を選んで昼食にするか。」
アルダン「此処にも様々な飲食店がありますね。ラーメンにハンバーガー、フライドチキン、丼物と他にもたくさんです。」
八幡「スイーツもあるから、食後のデザートにも困らない。」
アルダン「兄様は何を食べるか決まっているのですか?」
八幡「俺はラーメンと餃子を食べようと思ってる。でもせっかくだから色んなのを食べたいからセットだな。」
アルダン「……そのセットを頼むと色々な料理を食べられるのですか?」
八幡「俺が今から注文しに行く中華にはセットはあるが、無い店もある。まぁでも大体の店はあるな。単品じゃないから各料理の大きさが均等にされてるって感じだ。」
アルダン「成る程……では私も兄様と同じ中華にいたします。兄様の注文するセットには何があるのでしょうか?」
八幡「ラーメンセットだから、ラーメンと餃子と炒飯だ。」
アルダン「では私はそれじゃないセットのメニューを注文します。その方が色々な料理を楽しめると思いますので。」
………まさかとは思うがアルダンの奴、俺のとシェアするつもりなのか?炒飯と餃子はともかく、ラーメンのシェアは無理だと思うんだが?
アルダン「昼食だけでもこんなに楽しめるなんて……今日は兄様と一緒に来て良かったです。」
八幡「……それは、良かったな。」
まぁ、本人が楽しそうだから構わないか。