比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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2つの約束

 

 

八幡side

 

 

今日のトレーニングが終了して、俺達は部室からトレーナー室に移動している。普通ならアルダンとは部室で別れているのだが、アルダンはニコニコしながら俺の後を着いてきている。まぁ理由は俺も分かってる、きっと早くあだ名で呼んでもらいたいのだろう。だからこうしてトレーニングが終わったにも関わらず、寮に帰らず俺に着いてきているのだろう。

 

 

八幡「………」テクテク

 

アルダン「………」テクテク+ニコニコ

 

 

……ホント凄いニッコニコしてる。あっ、トレーナー室に着いた。

 

 

アルダン「失礼いたします。」

 

八幡「おう。」

 

アルダン「それで兄様、いつまで私を焦らすつもりなのでしょうか?」ニコニコ

 

八幡「別に焦らしてるつもりは無いんだが……往生際が悪いかもしれないが、どうしても呼ばないとダメか?」

 

アルダン「兄様からご提示された条件なのですから、お約束は守っていただきたいです。」

 

八幡「そうだな……約束を守らないトレーナーとは思われたくないな。」

 

アルダン「では、お願いします。」キラキラ

 

八幡「……ア、アル。」

 

アルダン「………」

 

 

………固まってるんだけど。

 

 

アルダン「……す、すみません。面と向かって言われると、少々照れてしまいますね///」

 

八幡「じゃあ止めとくか?」

 

アルダン「……2人きりの時だけ、そう呼んでください///」

 

八幡「(あっ、呼ぶ事は確定なんだな。)分かった、つまり今みたいな状況だけなら呼んでくれって事な?」

 

アルダン「はい、それでお願いします。」

 

八幡「分かった、じゃあそうする。それじゃあ……アル、今日はもう帰れ。済ませるべき用事は済ませただろ?」

 

アルダン「兄様、それは仕事の邪魔だから早く帰れという事でしょうか?」

 

八幡「そんな事言ってないだろ……今年は夏合宿に参加するんだから疲れは早めに取っておくに越した事は無い。」

 

アルダン「分かりました。では、また明日もよろしくお願いします。」

 

八幡「あぁ、お疲れさん。」

 

アルダン「はい、失礼いたします。」

 

 

……何ていうか、いつも通りで少し安心した。同期のチヨノオーが右脚の浅屈腱炎を発症して長期離脱になった時は少しメンタル面が不安になったが、今のままなら合宿でも大丈夫だろう。クリークもやっとリハビリから本格的なトレーニングが始められるようになって、揃い踏みになったかと思ったら今度はチヨノオーだからなぁ……同期全員が揃って走るのはいつになるのやら。

 

 

♪~♪~

 

 

八幡「ん?先生からだ……はい、比企谷です。」

 

タリアト『久しいな八幡、ダービーは見ていたぞ。その歳でダービートレーナーになるとはな、大したものだ。』

 

八幡「先生の教えと担当が頑張ってくれたおかげですよ。アルダンの頑張りなくしてあの勝利はありませんので。」

 

タリアト『相変わらず謙虚な奴だ、まぁいい。お前にはGⅠ勝利の祝いもダービー制覇の祝いもしていなかったからな、近々暇はあるか?』

 

八幡「直近なら……今週の土曜日が空いてます。」

 

タリアト『よし、ではその日の夜に学園に行こう。久しぶりに話そうではないか。もう2年も顔を合わせていないのだからな。』

 

八幡「分かりました。では今週の土曜日の夜に……時間はどうしますか?」

 

タリアト『19時にしよう、楽しみにしているぞ。』

 

八幡「はいではまた土曜日に……ふぅ、久々に先生に会う。少し楽しみだな。」

 

 

また先生に色々と教えてもらうか。アルダンも色々と怪我で悩んでたし、同期のクリーク達にも役立つ情報が聞き出せるかもしれないしな。

 

 

ーーー1時間後・廊下ーーー

 

 

八幡「さて、寮に帰ったらとりあえず飯だな。」

 

???「よぅ比企谷。」

 

八幡「お疲れ様です、六平さん。今から帰りですか?」

 

六平「あぁ……オグリの奴も大分この中央に慣れてきたからな。俺も少し肩の荷が下りてきたところだ。」

 

八幡「そうですか。ところで、オグリが俺に飯の催促をしに来るんですけど?」

 

六平「アイツの食い意地には驚かされるばかりだな。お前さんが作ってやってもいい時があったら作ってやってくれ。」

 

八幡「いいんですかそんな事言って?」

 

六平「アイツがそんじょそこらの料理で音を上げるとも思えないしな。」

 

八幡「確かに。」

 

六平「しかしお前のところのメジロアルダンも天皇賞・秋に出走させるみたいだな?お互い、良いレースにさせようぜ。」

 

八幡「えぇ、それは勿論。」

 

六平「あぁそうだった、遅れたがダービー優勝を祝わせてくれ。その歳ですげぇ事をするもんだぜ。」

 

八幡「担当の最大目標でもありましたからね。それに勝ちたい理由ってのも明確にありましたから。今の同世代の中での実力はトップクラスにあるのは証明出来たので、次は天皇賞・秋で最強を証明しますよ。」

 

六平「大きく出るじゃねぇか……オグリの他にもタマモクロスだっているんだぜ?これから開催する宝塚記念、きっととんでもねぇ走りをするだろうしな。」

 

八幡「でしょうね。見逃せないレースになりますよ、きっと。」

 

 

今のレース界を牽引しているのは間違い無くタマモクロスだろう。他にも実力のあるウマ娘は存在するが、アイツの前だと見劣りする……それだけの迫力と存在感があるのは確かだ。

 

 

 

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