八幡side
模擬レースも終わって各トレーナーは様々な行動に移っていた。スカウトをしに行ったり、データ分析をしたり、トレーニングを開始したりと本当に人それぞれだった。ん、俺か?俺はこの後にやる事があるから、自分のトレーナー用の部屋に向かってる最中だ。
なのだが………
ルドルフ「普段、こちらに来る機会はそうそう無いから良い機会だ。比企谷トレーナーに走りを見てもらった甲斐があったな。」
エアグルーヴ「えぇ。それにこのトレーナーがどんな事を書いているのかも気になりますしね。」
ブライアン「………」
ハヤヒデ「トレーナー君はそんな事まで頼まれていたのか。ならば私のも是非頂きたいものだ。」
クリーク「ふふふっ、トレーナーさんはこの学園に来たばかりなのに人気者ですね〜。」
オグリ「トレーナーのおかげでお腹はならないが、お腹が空いたな………部屋に着いたら何かあるだろうか?」
ライス「ついてく、ついてく……」
増えてる………なんかウマ娘の数が増えてる。何で?ねぇ何で?俺招待した覚えないんだけど?してもねぇし!ルドルフやエアグルーヴ、ブライアンとハヤヒデは分かるがそれ以外の2人は何故ついてくる?あっ、ライスは除いてな?ライスは俺が付き合わせてるだけだし。
このまま行ったら絶対にトレーナー室で待ってるであろう桐生院を驚かせる事になるだろうな。いやでもどうしよう………
八幡「なぁ、ルドルフとエアグルーヴとブライアンとハヤヒデは分かるが、残りの2人は何故ついてくる?」
ライスシャワー「あっ……そうだよね、ライスは関係無いからついてこなくてもいいもんね……「いや、ライスは絶対に要るからついてきていい。どうしてか気になってるだけだから。」そ、そうなの?」
そう来る?そう来ちゃうの?ダメだよ俺にそんな風に切りかかったら。お兄ちゃんそういうのダメなんだよ………しかもさっき2人って言ったのに、ライスはそのうちの1人だって無意識に自覚してやがるのかよ………俺ライスの方を向いて言ってねぇのに。
八幡「まぁいい、とりあえずついて来ればいい。大したおもてなしはしないけどな。」
エアグルーヴ「貴様、男としてその対応はどうなのだ?」
八幡「じゃあお前はオグリを部屋に入れたら大量の飯を用意出来るのか?俺には無理だ。」
エアグルーヴ「………私にも無理だが、考えが極端過ぎるぞ。」
オグリ「む?私の事は気にしなくていいぞ。」
八幡「なら先に言っておくが今から行く所には健康補助食品しか無いぞ?まっ、お前にはあげないけど。」
オグリ「………」グウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
八幡「……………あぁ〜分かったよ、やるからその腹の虫を早くどうにかしろ。」
オグリ「す、済まない………」グウゥゥゥゥゥゥ
クリーク「トレーナーさんはオグリちゃんを手懐けるのが早いですね〜。」
八幡「手懐けた覚えなんてねぇよ……それにこんな方法で手懐けたくもなかったし。」
ーーートレーナー室ーーー
八幡「………ん、やっぱ居たか。」
葵「あっ、比企谷君お帰りなさい!どうでした?」
八幡「あぁ、やっぱレベルの高い奴等ばかりだな。つくづくそう思った。それと、何人か生徒が入るんだが、いいか?すぐに済む要件なんだが………」
葵「はい、大丈夫ですよ。っというよりも、此処は比企谷君の部屋なので、私に許可を取らなくても大丈夫ですよ。」
八幡「そうか、じゃあいいぞ。」
ルドルフ「失礼させてもらうよ、桐生院トレーナー。」
葵「………え?」
エアグルーヴ「失礼させてもらう。」
ブライアン「………」
ハヤヒデ「ブライアン、挨拶くらいしろ。」
クリーク「失礼しますね〜。」
オグリ「失礼する。」
ライス「お、お邪魔しましゅ!あうぅ〜……」
あっ、固まってる………まぁ当然か、普通に見れば豪華メンバーな上にさっき走った模擬戦で1、2着(1人を除いて)しか取ってない連中だしな。
