八幡side
ライアン「トレーナーさん、どうしたんですか?わざわざこんな所に。それに………」
パーマー「何でこのメンバー?」
ドーベル「確かに……」
ブライト「ほわぁ~………」
八幡「済まないな、急に集まってもらって。実は昨日、メジロ家に行ってお前達のお婆様から話を聞いた。それで一応、お前達からも話を聞いておきたいと思ってな……もし俺がメジロの専属になったら、担当になっても構わないと聞いたんだが、それは本当か?」
パーマー「うん、ホント!だってトレーナーなら信用出来るし、アルダンさんからも凄い良いトレーナーって聞いてるしね。あたしは全然トレーナーになって欲しいって思ってるよ!」
ライアン「あたしもトレーナーさんなら担当になっても良いと思ってます。アルダンさんの為にトレーナーさんが身体を張ってメニュー作りをしているのも知ってます!そんなトレーナーさんなら喜んで担当になりたいです!」
ドーベル「あ、あたしもアンタなら担当でも大丈夫……アンタにはこれまでの男とは根本的に違うって分かったから……す、少しだけだけどねっ!」
ブライト「うぅ~ん……そうですわねぇ~……私も良いと思っていますわよぉ~。」
約1名少しだけ不安になる返答だったが、概ね昨日メジロアサマさんが言っていた通りの答えだった。それなら俺も前向きに考えてみても良いのかもしれないな。
八幡「……お前達の意思はひとまず頭の中に入れておく。俺がメジロ専属になるにしろならないにしろ、個人的な意見を言わせてもらうと、お前達の素質は充分にあるし担当にしたいかと問われれば間違いなくしたいと答える。現時点でそれだけの力はあるとだけは理解しておいてくれ。」
ライアン「ありがとうございます、トレーナーさん!」
八幡「用件はこれだけなんだが、此処まで来てくれた礼くらいはしないとな。お茶菓子くらいは食ってけよ。」
ドーベル「コレってもしかして……手作り?」
八幡「あぁ、一応人数分くらいは作ってある。」
その後は集まっているメジロ家でお茶会が始まって、次の天皇賞の事とかを話したりした。
ーーー放課後・部室ーーー
アルダン「そうですか、では皆さん兄様の担当になる事には賛同していたのですね。」
八幡「あぁ、少なくともなりたくないって言ってる奴は居なかったな。」
アルダン「それは当然です。兄様の担当になりたくないと答えるウマ娘はメジロ家の中には居ません。」
八幡「まぁ、今のところ7人中5人は確実に担当にはなってくれるみたいだしな。もう担当を見つけてるラモーヌとマックイーンはどうこたえるんだろうな?」
アルダン「きっとどちらもお認めになると思います。姉様も兄様の事を既にお認めになられていますので。」
八幡「ん?何でそんな事が分かるんだ?」
アルダン「姉様は基本、興味の無い方のお名前を覚えたりはしません。ダービーの勝利後、姉様は初めて兄様の苗字を呼びました。その時点で既に兄様は認められたという事になります。」
八幡「それはまた、随分と認められるのが遅かったもんだな。これまで俺の目を見てきたのは、それにしか興味が無かったって事がよぉく分かった。」
アルダン「ふふふ、もし姉様が名前で呼ばれた時が来たら、本当に大変かもしれませんね。」
八幡「そうならないように過ごすか。」
アルダン「出来るとお思いですか?」
………ムズいだろうなぁ~。
アルダン「では兄様、本日はどのようなトレーニングを?」
八幡「あぁ、今日はアルダン1人だけだか「兄様、今も私と兄様の2人だけですよ♪」………アル1人だから、坂路トレーニングだ。」
アルダン「はいっ♪」
もう分かってる事だが、俺がアルと呼ぶようになってからというものの、アルは2人の時間を作るようになった。その時は決まってアルと呼ぶのだが、呼ぶ度に嬉しそうな顔をする。合宿前の事なのに未だにこの反応、そんなに違うものなのだろうか?
八幡「それじゃあ行くぞ。」
アルダン「はい、兄様。」
その後はいつも通りにトレーニングを行って、時間と共に終了した。天皇賞まで残り3週間、長いようで短いこの期間は大事に使わないとな。オグリもタマモクロスも確実に力を付けて挑みに来るだろう。それに俺達と相手では経験の差もかなり違う。オグリは笠松の戦績と合わせると15戦以上は走ってる上に、六平さんは何人ものウマ娘を手掛けているベテランだ。タマモクロスも連戦連勝で勢いに乗ってるし、小宮山さんも六平さんに手解きを受けた人だ。対するアルダンはオグリと同じクラシッククラスでもレースの経験はオグリの半分にも満たないし、俺も2人と比べたら赤子同然の実歴だ。こっちも力を尽くさないとただの負け戦になるのは目に見えているからな、アルダンも言っていたが、やれる事は全てやるつもりでいかないとな。
アルダン「兄様、どうかされましたか?」
八幡「いや、もう1度トレーニングメニューの見直しをしようと思ってただけだ。少しでもあの2人と勝負出来るようにしたいからな。」
アルダン「はい、よろしくお願いします。」