比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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気持ちを汲んで

 

 

八幡side

 

 

八幡「………」テクテク

 

アルダン「兄様、本当に大丈夫でしょうか?」テクテク

 

八幡「十中八九大丈夫じゃないだろうな。俺は既にレースインタビューとかで顔は割れてるし、堂々と俺の名前も出されてる。それにお前も見ただろ、この記事を書いた会社の名前。」テクテク

 

アルダン「はい……▲▲社の名前が書かれていました。それも書いたのは兄様にしつこく付きまとっているあの方の名前でした。」テクテク

 

八幡「あぁ、だからと決めつけるわけじゃないが、こうなる事を想定して書いた可能性も捨て切れない。」テクテク

 

アルダン「ですが今は……」テクテク

 

八幡「あぁ、目の前の状況の打破……それをどうにかしないとな。」テクテク

 

 

はぁ………なんか変なイベントが続くなぁ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……っ!おい、あの人。」

 

「っ!!間違いない、比企谷トレーナーだっ!」

 

「来たぞ、比企谷トレーナーだっ!」

 

 

うわぁ……速攻で気付かれた。シカトで行くしか無いな……もしくは丁寧にお断りだな。

 

 

「失礼します、比企谷トレーナーですよねっ!?少しお話をお伺いしてもよろしいでしょうかっ!?」

 

「今朝の新聞はお読みになられましたでしょうか?詳しいお話をお聞かせ願えないでしょうかっ!?」

 

「比企谷トレーナーはウマ娘並みのスピードで走れるというのは事実なのでしょうかっ!?」

 

八幡「申しわけありませんが、許可の下りていない取材には応じる事は出来ませんので、失礼します。」

 

「つまり事実という事でしょうかっ!?」

 

「今朝の新聞の事は全国民が気になっている事です、是非お答え願います!」

 

アルダン「記者の皆様、朝からご苦労様です。しかし理由は先程、私のトレーナーさんが仰ったように、許可のされていない取材には応じる事は出来かねます。どうか、許可を取られてからまたお越しください。」

 

「確かメジロアルダンさん、でしたよね?許可を取ってからって言いますけど、取材内容が内容ですからね。とてもトレーナーさんが許可するとも思えないからこうして来てるわけなんですよ。こちらの気持ちも汲んでくれませんか?」

 

「そうですよ。我々には国民に正しい情報を届ける義務があるんですから。」

 

アルダン「それではお言葉ですが、その中にトレーナーさんのお気持ちは含まれているのでしょうか?トレーナーさんの気持ちは汲んではくれないのでしょうか?それに、正しい情報を届ける義務があると申されましたが、正規の手続きをされていない取材で届ける情報が正しいと言えるのでしょうか?」

 

「そ、それは………」

 

「………」

 

 

すげぇ……アルダンの正論で一気に相手が委縮した。

 

 

アルダン「再度申し上げます、取材の許可を取られてからお越しになられてください。このような形で取材に応じろと申されても、とても応じる気になどなれません。それでは失礼いたします。」

 

八幡「……一応、自分からも申し上げておきます。この件に関して自分から何かを言う事はありません。何故なら、この記事を書いた▲▲社からは以前からしつこく取材に応じるように言われていたからです。それもこの会社はトレーナーのスキャンダル記事に力を入れているみたいですので、下手な事を言えば自分の身を滅ぼしかねませんので。では………」

 

 

こうして俺は無事に学園の中に入る事が出来た。傍にアルダンが居てくれて感謝だな。もし居てくれなかったら、あのまま捕まってままだったかもしれない。

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

八幡「アルダン、校門前では助かった。」

 

アルダン「いいえ、私は当然の事を申しただけです。それに本当に理解ある方であれば、いきなり押しかけるような事は絶対にしない筈です。少なくとも、あの方達はそうではない方達というのは分かりました。」

 

八幡「みたいだな。だが、俺の方はまだ忙しくなりそうだ。お前は教室に行け、俺は理事長室に行く。今回の事で色々と話さないといけなくなりそうだしな。」

 

アルダン「………分かりました。」

 

 

ーーー理事長室ーーー

 

 

たづな「比企谷トレーナー、朝から災難でしたね……」

 

八幡「朝からご迷惑をおかけしてすみません……」

 

秋川「不要っ!!比企谷トレーナーが謝罪する必要はないっ!!しかし比企谷トレーナー、確認させてほしい。君は本当にウマ娘と同等の走りが出来るのか?」

 

八幡「……本当です。より正確に言うなら、駈歩と襲歩の中間程度の速さです。なのでウマ娘が出せる全力疾走、襲歩みたいな速さは出せません。自分が出せる全力疾走は大体50~55㎞くらいです。」

 

秋川「質問。それは検証した結果の数字なのかな?」

 

八幡「はい。此処のトレーニングルームで試しました。日頃全力疾走をする機会がありませんでしたので、気になっていましたので試しに。」

 

たづな「成る程……理事長、この件はどうしましょうか?」

 

秋川「比企谷トレーナーを守るのは当然の事として、問題はこの事をどうするかだ……間違いなく比企谷トレーナーは今、世間の目を集めている。だからといってトレーナー業務を停止させるわけにはいかない。彼は何も悪い事をしていないのだからな。」

 

 

やっぱ俺の扱いには困るよな……しかし、今週のレースが憂鬱になってきた。絶対に注目されるだろうし。

 

 

 

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