八幡「じゃあ待ってろ、書いたのとメニューのコピーするから。それとオグリ、お前はこれな。」
オグリ「ありがとうトレーナー。」キラキラ
………あんなもので目をキラキラさせる奴、俺は初めて見た。
ーーー5分後ーーー
八幡「ほら、欲しがってたのだ。」
エアグルーヴ「では拝見させてもらうぞ。」
俺の書いた紙を貰った奴等は、真剣に見ていた。その間俺は………
八幡「桐生院、起きろ。固まっても目の前の事実は変わらないから。」
葵「はっ!!ひ、比企谷君、これは一体っ!?」
八幡「話すと長い。掻い摘んで説明すると、俺の書いた内容が気になるからそれを見せて欲しい、以上だ。」
葵「ほ、本当に簡単ですね………でもこのメンバーって。」
うん、分かる。言いたい事は分かる。けど言わないでほしい。
八幡「なぁ、ライスはどんな距離が得意なんだ?お前さえよければ教えてほしいんだが。」
ライス「え、えっと……ライスはね、長距離が得意だよ。」
八幡「長距離か……なぁ、今度走りを見せてもらってもいいか?少し見てみたい、距離は3,000mがいいんだが……頼めるか?」
ライス「う、うん!ライス頑張るね!」
………俺、もうこの子育てようかな。
ハヤヒデ「トレーナー君。」
振り向くとそこには模擬レースを終えた面々が俺に顔を向けていた。
ハヤヒデ「君の纏めたこの用紙とメニュー、拝見させて貰った。勝手ではあるが、此処に居る全員にも拝見済みだ。」
八幡「そうか。」
エアグルーヴ「その上での評価をお前に伝える………その、お前はどのトレーナーよりも優れていると感じている。」
ルドルフ「やれやれ、君は素直ではないねエアグルーヴ。」
エアグルーヴ「か、会長っ!?」
ルドルフ「簡単に言うとだよ比企谷トレーナー、君程のトレーナーを今までに会った事が無い。それ程、君の目やトレーニングメニューは素晴らしい。」
ベタ褒めじゃねぇか………悪い気はしないが、そんなに褒めないでくれよ。
ルドルフ「そしてその上で我々は決めた、恨みっこ無しの選択だ。比企谷八幡トレーナー、私のトレーナーになってほしい。共に頂点へと君臨する為に。」
八幡「……え?」
エアグルーヴ「お前の事は知り合ったばかりで何とも言えんが、その才能だけは確かだと認めさせられた。故に私も貴様が私のトレーナーになってくれる事を希望する。」
ハヤヒデ「君のメニューを一目見た時、他のトレーナーとは違う何かを見た。そして今それが確信に変わった。君となら私は勝利の方程式を組み立てられる。私の担当トレーナーになってほしい。」
ブライアン「………今日会ったばかりだが、お前は私を【怪物】という風に見なかった。知らなかったという事もあるだろうが、私は嬉しかった。私もお前がトレーナーなら文句は無い。」
クリーク「何だかトレーナーさんと一緒だと楽しい事がいっぱいありそうです。なので私からも逆スカウトさせてください。」
オグリ「トレーナーから見る私がどういうものかは分からないが、私はトレーナーが信頼に足る人だと確信した。だから私の担当トレーナーになってほしい。」
………嘘でしょ?まさかの逆スカウト?しかも6人のウマ娘から同時に?
八幡、まさかの6人からの同時逆スカウト!!しかもこりゃまたすんごいメンバー!!
ライス「トレーナーさん、大丈夫かなぁ?」
生焼け肉「まぁでも八幡だからね、しっかり考えた上で結論を出すと思うよ?」
ライス「………そうだよね、トレーナーさんなら大丈夫だよね!」
生焼け肉「因みにライスは?八幡にアタックしないの?」
ライス「で、でもライスはダメな子だから………」
生焼け肉「けどさ、1回くらいはアタックしてみたら?ダメなライスから少しは成長出来るかもよ?」
ライス「う、うん……ちょっとだけ頑張ってみるね。」
生焼け肉「頑張ってね。(ホント可愛い♪)」