比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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始まった併走

 

 

アルダンside

 

 

アルダン「はっ……はっ……はっ……」

 

ラモーヌ「ふっ……ふっ……ふっ……」

 

八幡「………」

 

 

……ここでっ!

 

 

アルダン「ふっ!!」

 

ラモーヌ「……っ!」

 

八幡「アルダン、そこからラモーヌとの鍔迫り合いだっ!抜かれても差し返すつもりで走れっ!!」

 

アルダン「はあああぁぁぁぁぁ!!」

 

ラモーヌ「へぇ………」

 

 

姉様には3バ身も離されてしまい、1本目の併走トレーニングが終わりました。

 

分かってはいました、分かってはいたつもりでしたが……ここまで差があるのかと、嫌でも現実を突きつけられます。

 

 

アルダン「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

ラモーヌ「……前と比較しても、貴女の走りはとても洗練されているのは確かね。以前の貴女だったら、7バ身は離されていたでしょうね。」

 

アルダン「………」

 

ラモーヌ「それを貴女は今日、3バ身にまで抑えた……この差は大きいわ。何より、確実に速くなっている。けれどそれだけ……速いけれど鋭さは無いわ。そうね……剣にも色々な種類があるわ。その中でも速さと鋭さが物を言うのはレイピア、貴女には速く突けるだけの速さはあっても、より深く突けるだけの鋭さが足りない。」

 

アルダン「鋭さ……」

 

ラモーヌ「それが今の貴女の課題……」

 

 

レイピア……速く鋭く扱う事が必須の西洋の武具。どのようにしたら鋭い走りを会得出来るのか……

 

 

八幡「ラモーヌの言う鋭さを身に付けるのは今後の課題として、今は併走を続けるぞ。」

 

ラモーヌ「……そうね、今日はアルダンの併走に集中しましょう。」

 

 

それから3本程、姉様と併走をしましたが、1度も先着は出来ませんでした。ですが3バ身以上は離されなかったのは収穫と言っても良いでしょう。

 

 

ーーー部室ーーー

 

 

八幡「さて、今日の併走では得られるものが多かった。それはアルダン自身も理解している事だと思う、今日の収穫を得て今後のメニューを組んでいく。」

 

アルダン「よろしくお願いします。」

 

八幡「あぁ。だがラモーヌを相手にあの着差だ、確実に速くなっているのは間違い無い。ラモーヌの言う通り速さに関しては既に及第点以上だ。後は鋭く伸ばす事が出来る末脚って事になる。」

 

アルダン「オグリさんのように低姿勢で走るのはどうでしょうか?」

 

八幡「いいや、アレはオグリ独自の走法だから真似はしない方がいい。それにあの走りをするにはかなりの柔軟性を身に付けなければ無理だ。」

 

 

それからも私と兄様はトレーニング後に打ち合わせを行いました。

 

 

ーーー美浦寮・自室ーーー

 

 

アルダン「ただいま戻りまし………あら、まだお戻りではなかったのですね。」

 

 

それもその筈ですね、もうすぐダービー……今も尚トレーニングを続けているのでしょう。私も負けてはいられませんね。

 

 

アルダン「さて、私も今出来る事をやりましょう。」

 

 

アルダンsideout

 

八幡side

 

 

八幡「それで、何でお前達は此処に居るんだ?」

 

シービー「八幡と一緒に居たいからっ!」

 

ラモーヌ「理由は前と同じよ。」

 

八幡「このやり取り、なんか前にもあったよな……言っておくが構ってる暇なんて無いからな。」

 

シービー「えぇ~ちょっとくらい良いじゃんかぁ~。」

 

八幡「自由人め……あぁそうだ、シービーに1つ聞くぞ。お前、ダービー走った時ってどんな感じだった?」

 

シービー「あたしの時のダービー?そうだねぇ~……まぁ当たり前だけどスタートした時は驚かれたよね。出遅れて10番手以内どころか1番後ろからのスタートだったからね~。それでも最後には勝っちゃったからジンクス破っちゃったよね~♪」

 

八幡「ダービージンクスは確かに有名だからな。まぁでも、お前のおかげでどの位置からでも勝てるって証明出来たんだ。ある意味、お前の功績だ。」

 

シービー「いやぁ~それ程でもぉ~。」テレテレ

 

ラモーヌ「私には何も聞いてくれないのかしら?」

 

八幡「聞いても構わないんだが、お前は3冠路線じゃないだろ。走ったのはオークス、同じ2,400mでも内容が違うだろ。」

 

ラモーヌ「あら、樫の舞台はティアラの中でも強さを示すレース……聞いておいても損は無いのではなくて?」

 

八幡「って言われてもな……」

 

シービー「ねぇ八幡~ほかに聞きたい事は~?」

 

 

参ったな、コイツ等全く帰る気無いじゃん……頼むから静かに仕事をさせてくれよ。まだ大井トレセン学園に行った時のまとめも済んでないんだから。

 

 

八幡「ぐえっ!?」

 

シービー「かぁ~まぁ~えぇ~っ!!」ギュウウウ∼!!

 

ラモーヌ「ふふふっ♪」ツンツンツン

 

八幡「知らねぇよ!っていうか締まってる!首締まってるから!!」

 

シービー「じゃあ構ってっ!!」

 

八幡「だあああぁぁもう分かった、分かったから!」

 

 

俺は作業を中断して自分のデスクからソファーに移動して2人の相手をする事にした。シービーは俺の膝の上でゴロゴロしてるし、ラモーヌは反対側で俺の顔……ではなく目を見ている。っていうかこの状態っていつまで続くんだろうか?お願いだから門限までには帰って欲しいものだ。いや、シービーは1人暮らしだからいつまでも此処に居そうだな……割と冗談抜きで。

 

 

 

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