比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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不満の評価

 

 

アルダンside

 

 

昨日はとても楽しい時間を過ごせました。姉様達や母様や父様は勿論、お婆様からもお祝いの言葉をいただきました。兄様はあの空気自体が初めてみたいでしたので少しぎこち無さがありましたが、お話を重ねていく内に表情も柔らかくなっていました。しかし母様が言っていた通り、兄様の周りには親戚の皆様が集まって、次の担当のお話が多くされていました。それもその筈……少々自慢に聞こえてしまうかもしれませんが、私は今の時点で5戦走って5勝、その内3つはGⅠを勝たせていただいております。これだけを見ても兄様のトレーナーとしての腕が確かなのは一目瞭然。希望者が殺到するのは容易に想像出来ます。

 

 

八幡「はぁ………」

 

アルダン「兄様、朝からお疲れですか?」

 

八幡「ん?あぁいや、そういうわけじゃないんだが……まぁ、気疲れみたいなもんだ。」

 

アルダン「それはもしかすると、昨日の親戚の皆様からの担当のお話ですか?」

 

八幡「……分かってて聞くとか少し性格悪くなったか?」

 

アルダン「ふふふ、兄様の性格が少しだけ移ったのかもしれませんね。」

 

八幡「………頼むっていうかお願いだから心臓に悪い冗談だけは言わないでくれよ?」

 

 

それは兄様次第、ですよ?

 

 

アルダン「新聞でも見ましたが、今年のダービーは初めての事が多くあったみたいですね。メジロ家の初勝利は勿論の事ながら、王道路線以外の、青葉賞路線からのダービー勝利は初めてみたいですよ。それと、トレーナー歴2年目でダービーを勝利したのは史上最速の事らしく、この記録は最早誰も超える事の出来ない記録だとも言われているみたいです。」

 

八幡「俺の事を持ち上げるよりも走ったウマ娘を持ち上げてくれよ。トレーナーを調子に乗らせても仕方ないだろ……」

 

アルダン「ですが兄様は私にダービー勝利をさせるだけのご指導をしました。これは高く評価するべき事だと思われますが。」

 

八幡「それが事実だとしても最終的にその実力を発揮するのは、レースを走る本人達だ。だからぶっちゃけ俺が今回出来た事なんてたかが知れてる。ラモーヌが併走を協力してくれなかったら、結果が違っていたかもしれないんだからな。」

 

ラモーヌ「あら、謙虚過ぎるのは周囲に敵を作る事になるわよ。」

 

 

すると後ろから姉様が歩きながら、私達の所まで来ました。

 

 

ラモーヌ「ご機嫌よう、比企谷さんにアルダン。」

 

アルダン「っ!」

 

八幡「俺としては正確に自分を評価しているつもりなんだが?」

 

ラモーヌ「そうだとしても、貴方のそれは少し……いいえ、とても正確な評価ではないわね。だってそうでしょう?ダービーをこの歳で勝てるようなトレーナーが、普通のトレーナーである方が不思議だもの。貴女もそう思うでしょう、アルダン?」

 

アルダン「えぇ。兄様はもっとご自分の評価を改めるべきです。」

 

八幡「そうは言われてもなぁ……ダービーを獲れたから少しくらいは実力がついたのかもとは思っているが、言っても俺はまだトレーナー歴2年の新米だぞ?どうやって自分の評価を上げろってんだよ。」

 

ラモーヌ「簡単よ。だって貴方は他の同期の方達とはスタートラインが違ったでしょう?この学園に来て1年目で担当を持つ事を許されるのは、相応の実力を持っていなければ認められないもの。」

 

アルダン「それに私を担当して1年も経たずに重賞を、それも1番格式の高いGⅠを勝利まで導いてくださいました。それから今日まで3走して全てを勝利で終えられました。デビューしてから無敗というのは、普通のトレーナーでも至難の業だと私は思います。」

 

八幡「あぁもうやめやめ!俺は褒められ慣れてないんだよ、そういうのは勘弁だ。」

 

ラモーヌ「そう……それじゃあご理解してくださった、と解釈していいのかしら?」

 

八幡「あぁ、少しだな。」

 

アルダン「ご理解いただけて良かったです♪」

 

ラモーヌ「それじゃあ、学園に行きましょう。」ギュッ!

 

アルダン「っ!」

 

八幡「………なぁ、お前何してるの?」

 

ラモーヌ「淑女をエスコートするのは紳士の務めではなくて?」

 

八幡「俺は紳士じゃ……アルダン?」

 

アルダン「………学園までよろしくお願いします。」ギュッ!

 

ラモーヌ「そういう事だから、エスコートを頼める?」

 

八幡「……はぁ、分かったよ。」

 

 

申しわけありません兄様。ですが妹である私には分かるのです、姉様の兄様に対する態度が変わったのが。

 

 

ーーー3-Aーーー

 

 

アルダン「おはようございます。」

 

クリーク「アルダンさん、おはようございます~。」

 

サッカーボーイ「よぉ、おはようさん。」

 

オグリ「おはよう。」

 

アルダン「オグリさんは今日も泥だらけですね……」

 

オグリ「朝練をしていたからな。」

 

アルダン「休息もしっかり取ってくださいね?怪我をされては元も子もありませんから。」私が言っても説得力が無いかもしれませんが。」

 

オグリ「あぁ、気を付ける。」

 

サッカーボーイ「ところでよ、アルダンはダービーの後は何に出るのか決めてんのか?」

 

アルダン「まだ未定です。私の憶測ですが、きっとトライアルレースに出ると思います。」

 

クリーク「それは菊花賞のでしょうか?それとも天皇賞の?」

 

アルダン「そこは分かりません。ですが、私の適性的に菊花賞の可能性は低いかと。なので天皇賞・秋のトライアルレース、毎日王冠、産経オールカマー、京都大賞典のいずれになるかと。」

 

 

どちらにしても、私は秋までレースには出ません。そこは兄様と相談して決めた事です。夏は自身を鍛え上げて、来るべき秋に向けて力を蓄える時間……

 

 

 

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